カレイなる日々

隠井迅

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一巡目(二〇二二)

第112匙 たまには持ち出しで:ブックハウスカフェ(D20)

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 書き手にとって、月曜日の午後とは、夕方の仕事までしばしの間、時間が取れる曜日と時間帯なので、これを利用して、カレーを連荘する事が、ここしばらく続いており、この日も同様であった。
 かくして、十三時二十分に入店した「エブラック」を、十三時四十分に出た書き手は、靖国通りを武道館方面に向かって徒歩でゆっくりと進み出し、そして十五分後に、神保町駅近くにある、とある書店に足を踏み入れたのであった。

 例えば、神保町には、「神保町ブックセンター」のように、書店の中に飲食店が入っていて、本を読みながらカレー料理を食べる事が可能な店があり、そんな書店の一つに、神保町唯一のこどもの本専門店である、「ブックカフェ」がある。
 この店の中に入っている「ブックカフェ」の営業形態は二様で、十一時から十八時までがカフェタイム、二十時から二十三時までがバータイムになっている。
 カフェタイムは、子供がいる主婦向け、バータイムは仕事を持っている、退社後の母親向けなのであろうか?

 さて、この「ブックカフェ」で提供されているカレー・メニューに、特製カレーライスやお子様カレーという品がある。

 書き手は店内で食事をしてゆくつもりで入店したのだが、児童書専門店である書店内や、店内のカフェスペースにいた方々の殆ど全てが、奥様と思しき方や、お子様連れの女性ばかりである事に躊躇いを覚えてしまった。

 幸いにして、「ブックカフェ」の提供品の中にはカレーパンもあり、店は、まさに、このカレーパンこそをウリにしているのだ。
 しかも、カフェタイムにおいてはテイクアウトも可能なのである。

 スタンプラリーでは、テイクアウトもスタンプの対象になっているのだが、パン屋である、新御茶ノ水の「麻布十番モンタボー」を除いて、書き手は、ここまで、テイクアウトを一度もしてこなかった。
 だから、たとえテイクアウト可能店であったとしても、この「ブックハウスカフェ」においても、カレーパンを店内で食そう、と考えていたのだが……。

 しかし書き手は、十四時半、辛さ普通のカレーパンを、職場で齧っていた。

 これは、勇気を奮い起こせなかった言い訳なのだが、カレーパンならば、持ち出しでも構わないよね?

〈訪問データ〉
 ブックハウスカフェ;神保町
 D21
 十二月五日・月・十三時五十五分
 カレーパン(辛さ普通):四四〇円(QR)

〈参考資料〉
 「ブックハウスカフェ」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、五十二ページ。 
 〈WEB〉
 『ブックハウスカフェ』、二〇二三年七月二十三日閲覧。
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