【完結】AV男優の生活

まこ

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本編

09

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遊×湊+双葉 (双葉視点)

※ここからSMプレイが始まります。そして湊も受けていますので、苦手な方はご注意下さい!※

SMプレイ練習/縛り/玩具/鞭/焦らし/首絞

◇ ◆

「双葉くん。本格的なSMに挑戦してみない?」

深沢と三人での撮影を終えて直ぐ、湊からそんな言葉が飛び出した。

前回の擽り3Pプレイの作品は大ヒットし、三人の本格的なSMプレイが見てみたいと多数のリクエストが寄せられたようだ。

「本格的となると更に勉強しないと行けないからまた遊くんに教えてもらうことになるけど、どうかな?俺は信頼出来る双葉くんと遊くんとならきっと上手く出来ると思ってるんだけど」

優しい口調で問い掛けられ、俺は口を噤んだ。何故なら拘束プレイをしたのは湊が初めてで、それからは専属で拘束や玩具を使用したりしたが、SMプレイなんて物は勿論初めて。

そんな素人の俺が出来るのか。この前は擽られるだけだったので問題なかったが、本格的となると鞭打ちだったり、蝋燭だったり、その他にも色々とあるだろう。

不安な気持ちが隠しきれずじっと湊を見ると優しく頭を撫でてくれた。

「無理はしないでね。リクエストがきてたから声かけただけだから。でももし実際にするとなると前みたいに三人で事前に集まってしっかりと遊くんに教えてもらうから」

「……三人で練習してみて、もしダメだったら深沢に申し訳ないというか」

「あぁ、それは全然平気。遊くんはそんな事で何か思う様な人じゃないから」

「じゃあ一度試してみたい」

ステップアップのため、そして少しの期待を込めて俺は練習する事に決めた。


◇ ◆


「よ。こないだ振りだな」

「この前はありがとうございました。今回も宜しくお願いします」

「もう撮影の時みたいに普通に喋っていーよ。その方が話しやすいし。んじゃ先二人で入っとくか~どーせ湊はまた遅刻だろ」

待ち合わせた場所に深沢と俺と二人が到着すると相変わらず湊は時間になっても現れず、連絡もない。

深沢と軽く会話した後、前回練習したホテルへ先にインする事になった。

部屋へ到着するなりドサドサッと深沢の荷物から様々なものが飛び出した。その中にあった鞭を手に取ると、不安そうにしていたからかそれを俺に見せてくれた。

「やっぱり鞭は痛い?」

「まぁ人によるかな。今日持ってきたこの鞭はバラだからそんなに痛く無いやつな。湊が来たらあいつにも言うけど、服脱いで四つん這いになれる?」

「…うん」

内心かなり怯えながらも下着だけの状態になり、深沢へお尻を突き出す形で四つん這いになった。

「この状態だったらある程度痛みから逃げやすいから、その体勢でやってもらいなよ。今から軽くお尻に鞭当てるけど、あんまり力入れねーように。そんなに痛くないから気楽にいて」

