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豪華なシャンデリアが辺りを照らすようにしてぶら下がり、アンティークものの家具や食器が並ぶフリージア家の食卓。使用人達が周りを囲い、フリージア家の方々は自分の席に腰掛けながら食前の談笑をしていた。
当然そこにもお客人として招かれている潤とみー婆の姿もあり、ゲスト席にはジュンが腰掛け、その隣にはみー婆が侍るようにしてお座りをしていた。
そして配膳が静かに行われる中、フリージア家現当主のアーノルドが口を開く。
「今日はジュン殿が何やら食材を提供してくれたらしいね。ジーナが楽しみにしておけと自信満々だったよ」
「ジーナがそう言うならきっと美味しいものね! 楽しみだわ~」
アーノルドさんが続けて感謝の言葉をくれて、奥さんのセシリアさんが返すがそんなにハードルを上げられると困る…これでイマイチな品だったとかになったら居た堪れないよ…
「あ、いや…そこまで大したものではないですよ? 冒険者ギルドのジキルさんがオススメしてたのでお裾分け程度に渡しただけですので」
ジキルさん…すいません、俺のスケープゴートになってください!!
心の中で謝りながら責任をジキルさんに押し付けてこの場を凌いでいく。今度ダンジョンでレアっぽい素材持ってくんで許してください。
そんなことをしていればジーナさんが部屋に入ってきてメインディッシュ等を配膳しながら料理について説明していく。
まるで高級レストランみたいに配膳されたお皿を一つ一つ丁寧に説明して、どんな素材をどういう調理をして仕上げたと語っているがすいません…シルバーボアとかポワレにフランべとか言われてもわかりません…
「それで最後にメインになりますがそこの坊に中々いいモノを貰いましてね、急遽組み込ませて貰いました」
「あぁ、その話は聞いている。何を頂いたのかもね……はぁ。まぁジーナのその顔を見ると随分と自信作だろうから今は食事を楽しむさ」
アーノルドはジャックから知らされた事を思い出すようにしてため息を吐いて、苦笑する。
だが、そんな彼の表情を気にする人はここにはいなかった。なぜならテーブルに着く全員がメインのお皿に釘付けになっていたからだ。
「随分と力を入れたのね、まるでお祝い事に出てくる一皿よ?」
「ジーナが予定変更するぐらいの素材って事だけど…これは父様案件かな」
「マリー?貴女のお皿、お肉が私のより大きくないかしら?」
「姉様、お客様の前ですよ? それに大きさは変わりません、むしろ姉様のより厚みが薄いと思いますが?」
上からセシリア、キース、ジェシカ、マリアンヌの順に喋っていたが母は純粋に料理を評価し、兄は使われた素材に戦慄し、姉妹は口論をしていた。なんとも自由な家族だ。
配膳が終わればアーノルドが食前の祈りをし、食事が始まる。食事マナーを習っているわけではないが音を立てたり皿から啜ったりとかはやっぱりマナー違反だからね、事前にジャックさんに確認してよかったよ。
そしてジーナさんの料理に舌鼓を打ちながら談笑するフリージア家にそうだ、と思い出した。ダンジョンに行く事を言わなければ。
「アーノルドさん、すいません。近々ダンジョンに行こうかと思うんですけど大丈夫ですか? 近くに初心者向けのがあるらしくて」
「あぁ、ジュン君は冒険者だからね。構わないが油断は禁物だよ?」
「ありがとうございます!」
よしよし、これで心置きなくダンジョンに向かえるね。どれぐらい掛かるかわからないけど二、三日は外泊とかできるかな? 気分はまるで親戚の家にお泊まりに来た感じだけど。
「キース、後で色々ジュン君を手伝ってやれ。ジュン君の住んでた所とダンジョンの管理等で差異があったら困る」
おぉ、それはありがたい! ジキルさんに聞いてはいたがやっぱりまだまだ心配事は多くあるからね。これで心配なくダンジョンデビューできそうだ。
「わかりました父上。ジュン君、後で部屋に伺うね」
「よろしくお願いします!」
「でもダンジョンなんて懐かしいわね、最後に行ったのは学院生だったかしら?」
「学院のダンジョンは擬似的だからな、危険はあるがそれでも管理された場所だ。やはり外にあるものは命の危険が常に付き纏う」
なんてフリージア家の方々が自身のダンジョン経験談について話してくれてどんなトラップがあったやどんな敵やギミックがあった等語ってくれた。
でもやっぱり危険はあるが魅力的な場所らしく実りのあるダンジョンの周りは当然のように栄えるらしく、ダンジョンをいくつも抱え込んでいるダンジョン街なんてものもあるらしい。
なんかそう言うのを聞くとやっぱファンタジーの世界なんだなぁと思ったね。
みー婆、ダンジョン楽しみだね。もしかしたらいい運動になるかもよ?最近くっちゃねさんだからなぁ、みー婆は。
隣ではぐはぐとジーナさんお手製のみー婆専用ご飯に夢中になってるみー婆をわしゃわしゃしながらそんなことを思った俺であった。
当然そこにもお客人として招かれている潤とみー婆の姿もあり、ゲスト席にはジュンが腰掛け、その隣にはみー婆が侍るようにしてお座りをしていた。
そして配膳が静かに行われる中、フリージア家現当主のアーノルドが口を開く。
「今日はジュン殿が何やら食材を提供してくれたらしいね。ジーナが楽しみにしておけと自信満々だったよ」
「ジーナがそう言うならきっと美味しいものね! 楽しみだわ~」
アーノルドさんが続けて感謝の言葉をくれて、奥さんのセシリアさんが返すがそんなにハードルを上げられると困る…これでイマイチな品だったとかになったら居た堪れないよ…
「あ、いや…そこまで大したものではないですよ? 冒険者ギルドのジキルさんがオススメしてたのでお裾分け程度に渡しただけですので」
ジキルさん…すいません、俺のスケープゴートになってください!!
