マッチングアプリの男 合唱男編

椋のひかり~むくのひかり~

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1.ライン交換まで

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さてさて、マッチングアプリを登録してから3人目のお相手は
血液型も年も同じ。趣味:合唱。
血液型も年も同じの男は未経験であるし、
元々カラオケ仲間を探していたさちこは興味深々。
いいねがきたのでメッセージのやり取りをしてみることにした。

最初は丁寧な文面のやり取りが続いた。
まずメッセージがいちいち長いが、笑
言葉使いも丁寧で、
ひとつひとつの質問に丁寧に答えている文面から誠実な印象を受けた。
ただレスポンスが遅い。
1日1通をかわりばんこで送信するペースが何回か続いた。

やり取りの内容は、
「趣味:合唱とは何を合唱してるの?」
「声は高いの?」
「カラオケはうまいの?」
の疑問から始まった。

声とセックスには密接な関係があるという個人的見解からの疑問である。
あくまでも個人的偏見ではあるが、
声が甲高い男とのセックスが濃厚になるとは想像しがたい。

「カラオケが上手い人は男も女もセックスがある程度上手い」
とかつての恋人に聞いたことがある。
それは彼の持論らしいが、理由は、
「カラオケは教室にでも通わない限り、たいがいの人は誰にも教わらず、
人が歌っているのを見よう見まねでやってみる。
そして、自分で練習して場慣れして自己探求して上達していくものだから。
それはセックスと過程が同じ。
自分で工夫して持ち味を出していくものである。
だからカラオケで歌っている姿を見れば
どういうセックスをするかがある程度わかる」らしい。笑

確かに一理あると思う。
わが夫はまさに音痴と言う理由でカラオケに一切行かないし、
カラオケ好きな私が聴いてるだけでいいからと誘っても
一緒に行くことを拒んできた。
夫はセックスに対しても全く興味がなく、
新婚当初から一緒に楽しもうという概念も楽しませようという概念もない。
カラオケは音痴であることが問題ではなく、
自助努力しようとしない姿勢が問題である。
どうやって楽しむか、そのセンスがセックスに対する姿勢にも通じる。
ちなみに人前で歌わなくとも一人カラオケが好きという人もいるだろう。
それはそれでオナニー好きということなのだろうか。。。笑


彼はクラシック音楽の合唱をしており、
クラシック好きのさちこには興味深い返事であった。
「で、お写真見る限りテノール顔ですけど、やはりテノールですか?」
「おっしゃる通り、テノール顔とよく言われます。笑
そしてテノール唄ってます。」
「やっぱりー!カラオケはやっぱり千の風になってとか歌うんですか?笑」
同年代ということもあり、昔流行った遊びやアイドルの話で盛り上がった。
さちこは知らず知らずのうちにカラオケに行こうと誘っていたが、
彼の返信ではたと気づく。

「やっぱ、
いきなりカラオケは何かとハードルが高いんで呑みに行きましょう!」
ということでまずはライン交換することに。
ここで、お決まりの文句。
「一応言うときますが、既婚、子無しです。
それでも良ければライン交換しましょう♪」
「大丈夫です。」

そしてやり取りはラインへと移った。
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