「…さぁ、こいっ!」

そう言われると力が入ってしまうのが人間だ。俺は思いっきり力を込めて刺激を待った。別に入れているつもりはないのだが。

「いや、力入りすぎ」

「…ひゃっ!」

苦笑いしながら深沢は俺の尻を撫でると、その刺激にピクリと反応し、変な声が出た。

「あ…っちょ、」

お尻を撫でられると背中がゾクゾクしてしまい、逃げるように腰を動かすと、バチンという大きな音と共にお尻に衝撃が走る。

「いッ…!たく、ない?」

「音の割にあんまり痛くねーだろ。でも見てる方は興奮するから」

鞭を打たれた部分を指で優しくなぞられると、また背中がゾクゾクとした感覚が走る。

「あ…っぁ、」

再びバチンッ、と音が出るとビクッと腰が跳ねた。

「ぅ…っはぁ、あ…」

深沢の指と、鞭の交互の刺激に少しずつ顔が熱くなってくる。少しの痛みはあるが、その後に優しく撫でられると気持ち良く変換されてしまう。

「痛みは平気?」

「…ん、平気」

「じゃあ鞭は大丈夫そうだな。反応もいい感じだったし。とりあえず湊が来たらアイツも鞭打つから」

「え?」

「Sする時って、Mの気持ちも分かんねーと絶対に上手く出来ねーからな。だから来たら攻める」

何度か深沢と湊の絡みを見ていたが、それをまた見れると思うと興奮してしまう。すると、タイミング良く湊がやってきた。

「ごめんねー遅くなっちゃった」

えへへ、と可愛く笑いながらやってきた湊はトタトタとこちらへ近付いてきた。そんな湊を見て、深沢は少し苛立っている様子。そりゃこちらから頼んでおきながら二回も遅刻されれば腹が立つだろう。

「おい湊。自分から呼んでおいてまた遅れるってどういう事?」

「いやぁ、遊くんだと思うと、」

「それ前も聞いたっての。ほら、ケツこっち向けて四つん這いになれ」

「え?いや、だから俺はもういいって」

「そうじゃなくて。Mの気持ちが分かんねーとSMプレイは成立しねーんだよ。お前本格的なのまだした事ねーだろ?」

深沢は半ば強引にベッドへ連れて行くと、湊は嫌々ながらも四つん這いになった。

「おら」

「わぁぁっ!自分で脱ぐから!!」

深沢が無理矢理ズボンを脱がそうとすると、湊は慌ててそれを制止した。俺も見ているからか、恥ずかしそうにしながらも下着まで脱ぐと、言われた通りにお尻を突き出す形でベッドに四つ這いになった。顔は枕に埋めているが、見えている部分は赤く染まっている。