心の中で謝りながら責任をジキルさんに押し付けてこの場を凌いでいく。今度ダンジョンでレアっぽい素材持ってくんで許してください。
そんなことをしていればジーナさんが部屋に入ってきてメインディッシュ等を配膳しながら料理について説明していく。
まるで高級レストランみたいに配膳されたお皿を一つ一つ丁寧に説明して、どんな素材をどういう調理をして仕上げたと語っているがすいません…シルバーボアとかポワレにフランべとか言われてもわかりません…
「それで最後にメインになりますがそこの坊に中々いいモノを貰いましてね、急遽組み込ませて貰いました」
「あぁ、その話は聞いている。何を頂いたのかもね……はぁ。まぁジーナのその顔を見ると随分と自信作だろうから今は食事を楽しむさ」
アーノルドはジャックから知らされた事を思い出すようにしてため息を吐いて、苦笑する。
だが、そんな彼の表情を気にする人はここにはいなかった。なぜならテーブルに着く全員がメインのお皿に釘付けになっていたからだ。
「随分と力を入れたのね、まるでお祝い事に出てくる一皿よ?」
「ジーナが予定変更するぐらいの素材って事だけど…これは父様案件かな」
「マリー?貴女のお皿、お肉が私のより大きくないかしら?」
「姉様、お客様の前ですよ? それに大きさは変わりません、むしろ姉様のより厚みが薄いと思いますが?」
上からセシリア、キース、ジェシカ、マリアンヌの順に喋っていたが母は純粋に料理を評価し、兄は使われた素材に戦慄し、姉妹は口論をしていた。なんとも自由な家族だ。
配膳が終わればアーノルドが食前の祈りをし、食事が始まる。食事マナーを習っているわけではないが音を立てたり皿から啜ったりとかはやっぱりマナー違反だからね、事前にジャックさんに確認してよかったよ。
そしてジーナさんの料理に舌鼓を打ちながら談笑するフリージア家にそうだ、と思い出した。ダンジョンに行く事を言わなければ。
「アーノルドさん、すいません。近々ダンジョンに行こうかと思うんですけど大丈夫ですか? 近くに初心者向けのがあるらしくて」
「あぁ、ジュン君は冒険者だからね。構わないが油断は禁物だよ?」
「ありがとうございます!」
よしよし、これで心置きなくダンジョンに向かえるね。どれぐらい掛かるかわからないけど二、三日は外泊とかできるかな? 気分はまるで親戚の家にお泊まりに来た感じだけど。
「キース、後で色々ジュン君を手伝ってやれ。ジュン君の住んでた所とダンジョンの管理等で差異があったら困る」
おぉ、それはありがたい! ジキルさんに聞いてはいたがやっぱりまだまだ心配事は多くあるからね。これで心配なくダンジョンデビューできそうだ。
「わかりました父上。ジュン君、後で部屋に伺うね」
「よろしくお願いします!」
「でもダンジョンなんて懐かしいわね、最後に行ったのは学院生だったかしら?」
「学院のダンジョンは擬似的だからな、危険はあるがそれでも管理された場所だ。やはり外にあるものは命の危険が常に付き纏う」
なんてフリージア家の方々が自身のダンジョン経験談について話してくれてどんなトラップがあったやどんな敵やギミックがあった等語ってくれた。
でもやっぱり危険はあるが魅力的な場所らしく実りのあるダンジョンの周りは当然のように栄えるらしく、ダンジョンをいくつも抱え込んでいるダンジョン街なんてものもあるらしい。
なんかそう言うのを聞くとやっぱファンタジーの世界なんだなぁと思ったね。
みー婆、ダンジョン楽しみだね。もしかしたらいい運動になるかもよ?最近くっちゃねさんだからなぁ、みー婆は。
隣ではぐはぐとジーナさんお手製のみー婆専用ご飯に夢中になってるみー婆をわしゃわしゃしながらそんなことを思った俺であった。
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