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ここなら大丈夫(第1話)
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とある田舎の、山と海に挟まれた小さな児童養護施設、若葉園《わかばえん》。そこにとある少女が住んでいた。
少女の名は、百瀬《ももせ》凜。13歳になったばかりだ。
園には、凛以上の年上はおらず、凛は13で最年長になった。
これはこの園独自のしきたりではない。児童養護施設である以上、18歳までは若葉園で過ごすことができる。だが、みな15歳を迎えた年に園を卒業する。受け入れ先が決まるのだ。
園長が奔走し、あちこちに声をかけ、早いうちに受け入れ先を見つけてくる努力を凛も他の園児も口にはしないが知っている。
時々、口にする園児もいるが、園長ははぐらかして微笑む。
凛の目覚まし時計は、園長が作った特注品だ。
白いアヒルの横腹に時計が埋められている。アヒルは木のような硬いものでできており、凛は毎朝、アヒルが鳴らす音で起き、朝一番にアヒルを抱きしめる。
「おはよう。みんな」
そうアヒルに告げると、凛は職員とともに朝支度をする。
朝食を作る手伝いをして、食器を出して、ある程度準備が整ったら、大きな鐘を鳴らして園児を起こす。
「みんな、朝だよ。起きて」
鐘の音で起きない子には、凛が直接赴き、引っ叩いてでも起こす。
広場に全員集まったら、朝はラジオ体操から始める。
ラジオ体操が終われば、いよいよ朝食だ。
朝は、いつも食パンに、少し焦げているベーコン、それに目玉焼き。少しのサラダと、ヨーグルト。たまにフルーツがつく。
毎朝同じは飽きてしまうが、慣れてしまえば美味しいもの。幼い園児は文句を言うが、慣れてきた園児は、朝だと錯覚できるから好んでいる。
凛も、若葉園にきた当初は、同じ食事ばかりに飽き飽きしていたが、園に来る前はロクな食事をしていなかったから、文句を言うことはなかった。
朝食が終われば、ベッドシーツの交換だ。職員とともにシーツを綺麗なものに変えていく。案の定、幼い園児は交換中に遊んで、凛からのゲンコツをくらう。
職員も、お姉さんをしている凛を可愛く、微笑ましく思っている。
最年長として凛も責任を持って接している。たまに、夜寝る前にやりすぎたかなと悩むくらいに、凛は優しい心の持ち主だ。
そんな凛に期待を寄せている大人がいる。園長だ。
園長の名は、箕輪《みのわ》静香。園長自身も児童養護施設で18歳まで育ち、大学で経済学を学んだのちに、若葉園の前身である双葉荘の園長の元で職員として従事した。
園長も少なからず、子供たちには幸せになって欲しいと、自身の貯金を使い双葉荘の拡張を行い若葉園を開いた。
若葉園には3つのお墓がある。1つは、双葉荘の創設者、双海啓四郎のお墓。2つ目は、前園長の箕輪珠子のお墓。三つ目は、不慮の事故や病気などで亡くなってしまった園児のお墓。
園長は自ら、お墓の掃除を行い、お墓の前で祈りを捧げている。
園児のほとんどが園長の行動を知っており、真似して祈っている園児も少なくない。
凛もその1人だ。
凛は、アヒルの時計を抱えて、亡くなった園児のお墓の前で手を合わせる。
そんな行動を見て、園長は凛を抱きしめる。
「いつもありがとうね。凛ちゃんは特別だから」
涙を流す園長の姿を職員も皆知っている。だからこそ、給料は少なくても、園長とともに園を発展させたいと園に残る職員も少なくない。
そんな若葉園に、新たな職員が着任した。
名前は、結城《ゆうき》さえ。26歳昨年まで保育園で保育士をしていた。
転職のきっかけは、労働環境の悪さ、平気でハラスメントをしてくる親への対応の嫌悪。
辞めるのは簡単だったが、新しい就職先を探すのには苦労した。
保育園には行きたくないと思っていたが、保育士と普通免許の資格しかないさえを、雇ってくれる会社は少なかった。園児の世話か鶏の世話。2択になった時に、若葉園の職員募集が目に入った。
さえは悩まなかった。
第3の選択肢を掲示され、詳しいことを見ずにすぐさま応募した。