「別にパンツは穿いててよかったんだけどな」

「んなっ?それなら言ってよ!」

「まぁいいや、力抜いて」

「!…っ」

鞭を構えた瞬間、俺と同じく力が入っている様子。それを見てまた同じように尻を優しく撫でるように触る。

「んん…早くしてよ、恥ずかしいんだけ、」

バチンッ。

湊が最後まで言葉を伝え終わる前に、振り落とされた鞭の音はかなりいい音がした。

「…っ、びっくりした!思ったより痛くないだね」

「音はいいよな。見てる分には興奮するらしいぜ」

「っ、ん」

二人で会話を挟みながら、深沢の手は鞭を打った部分を優しくなぞっている。それに対して小さく反応し、声を我慢したように布団へ顔を埋めた。

「あんまり力入れてねーから。鞭打つ時はこの体勢でやってやれよ。痛くても腰動かしたりして痛み分散出来るから」

「分かったから…っぁ、もう!触んないでっ」

少し赤くなったお尻を撫でられると隠すように腰を捩らせる湊。その動きは誘っている様に見えてしまい、少しドキッとしてしまう。

「気持ちいい?」

「…ちがっ」

「双葉の立場を知らねーとダメだからもっかいケツ上げて」

「ケツって言わないでよー下品だなぁ」

嫌そうにしながらも湊は再度お尻を深沢に向かって差し出した。その尻を優しくなぞる深沢の指。

「…ッ」

「触られて感じてんの?」

「…あーもっ、うるさい!」

湊の反応を見た深沢はクスッと微笑み、少し体を移動させると、尻を撫でながら背中をツゥ、と舌でなぞる。

「ふぁぁ…っ?やだっ」

「背中気持ちいい?」

「…っんん」

少し震えながら固く目を瞑り、刺激に耐えている。

「前もやったけど、こうやって背中ガラ空きの時はこれも効くから」

保冷カバンのタッパーから氷を取り出し、少し手で握ると、指で湊の背中をツゥなぞった。

「ひゃぁ!もっ、それやだってば!」

ジタバタ暴れ四つん這いの体勢を崩して逃げようとするも、ガッチリと押さえつけられている。そして氷を口へ含んだ深沢は、ゆっくりと湊の首筋を舐めた。

「冷たっやだっ!」

「気持ち良い?勃ってるけど」

「ちがっ、離してよ!もぉっ」

「お前が気持ち良いと思ったなら双葉にもやってあげて」

「あ…っ、近い!離れて!キスしたら怒るからねっ」

キスするギリギリまで顔を持っていくと少し顔を赤らめ、押し返すように体当たりしている。

「気持ち良い?言ってくれたら離れる」

「…っ」

「湊?」

「ひゃっ…」

氷を含んだままの深沢が耳元で訪ねると冷たさもあるのかビクッと跳ねて逃げようとする。もちろんそれを許さない深沢の手は湊の体を掴んでいる。

「逃さねーよ」

「ぁ…っぁ、気持ちいい!感じちゃうからダメっ」

「ん、いい子だな」

「はぁ…はぁ…もう!!」

長い攻めが終わると、湊は直様俺の方へやってきた。

「双葉くん!!何かされてない!?あの変態に!!」

「…いや。されてないけど」

「お前、人に物頼んでおきながら変態ってなんだよ。てかお前こそ今の姿十分変態だろ」

そう指摘されると下だけ剥がれた状態の湊はカァッと顔を赤らめて近くにあったタオルで股間を隠して深沢を睨みつけた。

「もぉっ!遊くんの所為でしょっ!」

「で、鞭はどうだった?」

「…俺は全然痛くなかった。双葉くんはしてもらったの?」

「うん。俺も平気だった」

「SMにも色々あるけど、どんなのがいいとかリクエスト来てんの?」

「んーハード系って書かれてたんだよね。俺全然詳しくないんだけど、どんなのが初心者でもハードっぽく見えるかな?」

「派手さの割に取り入れやすいのはさっきの鞭とか縛りだな。本気で嫌な事すると、萎える可能性があるから双葉が出来るやつが一番いいんだけど」

「んー、じゃあ次は縛りやったみる?双葉くん平気?」

「うん。やってみる」

「じゃあ二人ともちょっとベッドおいで。双葉も下着脱いできて」

そう言われたので、恥ずかしさを感じてしまう前に下着を脱ぎ、すぐに深沢の待つベッドへ向かった。

俺と湊がちょこんとベッドへ座った所で、長くて赤い紐が姿を見せた。

「まぁ縛り方は色々あるんだけどそんなに覚えられねーと思うから一番絵になるやつな」

そういうとドンドン紐が上手く俺に巻き付いていき、足も開かされていく。真剣に縛る深沢と、それを真面目に覚えようとする湊。恥ずかしいと感じてはいけない雰囲気に、何も言えなかったが、かなり羞恥が襲う。

