エナジークエスト

リョウタ

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第151エナジー 「ラブ・バックボーン」

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「覇者」のゲンコツ一発で「竜牙」は黙らされてしまった。


ボカ。


「イテーよ。」


「『赤っ子』のくせに調子の乗るんじゃない。そういう短絡的行動もガキゆえじゃな。」


「『愛』なんかのどこがいいの?そんなの弱っちくてカッコ悪いぜ。」


「ガキだからわかっとらんのう。『愛』とは激しく美しく、ときには狂気に晒される安定とは程遠い感情なのじゃ。『赤っ子』は『愛』ってどんなことだと思ってるんじゃ?」


「えっ。キスとかするようなことなんじゃねーの?わっ。恥ずかしいな。変なこと言わせんなよ。ジジイ。」


「それは気持ちの良い『愛』の方だな。『愛』ある行為はとても楽しく気持ちが良いことだ。だが『愛』が強すぎることによって、おかしな感情も生まれてくる。『嫉妬』『憎悪』『束縛』。場合によって『殺害』にまで及ぶことがあるんじゃ。」


「もしかして俺が地球にいた頃、テレビのニュースでやってた『ストーカー』のこと?あれも『愛』だったの?」


「はじまりは『愛』からだったと思うぞ。そんな『愛』をわしは心から愛しており、この『宇宙』で一番『愛』を研究している『愛博士』だと自分では思っているぞ。」


「自分で言ってて恥ずかしくねーか?」


「それにしても『赤っ子』。おまえさんはもっとバカで人の話を聞けないクソガキかと思っていたが、なかなか人の話が聞けるお利口さんじゃないか。気に入ったぞ。」


「俺。興味あることなら反応できんだよ。」


「俄然おまえさんに興味がでてきたわい。どうせおまえさんは自分勝手にモテてるとは到底思えまいが、ちと覗いてみるか。『ラブ・バックボーン』(愛ある背景)。」


「覇者」の指先から発するピンク色のなまめかしいエナジーが、「竜牙」に降り注がれた。


「なんだ?なんだ?俺をパワーアップでもしてくれるのか?」


「バカモン。そんな面倒なことするかい。ちょっとおまえさんの過去にあった、愛がある風景を覗いてるんじゃ。」


「え~!!俺、これまで誰とも付き合ったことないんだけど。」


「ガキだからそんなことに全く期待しとらんが、・・・・おっ視えてきた。おまえさんが地球人に転生してからの12年間のうち、これまで女性二人、男性一人に愛されたことがあるようじゃ。」


「ん?誰だろ。『藤堂』は俺のこと好きっぽかったから『藤堂』かな?あとはやっぱ『愛』か?あいつ俺にきつく当たってたのは愛情の裏返しってやつなのか?ちょっと待て男もかよ。」


「誰かは言わんが、そうじゃ。おまえさん顔はイケメンじゃないが、案外モテるんじゃのう。」


「えー。俺の知らない奴だったらそれこそストーカーじゃん。『良太』ってことにしておこう。あいつ俺に優しかったし。」


「わしは『エナジー武具』を創ることから『エナジー武具師』とも呼ばれているんじゃ。この『エナジー武具』を創るには『愛』が不可欠なんじゃ。対象者から『愛』を取り出し、それを元にして強力な『エナジー武具』を創る。しかし一度『エナジー武具』を創ってしまえば、二度と他者を愛すことができなくなる。男からして言えば、去勢するも同然のことじゃ。そんな覚悟を『赤っ子』、おまえさんにはあるか?」


「・・・・・。」


次回。  第152エナジー  「交渉成立」
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