園長も保育士は心強いと、採用は即刻決まった。
契約書を受け取ったさえは、給料の少なさに少々驚いたが、モンスターペアレントがいないのなら、心が楽だと、流れる涙を拭きながら缶ビールを1缶飲み干した。
さえの初日。
スーツを着たさえは、園の前で「よしっ」と覚悟を決め、園に入った。
少々早く着きすぎたさえは、園長室に向かうが、ノックをしても声をかけても、中からは音沙汰なし。おまけに、ドアノブを回しても開かない始末。
「あれ……日付間違えちゃったかな?」
さえが独り言を呟いていると、そこに一人の園児がやってくる。
「お姉さん誰?」
声の主は凛だ。
「え、えーっと……この園の子かな?」
凛は無言でうなづいた。
「園長先生はどこにいるか知らない?」
凛は、口にすることなく、リネン庫と書かれた扉の方を指差した。
「ありがとう」
さえは、園長を探しに、リネン庫の中に入った。
「……箕輪先生?」
さえが完全に中に入ると、さえの背後で
ガタンッ
と、音がした。
驚いて振り返ると、さっきまで開いていた扉が、完全に閉まっていた。
「え⁉︎ ちょ、ちょっと⁉︎」
さらに
ガチャッ
と、鍵が閉まる音までした。
さえは、ドアノブを回してみるが扉は開かなかった。
「ちょ、ちょっと⁉︎ 私変質者じゃないって⁉︎」
ドア越しに凛の声がした。
「知らない人に出会ったら、先生に知らせる。そう教わったから」
「だから、私は不審者じゃないって!」
さえが叫ぶが、足音は遠く離れていっていた。
「何で私ばかりこんな目に遭わないといけないの……」
さえは諦めた。いずれ誰かが来てくれるだろう。その時に外に出してもらおうと。
でも明日になったらどうしようとか。このまま見つけられなくて、白骨死体になったらどうしようとか。真っ暗なリネン庫でただ座って何も見えない天井をただぼーっと見つめていた。
ぼーっとしていると、何かは聞こえないが、声だけは聞こえてきた。少し低い声。大人の声だと確信した。
「あのーすみません。閉じ込められてしまって……」
内側からドアをノックするが、声は聞こえなくなった。
「誰かー! 誰でもいいから、ここから出してー!」
もう涙が出る寸前だった。
「本当に誰かいるね」
ドアの外から声がした。
「だから言ったでしょ」
「でも、何で閉じ込めたの?」
「だって知らない人だったから。連れ去られるかと思って」
女性のため息が聞こえた。
その直後、
コンコン
と、ドアのノックが聞こえる。
「もしもし、結城さんですか?」
目からは涙を、鼻からは鼻水を垂らしながらさえが言う。
「そうですー……私が結城さえですー……ごめんなさい」
自分の名前を言っているだけなのに、何で謝っているんだと思いながらも、凛が連れてきた先生はリネン庫の鍵を開けた。
久しぶりに外の光を浴びたさえの目には開放してくれた人に後光が差しているように見えた。
「……神様」
「神様じゃない。私は神室《かみむろ》。結城さん大丈夫? ごめんね」
差し出された手がさえには尊いものに見えていた。
「……女神様」
「だから、私は神室だってば」
「神様先生。この人不審者」
「凛ちゃんまで変なこと……それと、この人は不審者じゃなくて、新しい先生。辞めちゃった山口夏希先生の後任」
「なるほど。なっつんの後釜」
「なんか棘のある言い方だな」
神室に連れられて、さえと凛は園長室の前まで来た。
「私まだやることたくさん」
「だったとしても、園長先生に怒ってもらいます」
「私悪いことしてない。知らない人がいたら、閉じ込めるのは当然。いいことをした。逆に褒められる」
「そんなわけあるか」
園児と先生のやりとりを見ていたさえは、微笑ましくて笑みが溢れていた。
「あ、ごめんなさい」
「いいのよ。おかしい時には笑ってくれないと、ここの子には楽しいことで埋め尽くしてあげないとだから」
「……はいっ。頑張ってみます」
そんな3人の元に、日課を終えた園長が戻ってきた。
「あら、どうしたの?」
3人は園長とともに園長室に入り、神室が凛とともにことの顛末を話した。
「あははっ。凛ちゃんって、たまに変なことするからね」
「頻繁にの間違いでは?」