「…っ」

気付くとM字開脚の状態で縛り上げられた。

「うわぁ、すごい。覚えられるかなぁ」

「後でお前もやってみ」

二人で縄の仕上がりに満足しているようだが、股間も全て曝け出した状態は恥ずかしくてたまらない。

「双葉、痛みとかない?」

「ん…平気、」

「縛った後は筆で焦らしプレイすんのもいいな。痛みはレベル高いから少しずつ取り入れていけばいーんじゃね」

「はーい。せっかくだから少しいじめさせてよ」

深沢の話を聞き終えると、ギラギラした目の湊が俺に近付いてきた。

「…あ、ちょ…湊…っ、」

俺の縛られた姿を見たからか、湊の瞳は少し欲情の色を見せており、広げられた足へキスを降らせた。

「んん…」

「こんなに広げてたらここも触りやすいね、双葉くん」

スゥ、と自身をなぞられると、小さく声が漏れてしまう。

「ねぇ、双葉くん、入れていい?」

「いや何でだよ!もっと教えてもらう事あるだろ…っ」

「ちぇ」

「俺が居るんのに二人の世界になんないでくれる?…ま、いいや。じゃあちょっと湊は退いてて」

「はぁーい」

湊を追いやると、深沢は俺の体を様子を見るために優しくなぞり出した。

「ん…っ」

「体痛くなったりしてない?縛りって圧迫されたりするからしんどくなることもあるし、少しでもおかしいと思ったら絶対言うことな」

「ん…今の所は特に変わった様子はないかな」

「良かった。じゃあ縛った上でよくあるプレイしていくな」

深沢はそう言うと俺にアイマスクを付けた。そして少し先走りが出ている先端を指の腹で擦ってきた。

「…っくぅ、」

「ちょっとコレつけとくから」

先端にローターらしき物を付けられると、そのままスイッチが入れられた。

「ぁあ…っん!ん!」

ビクンと跳ねた体。縄が食い込む感じもやけに感じてしまう。強い刺激に耐えていると、深沢の指が後孔に当てがわれた。

「んな…っは、早くない…?」

「動けない時は快感責めがいいからな。こっちにもオモチャ入れるから」

何度も撮影を重ねたからか、そこはすんなりと受け入れていく俺の中。ある程度指で慣らしてもらった後、ローターが挿入された。

「あっ、ぁ、…!」

「ここら辺か」

「ひぁぁあ!」

グイッと前立腺に当たるようにローター動かされると体が嫌でも反応してしまう。スイッチを入れられると、二点からの攻めに、絶頂が近づいて来る。

「ぁぁ…っ!あっ、イク…っ」

「おぉ、イケよ」

その言葉を聞くと、すぐに一度目の絶頂を迎えた。

「あ、やだ…っ!とめてっ!深沢ぁっ」

「これで止めずに連続責めしてやるのもありかもな」

「ぁぁぁ!とめてっ、お願いっ!!」

「気持ちいかよ、双葉」

「ぁぁあ!今触るなっ!っぅあ!」

元気を取り戻して硬さを取り戻した竿を握られると、上下に扱かれる。ローターも止まっていない中、頭がおかしくなるくらいの強い快感が襲った。

「やばーエロー!ねぇ双葉くん!やめてって言う割にここは元気だよね?本当はもっとしてほしいんでしょ?」

ナチュラルに言葉責めを入れてくる湊にイラっとしたが、刺激が強すぎて足がガクガクと震え出した。

「ぁ…っやば、またイク…!…イッ、んぅぅ…」

あと少しで絶頂する、と言うタイミングで突然ローターが止められた。

「あ…?なんで…」

「次はこれな」

自身にケバケバしたものが這うと、俺は我慢が出来ず体をビクつかせた。

「これ筆な。快感責めもあるけど、焦らしもよく使われるから」

筆で裏筋から玉、足の付け根などをなぞられると、むず痒い感覚に陥る。

「はぁぁ…っやだ、焦らしやだっ」

全く動くことは出来ないが、必死に体を捩る。そうでもしないと本当におかしくなりそうだった。

「焦らしながら言葉責めするだけでも、縛ってるから十分ハードなんじゃねーかな。実際どう?出来そう?」

「ん…っまぁ、痛いの、よりかはっ全然、出来そうっ…興奮も、したぁ…」

「良かった。じゃあとりあえず最初は四つ這いで鞭打ちして、縛って、焦らしと快感責め交互って形にするか。最後に一回イッたら解いてやるよ」

「んん…っ!ぁ」

スイッチを入れられると、恥ずかしながらすぐさま達してしまった。約束通り拘束を解かれると、なんだかふわりとした感覚に陥った。

「双葉、おいで」

頭がふわふわしていると、深沢に抱き寄せられた。

「双葉くん大丈夫?」

心配した湊もすぐに近くに来てくれた。縄が解けた途端に頭がクラクラする。

