楽園と信じたその場所で、鬼畜攻めされました。

まこ

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番外編(聖奈様より)

とある昼下がり⑧

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「うーわコイツに噛まれたとこ痕になってんだけど。綺麗に治らなかったらどうすんだよ」

「えーいいじゃん三原ぁ!これでその痕を見る度に今日の楽しかった思い出を思い出せるんだからさ」

「…ま、そう言われりゃ確かにな。名誉の負傷って事にしとくか。ハッ、全然名誉じゃねーけど」

ぼんやりとした意識の中、目を覚まして最初に聞こえてきたのはそんな会話だった。

(あぁ、身体が重ぇ…)

まだぼやけた視界には見慣れた冷たい天井が映り、今俺は全裸の仰向けで自室に寝かされていたのだということを理解した。…隣には、いつもの悪魔コンビ付きで。

「あ、おはよー!起きたぁ?俺達さっきまで希望くんの超絶可愛い動画鑑賞会やってたんだよっ!隣で希望くんスヤスヤ寝てるのにスマホの中ではAV顔負けの乱れ方しててめちゃくちゃキュンとしちゃったぁ~!」

「流石にキュンとはしねーだろ。何回観てもクッソ面白かったけど」

「~~ッ!…て、めぇ…らっ…!!今すぐ消せっ…!さもねーと…!」

まだ頭も意識もフラフラしているものの、起きたそばからそんなふざけた会話を楽しそうに聞かされては堪らずわなわなと怒りが溢れ返り、反射的に今出せる全ての力を右手に込めて今度こそ本当にこの二人を殴ってやろうと手を伸ばした。…が、満身創痍の俺が出せるパンチなど子供の戯れに等しく、即座にパシっと三原に払い除けられた。

「さもねーと何なんだよ?ほんっとお前意味分かんねーとこでカッコつけようとするよな、そんで肝心な時にカッコよくねーし。はは、さっきまでこっちが恥ずかしい位の痴態見せまくってたクセにさぁー?ほら俺の手に傷を付けたことは今日でチャラにしてやるから、これ以上無駄に暴れんな」

「…チッ…、何がチャラだよクソが…。明らかやり返し過ぎだろーがよ…ッ!ぜってー許さねーかんな…」

珍しく自室で手も足も拘束されていない状態だが、疲れ果てた今の俺に出来ることは皆無だと悟り仕方なく不貞腐れて再び床に大の字に寝転がった。ーーそんな俺の顔をただじっと覗き込んできた二人の目はまるで大事な大事なペットをいとおしく愛でるような瞳で、どこか優しさすら感じられるものだった。…ように見えるっちゃ見えるかもしれないが、そんな幻覚に揺さぶられるとは流石に俺の頭が疲れ過ぎてどうかしてるんだろう。無駄に気まずくなってサッと目だけ背けると、煩い二人の愉しげな笑い声がまた聞こえてきた。

「ふふっ、今度は俺も三原と同じ手袋買ってきて二人でいっぱいぬるぬるいぼいぼ責めにしてあげようね。今回は新品の物をお尻に使っちゃったから出来なかったけどー、次は勿論君の大好きなくすぐり責め専用のもいっぱい用意しとくね?…あー楽しみで仕方ないや!ローションたっぷりの、あの見ただけでいかにも擽ったそうな手袋付けて希望くんの肌を撫で回したらさ…どんな声で泣いて笑ってくれるんだろうね!」

「そうそう、やっぱ希望くんといえば擽り責めもしないとなぁ。…そうだ、ついでに次の媚薬放置の時は横に筆と媚薬も置いといて、誰でも自由にお使いくださいって書いとくともアリだな。勿論そこでは筆で皆から更に焦らされるだけでイかせるのは禁止で。そうやって狂いそうな程焦らされた後、今回擽りを免除してやった分まで俺達二人で死ぬ程可愛がってやるってのは?」

「う~わさっすが鬼畜三原様~!超良いじゃん!!そうと決まれば早速俺用の手袋ポチっとこ!!」

全くどうしてお前らはそんな碌でもない事を簡単に思いつくんだよ最凶最悪コンビ共がよ。もはや呆れ果てて恐怖すら通り越し放心するしかない俺は、恐らく近々必ず実行されるであろうその地獄を嫌でも想像してしまう。

(今日のお仕置きですらもう二度と御免なハード極まりないもんだったけど、それの更に上を行く鬼畜責めの数々がこの先逃れようもなく待ち受けてるなんて。…俺は、俺は…、っ…!)

こいつらのメチャクチャな会話のせいか、その時ふと今日散々見せつけられて責められた手袋のあの卑猥な形状が目に浮かんでしまい、ズクンと下半身が不意にまた疼いてしまった。すぐさま隠そうと股に力を入れるも、それを目ざとい日野が見逃すはずもなく、再び勃ち上がり始めたソレを指さしながら俺に突っかかってきやがった。

「あれぇ?希望くんてば全部出しきったハズなのにちょっと大きくなってきてんじゃん?あはは、やーば。今の俺達の会話聞いて興奮しちゃったの?」

「…っ?!…うっせぇ、違ぇに決まってんだろ!?つーかジロジロ変なとこばっか見んなよ気持ち悪ぃな変態が!」

違う!お…俺は、今の会話を聞いて勃ったんじゃない。疲れとか、なんかその他色々生理現象とかでそうなっただけなんだ!俺はそんな変態みたいなドMじゃないんだ!と、またもや焦る自分自身にしっかりと言い聞かせ落ち着かせようとするも二人の視線を意識すればする程何故か全然鎮まってくれない勝手な俺自身は全然聞いてくれはせず、更にカァッと全身が熱くなった。

…もう俺はこの施設に来てから、ほんっっとどうにかなってきている。

「変態はどっちだっての。そんな慌てなくても今言ったお仕置きは次また希望くんが悪さをやらかした時にちゃーんと実行するから楽しみに…じゃないか。覚悟しときなよ?言っとくけど、今日がまだ天国だと思えるぐらいに容赦なく責め倒してあげるから」
「そうだな。まぁどうしてもそれが嫌ってんなら、そもそも悪さをしない事だけど…希望くんには難しいかな?…けど、もし今後。お前が本当に心を入れ替えるんならーー」

…ハッ。覚悟しろ、だと?心を入れ替えろ、だと?

今日の責めで流石にちょっとは懲りただろうと内心たかを括っているような顔をした日野と三原の、見え透いた挑発に簡単に乗ってしまう俺はやっぱり相当おバカさんなんだろうな。言わなくてもいいと分かっていてもすかさず口を挟まずにはいられない。

「ふん。悪ィけどその日は来ねぇよ。何故なら次こそ絶対に脱走成功させてやるからな」

三原に言われた通り、変な所でカッコつけるのが俺の癖。

ニヤリと笑って二人にそう言い捨てると、やっぱり希望くんはそうこなくっちゃねというように、楽園の悪魔達も俺と同じカッコつけた笑みを返してきたのだった。

end.
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