「失礼な。私だって、もう13歳ですよ。イタズラなんてする歳ではないです」
園児と職員の信頼関係を見て、さえはここでならやっていける。そう確信していた。
だが、さえはまだ知らない。この園に隠された〝本当の秘密〟を。
少女の名は、百瀬《ももせ》凜。13歳になったばかりだ。
園には、凛以上の年上はおらず、凛は13で最年長になった。
これはこの園独自のしきたりではない。児童養護施設である以上、18歳までは若葉園で過ごすことができる。だが、みな15歳を迎えた年に園を卒業する。受け入れ先が決まるのだ。
園長が奔走し、あちこちに声をかけ、早いうちに受け入れ先を見つけてくる努力を凛も他の園児も口にはしないが知っている。
時々、口にする園児もいるが、園長ははぐらかして微笑む。
凛の目覚まし時計は、園長が作った特注品だ。
白いアヒルの横腹に時計が埋められている。アヒルは木のような硬いものでできており、凛は毎朝、アヒルが鳴らす音で起き、朝一番にアヒルを抱きしめる。
「おはよう。みんな」
そうアヒルに告げると、凛は職員とともに朝支度をする。
朝食を作る手伝いをして、食器を出して、ある程度準備が整ったら、大きな鐘を鳴らして園児を起こす。
「みんな、朝だよ。起きて」
鐘の音で起きない子には、凛が直接赴き、引っ叩いてでも起こす。
広場に全員集まったら、朝はラジオ体操から始める。
ラジオ体操が終われば、いよいよ朝食だ。
朝は、いつも食パンに、少し焦げているベーコン、それに目玉焼き。少しのサラダと、ヨーグルト。たまにフルーツがつく。
毎朝同じは飽きてしまうが、慣れてしまえば美味しいもの。幼い園児は文句を言うが、慣れてきた園児は、朝だと錯覚できるから好んでいる。
凛も、若葉園にきた当初は、同じ食事ばかりに飽き飽きしていたが、園に来る前はロクな食事をしていなかったから、文句を言うことはなかった。
朝食が終われば、ベッドシーツの交換だ。職員とともにシーツを綺麗なものに変えていく。案の定、幼い園児は交換中に遊んで、凛からのゲンコツをくらう。
職員も、お姉さんをしている凛を可愛く、微笑ましく思っている。
最年長として凛も責任を持って接している。たまに、夜寝る前にやりすぎたかなと悩むくらいに、凛は優しい心の持ち主だ。
そんな凛に期待を寄せている大人がいる。園長だ。
園長の名は、箕輪《みのわ》静香。園長自身も児童養護施設で18歳まで育ち、大学で経済学を学んだのちに、若葉園の前身である双葉荘の園長の元で職員として従事した。
園長も少なからず、子供たちには幸せになって欲しいと、自身の貯金を使い双葉荘の拡張を行い若葉園を開いた。
若葉園には3つのお墓がある。1つは、双葉荘の創設者、双海啓四郎のお墓。2つ目は、前園長の箕輪珠子のお墓。三つ目は、不慮の事故や病気などで亡くなってしまった園児のお墓。
園長は自ら、お墓の掃除を行い、お墓の前で祈りを捧げている。
園児のほとんどが園長の行動を知っており、真似して祈っている園児も少なくない。
凛もその1人だ。
凛は、アヒルの時計を抱えて、亡くなった園児のお墓の前で手を合わせる。
そんな行動を見て、園長は凛を抱きしめる。
「いつもありがとうね。凛ちゃんは特別だから」
涙を流す園長の姿を職員も皆知っている。だからこそ、給料は少なくても、園長とともに園を発展させたいと園に残る職員も少なくない。
そんな若葉園に、新たな職員が着任した。
名前は、結城《ゆうき》さえ。26歳昨年まで保育園で保育士をしていた。
転職のきっかけは、労働環境の悪さ、平気でハラスメントをしてくる親への対応の嫌悪。
辞めるのは簡単だったが、新しい就職先を探すのには苦労した。
保育園には行きたくないと思っていたが、保育士と普通免許の資格しかないさえを、雇ってくれる会社は少なかった。園児の世話か鶏の世話。2択になった時に、若葉園の職員募集が目に入った。
さえは悩まなかった。
第3の選択肢を掲示され、詳しいことを見ずにすぐさま応募した。
園長も保育士は心強いと、採用は即刻決まった。
契約書を受け取ったさえは、給料の少なさに少々驚いたが、モンスターペアレントがいないのなら、心が楽だと、流れる涙を拭きながら缶ビールを1缶飲み干した。