「ちょっと縛り過ぎたかな、わり」

よしよしと頭を撫でられると、ゆっくり目を瞑った。

「たまに縄酔いする人がいるんだよな。今まで縛ってたのを急に解くと血流が変わるから」

「…えぇ、それは危ないね」

数分したら感覚も戻ってきたので、渡された水分を飲み込んで、俺の初SMは終了した。

「湊、お前も体験してみる?」

「えぇ……まぁ、双葉くんの気持ちも知りたいから頑張るけど…」

「じゃあやるか。双葉は水飲んで少しゆっくりしてて」

「ん、分かった」

少し歩けるようになったが、立ち上がるとまだフワフワするので、椅子へ座らせてもらい、二人のの縛りを見ることになった。

「湊は経験あるんだっけ」

「Sならあるよ。その時Mの人がベテランだったんで殆どリードしてもらったから全然覚えてない。首絞めた時は怖かったなぁ」

そう話しながらも、深沢の素晴らしい早技で湊は俺と同じようにM時開脚の形で縛られた。

「痛いとか気持ち悪いとかない?」

「平気だよー」

「じゃあ、今日遅刻したお仕置きな」

「!?」

ニヤリと笑う深沢と思いっきり顔を引き攣らせる湊。今から起こる事を考えると、少し興奮してしまう。

「ぁ…っちょ、」

新しい筆を用意すると、湊の耳にサワサワと筆を滑らせた。

「んぅ…っ、ぅ、あっ…遊くん、待って…」

しつこいくらいに筆責めをしていると、湊が不満そうに声を上げる。

「しつこい…っ!もうっやめっ」

「これが焦らしな。立派に勃たせてるくせに」

「はぁ…っんん」

筆責めを一旦終えると、俺の時と同様にローターが装着された。因みに何個もあるみたいで、使い回しはしていない様子。

「ぁぁぁあっ!強い強いっ!!」

「これ弱だからもう弱めらんねーよ」

「はぁ、ぅぅぅ!!」

喘ぎ声を上げながら必死に耐えている湊はとても可愛かった。深沢は湊の上へ跨ると冷たい瞳で見下ろす。

「湊、首絞めてみる?」

「は…?え?え?」

「さっきその話出たからさ。試してみるかと思って」

「…ちょっと興味あったんでいいよ。でも双葉くんには危ないからしないでね」

ローターの動きを止めると、頬を赤らめた湊と、無表情の深沢。

「首絞めはかなりハードな部類で危ないんだけどな」

「前Mの子、めちゃくちゃ気持ち良さそうだったんだよね」

グッと湊の首筋へ手を持っていくと、ゆっくりと押さえる。気になったので、俺もも立ち上がって見に行ったが、指で押さえてるだけのように見えた。

「ぁ…ぁ、」

目がトロンとした湊は、ずっと深沢を見つめていた。数秒するとすぐに指を離し、休憩。それを数回交互に繰り返しながら、湊の自身を擦るように深沢は足を動かしていた。

「ぁ…イク…だめ…」

か弱い声でそう呟くと湊は欲を吐き出していた。表情は終始トロトロとしていたのに驚いた。

「どうだった?」

「……」

「湊?」

「気持ち良かったぁ…」

ふにゃりとした表情に俺も深沢もキュンとしてしまった。そして縄を解き、深沢は自分に寄りかからせた。

「縄酔いとか大丈夫?」

「大丈夫…ふわふわして気持ち良かったぁ」 

甘えるように擦り寄る姿は少々苛立ったが、正直本当に気持ち良さそうではあった。

「よしよし、双葉が怒ってるからあんまり甘えんなよ」

「えっ、ごめん双葉くん!俺っ、違うからね!」

一瞬で正気に戻ったのか、バッと深沢から離れると俺の方にすぐ抱きついてきた。

「あのMの子が気持ち良さそうにしてた理由はわかったかなぁ。押さえるポイントもめっちゃ注意されたから、かなり危ないんだろうけどね」

「絶対経験者じゃねーとダメだぞ。下手すりゃ大事故だ」

「双葉くんに何かあったら嫌だから絶対やめてよね」

「分かってるよ」

そうこうしているうちに時間は経ち、今回はこれでお開きとなった。

「今回もありがとうございました。かなり勉強になりました」

「ん、撮影では最初言った通り縛りと焦らしとかそんな風に進めていこうな」

「はーい」

深沢を見送ると、俺達もホテルを後にした。

「双葉くん今日嫌な気持ちにさせてごめんね」

「ん、いいよ。…でもこれから甘えるのは俺だけにして」

「可愛いなぁもぉっ」

いつもの湊に戻って安心したところで俺達も別れ、お互い自宅へ帰った。

09 end.
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