カレイなる日々

隠井迅

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一巡目(二〇二二)

第117匙 残り物には味がある:南インド料理SRI BALAJI(シリバラジ)水道橋店(E24)

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 十二月八日・木曜日、「神田カレー街食べ歩きスタンプラリー2022」も遂に最後の一週間に突入した。
 この日の昼の時点で、書き手の未訪店数は八、計算上、一日一店以上行かねばならない計算になるが、それでもやはり、イヴェントのゴールが見えてきた感はある。

 ここで重要なのは行き漏れが無いかどうかのチェックだ。そこで、スタンプシート上の押印を確認しながら、残りの八店をリストアップしてみたところ、そこに、ちょっとした傾向が認められた。
 もっとも、八つのうちの三店は、意図的にスタンプラリーの最後に行こう、と考えていた店なので、これらを除くと、残り五つのうち四つまでもが、外国人のスタッフが運営しているアジア系の店だったのだ。

 ちなみに、書き手が最近訪れた四店のうち、三つまでもがアジア料理店で、最近、アジア系ばかりに行っているな、と書き手自身思っていたのだが、実際、直近に行ったこれら四店を、残りの店舗数に加えた場合、終盤に残った九店のうち、七軒もがアジアン・レストランという事になる。

 かくの如く、アジア料理店をイヴェントの最後に残す、といった意図はまるでなかったのだが、自己分析をしてみると、アジア系の料理店を訪れる前に、その国の料理の事だけではなく、背景となる歴史や文化、あるいは、宗教や社会的習慣などについて勉強してから実際に店に行こう、と考えているうちに、師走に入り、気が付いたら、アジアン・レストランばかりがイヴェントの最後に残ってしまった、と言う事になろう。

 さて、木曜日の午後は、二時から夕方五時半頃まで、自由に使える時間帯があるので、書き手は、仕事先から遠くなく、かつ、それぞれが近接しているカレー提供店を連荘する事にしたのだが、この日、該当したカレー店は、メトロの神保町駅の〈A4〉出口から徒歩五分程の神保町・水道橋エリアに在るアジア料理店であった。

 まず最初に訪れたのが、南インド料理店の「シリバラジ水道橋店」である。
 それにしても危なかったのは、この店の昼営業の閉店時刻が十五時で、書き手の入店が十四時半過ぎであったため、まさに滑り込みだったのだ。

 さて、この店のランチメニューは、例えば、二〇二二年末の時点で、「学生ランチ」が七〇〇円、「レディースランチ」が八〇〇円といったように、学生やオフィスレディ向けの対象限定メニューもあり、この安さは、神保町の水道橋寄りという場所柄を反映しているようだ。さらにそれ以外にも、「1カレーランチ」が七五〇円、「ドーサランチ」が九〇〇円と、全体的にお安く設定されている印象であった。

 とまれ、来店時、あと二十分で閉める、と言われ、慌ててしまった書き手は、あまりよく考えずに、一番お安い「1カレーランチ」を、主食は南インド料理店なので米、カレーは豆、ドリンクはラッシーで注文にした。

 そして、十五分で大急ぎでカレーとライスを掻き込み、十五時前に店を後にしたのであった。

 あとで、ネットで夕方提供のメニューを見てみたところ、ランチと違って決してお安くはない印象だったのだが、その分、これぞ〈南インド〉という品が並び、例えば、主食に関しては、お米の蒸しパンである「イドリー」や、お米のクレープである「プレーンドーサ」など、南印独特の品があって、次の機会は、時間に余裕を持って訪店し、イドリーかドーサといった米を材料とした品をカレーに合わせてみよう、と思った書き手であった。
 
〈訪問データ〉
 南インド料理SRI BALAJI(シリバラジ)水道橋店;神保町・水道橋
 E24
 十二月八日・木・十四時四〇分
 1カレーランチ;七五〇円(現金)
 豆カレー;ライス;サラダ;ラッシー

〈参考資料〉
 「南インド料理SRI BALAJI(シリバラジ)水道橋」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、三十三ページ。 
〈WEB〉 
 「Menus 水道橋」、『SRI BALAJI』、二〇二三年七月二十八日閲覧。
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