さえの初日。
スーツを着たさえは、園の前で「よしっ」と覚悟を決め、園に入った。
少々早く着きすぎたさえは、園長室に向かうが、ノックをしても声をかけても、中からは音沙汰なし。おまけに、ドアノブを回しても開かない始末。
「あれ……日付間違えちゃったかな?」
さえが独り言を呟いていると、そこに一人の園児がやってくる。
「お姉さん誰?」
声の主は凛だ。
「え、えーっと……この園の子かな?」
凛は無言でうなづいた。
「園長先生はどこにいるか知らない?」
凛は、口にすることなく、リネン庫と書かれた扉の方を指差した。
「ありがとう」
さえは、園長を探しに、リネン庫の中に入った。
「……箕輪先生?」
さえが完全に中に入ると、さえの背後で
ガタンッ
と、音がした。
驚いて振り返ると、さっきまで開いていた扉が、完全に閉まっていた。
「え⁉︎ ちょ、ちょっと⁉︎」
さらに
ガチャッ
と、鍵が閉まる音までした。
さえは、ドアノブを回してみるが扉は開かなかった。
「ちょ、ちょっと⁉︎ 私変質者じゃないって⁉︎」
ドア越しに凛の声がした。
「知らない人に出会ったら、先生に知らせる。そう教わったから」
「だから、私は不審者じゃないって!」
さえが叫ぶが、足音は遠く離れていっていた。
「何で私ばかりこんな目に遭わないといけないの……」
さえは諦めた。いずれ誰かが来てくれるだろう。その時に外に出してもらおうと。
でも明日になったらどうしようとか。このまま見つけられなくて、白骨死体になったらどうしようとか。真っ暗なリネン庫でただ座って何も見えない天井をただぼーっと見つめていた。
ぼーっとしていると、何かは聞こえないが、声だけは聞こえてきた。少し低い声。大人の声だと確信した。
「あのーすみません。閉じ込められてしまって……」
内側からドアをノックするが、声は聞こえなくなった。
「誰かー! 誰でもいいから、ここから出してー!」
もう涙が出る寸前だった。
「本当に誰かいるね」
ドアの外から声がした。
「だから言ったでしょ」
「でも、何で閉じ込めたの?」
「だって知らない人だったから。連れ去られるかと思って」
女性のため息が聞こえた。
その直後、
コンコン
と、ドアのノックが聞こえる。
「もしもし、結城さんですか?」
目からは涙を、鼻からは鼻水を垂らしながらさえが言う。
「そうですー……私が結城さえですー……ごめんなさい」
自分の名前を言っているだけなのに、何で謝っているんだと思いながらも、凛が連れてきた先生はリネン庫の鍵を開けた。
久しぶりに外の光を浴びたさえの目には開放してくれた人に後光が差しているように見えた。
「……神様」
「神様じゃない。私は神室《かみむろ》。結城さん大丈夫? ごめんね」
差し出された手がさえには尊いものに見えていた。
「……女神様」
「だから、私は神室だってば」
「神様先生。この人不審者」
「凛ちゃんまで変なこと……それと、この人は不審者じゃなくて、新しい先生。辞めちゃった山口夏希先生の後任」
「なるほど。なっつんの後釜」
「なんか棘のある言い方だな」
神室に連れられて、さえと凛は園長室の前まで来た。
「私まだやることたくさん」
「だったとしても、園長先生に怒ってもらいます」
「私悪いことしてない。知らない人がいたら、閉じ込めるのは当然。いいことをした。逆に褒められる」
「そんなわけあるか」
園児と先生のやりとりを見ていたさえは、微笑ましくて笑みが溢れていた。
「あ、ごめんなさい」
「いいのよ。おかしい時には笑ってくれないと、ここの子には楽しいことで埋め尽くしてあげないとだから」
「……はいっ。頑張ってみます」
そんな3人の元に、日課を終えた園長が戻ってきた。
「あら、どうしたの?」
3人は園長とともに園長室に入り、神室が凛とともにことの顛末を話した。
「あははっ。凛ちゃんって、たまに変なことするからね」
「頻繁にの間違いでは?」
「失礼な。私だって、もう13歳ですよ。イタズラなんてする歳ではないです」
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