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分かってる
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しおりを挟む[好きな女性のタイプとか、ありますか?]
今日は、悠二と2人で雑誌の取材。
「うーん、俺は、笑顔が素敵だったり、あと周りに気を遣えるとか。そういう女性は魅力的だと思いますね。」
確かに、悠二の彼女は緊張しつつも、一生懸命ルナと話していたな、なんて思い出す。
まあそれが結果的に裏目に出てしまったわけだけど、何も知らない彼女の立場を考えれば、すごくきちんと対応していたんだよな。
[向坂さんは…?]
悠二と違って大々的に同棲報道が出ている俺には聞きにくいのか、インタビュアーは遠慮がちにこちらを伺った。
「…そうですね、なんていうか、もう全身で幸せいっぱいな人が好きです。自分は結構、小さいことに一喜一憂しちゃうタイプなんですけど…」
「え、うそだー!なんかユキって何があっても動じなくない?」
悠二がそう言うと、インタビュアーにも、私もそういうイメージです、なんて言われてしまう。
「いや、俺も色々感じてるよ?心の中ではね。でもあんまり、こう、表現するのが苦手、っていうわけでも無いけど…無意識に隠そうとしちゃってるっていうか。そしてそんな自分もまた嫌になったり…。
でも、そんな俺の心の浮き沈みなんて気にならなくなるくらい、笑い飛ばしちゃうような人がタイプです。そんな面倒くさい、そのままの俺で良いよ、って。」
[なるほど~。とっても明るい人、とかですか?]
「はい。もうすっごく明るい人がいいですね。明るくてよく笑って、幸せいっぱいで。それでいて、小さいことにちゃんと喜べる人…って、俺、理想高いかな?」
チラッと悠二の方を見たら、高すぎだよ!なんて笑われた。でも、ルナってそういう人なんだ。
インタビューが終わると、隣のスタジオで写真撮影。
「すみません、今日朝から機械がトラブって、前の撮影押してるんです…」
謝ってくれるスタッフに、全然大丈夫ですよ、と声をかけ、俺たちはスタジオで待つことになった。
「…あ、おい、ユキ!」
先に中に入った悠二が急に振り返ったので何事かと思えば、
「…あ」
撮影していたのは、ルナだった。
思えば、ルナを俺の仕事場に呼んだり、ドラマやバラエティで一緒に仕事したりしたことは何度もあるが、ルナの本業であるモデルとしての撮影を俺がこうやって見たのは初めてだ。
「すげ~、別人みたいじゃん…」
悠二もアホみたいに口を開けて見入ってるが、俺も、驚きに声が出ない。
…天使みたいだ。
真っ白なワンピースに、羽根だらけのセット。
ルナの周りだけ時が止まったように、キラキラ輝いて。
息をのむほど、美しい。
カメラに向かって妖艶に微笑む表情は、あの時と、同じ。
…俺が、ルナに恋してしまった日。
「はい、ルナちゃんお疲れ~!」
『ありがとうございました!』
撮影が終わってスタッフに挨拶をしていたルナは、やっとこっちに気付く。
『あー!ユウジ君~!!』
おい、此の期に及んで悠二かよ。
内心ガクッとしながら走ってくるルナを見つめる。
ルナは、きゃー、なんて言いながら悠二とハイタッチをして、それから俺を見た。
『んふふ~。どうですか?』
私服では絶対に着ないようなふわふわのワンピースの裾を少し持ち上げて、はしゃいでクルクルと回ってみせる。
「…綺麗だよ。」
普段は言わないようなストレートな言葉が無意識にこぼれるくらいには、俺はルナに見惚れていた。
まさか俺がそんなことを言うとは思わなかったのか、ルナは照れたように顔を真っ赤にして、バカ、と憎まれ口を叩く。
そんなルナも珍しくて、俺は思わず抱き上げた。
「おい誰がバカだってー?」
『きゃーっ、ユキ君おろして~』
足をバタバタさせながらケラケラと笑うから、
「…嫌だ。」
少しだけ意地悪したくなってしまう。
『…もう。』
ルナは少しだけ困ったような顔をして、俺に触れるだけのキスをして、また微笑んだ。
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