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二章
episode 12 綺麗な夜空
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石川日向は布団の中でパチッと目が覚めた。
仰向けで寝ていた日向は天井の常夜灯が目に入る。
今が何時か分からないが、常夜灯のオレンジ色がまだはっきり見えるうちは、朝ではないとわかる。
日向は布団から出て立ち上がった。
そして、部屋の隅に移動してあったテーブルの上から、置いていた携帯を手に取って時刻を見ると、まだ真夜中の二時過ぎだった。
今すぐ布団に戻っても眠れないと思った日向は、夕方お風呂上りに出会った仲居に「この旅館は夜中も温泉に入れます」と言われた事を思い出した。
夜中に村の温泉に入ることに好奇心がわいてくる。
着替えやタオルなどをエコバッグに入れ、携帯を手に持った日向は部屋を出た。
階段で一階へおりると、ロビーは照明が薄暗くついている。
そして、受付に人は誰もいなかったが、受付のカウンターに案内プレートが置いてあり、そこにはこう書かれていた。
【夜の十二時以降に温泉へ入られるお客様は裏口へお回りください】
すると日向は再び仲居に言われた事を思い出した。
「あっ!そう言えば、夜中も温泉入れるけど、玄関出て裏口回らないと行けないって、仲居さんが言ってたの忘れてた!」
日向は一度部屋へ戻ろうかと考えたが、このまま玄関を出て、裏口から夜中の温泉へ行くという冒険が、日向の好奇心をくすぐる。
「行ってみよう!」
日向はスリッパを脱ぎ、玄関に置いてあったお客様専用サンダルに履き替え外に出た。
外に出ると、虫の鳴き声がどこからともなく聞こえてくる。
夜空を見上げれば、満月が近いのか、月も星空も綺麗に見えていた。
「はぁ~…こんな綺麗な夜空なら、素敵な男の人と見たかったな」
月と星空を見ていると、ふと視線を旅館の壁に向けた
すると【温泉へ行かれるお客様へ。裏口はこちらです→】と書いてある張り紙が貼ってあった。
張り紙に書いてある通りに進んでいく。
旅館の裏側の方へ回ると、露天風呂の湯気が空に昇って見え、少し先に裏口があった。
日向は好奇心でここまで来たが、裏口を見つけて安心した。
すると突然、声が聞こえて来た。
それは露天風呂の方から聞こえてくる声ではなく、裏口から離れたところから話し声が聞こえてきた。
「どうするの!?~~~・・・片桐~~~・・・」
「・・・大丈夫~~~・・・~~らない~~」
(え?…今、片桐って言わなかった!?一人は女性の声でもう一人は男性の声。女性の方が片桐って言ってたけど、何を二人で話しているんだろう?)
日向は手に持つ携帯で動画を撮ろうと思い、二人の話し声がする方にカメラを向けて録画ボタンを押した。
そして画面を二本の指で拡大すると、暗い場所に目が慣れたおかげで、従業員専用のゴミ置き場の前に二人立っているのが見えた。
一人は女性で着物姿の整った横顔が美しく、見覚えのある人だった。
「あの人って…昼間あった琴子さん?」
長老の家で初めて会った時の琴子は、もっと大人っぽく魅了させる色っぽい雰囲気の女性だった。でも動画に映ってる琴子は、まるで無愛想な子供のように見えた。
すると、日向の肩から提げていたエコバッグがズレて滑り、地面にドサッと落ちてしまった。
「――誰だ!?」
男性がこちらを振り向くと、日向がいる方へ向かってきた。
怖くなった日向は急いで地面からエコバッグを拾い、無我夢中で走って旅館の部屋に戻ってきた。
日向の心臓はバクバクと耳の奥まで響き、体の中を跳ねているような感覚で、呼吸が乱れてうまく息ができない。
部屋の照明を点け、布団の上に座って深呼吸をする。
しばらく安静にしていると、だんだん落ち着きを取り戻してきた。
「はぁ~怖かった…でもなんで琴子さんが真夜中にあんな所にいたんだろう?」
日向は携帯の動画を確認してみた。
最初から動画を見ていくと、エコバッグを地面に落としたところで動画の画面が手ブレしていた。
しかし、「誰だ!?」と男性が振り向き、こちらに向って来るところは動画でうまく撮れていた。
そのあと日向が走り出し動画は停止していた。
もう一度動画を最初から再生して、男性が振り向きこちらに向って来るところで一時停止にする。
そして、二本の指で画面を拡大にした。
日向は画面をジッと見る。
すると、その男性の顔を見たら、誰かすぐに思い出した。
新田と星野の部屋で見た、整った顔でイケメンの宇佐美だった。
「え!?なんでこんな夜中に…いったいなんの話をしていたんだろう?」
石川日向は布団の中でパチッと目が覚めた。
仰向けで寝ていた日向は天井の常夜灯が目に入る。
今が何時か分からないが、常夜灯のオレンジ色がまだはっきり見えるうちは、朝ではないとわかる。
日向は布団から出て立ち上がった。
そして、部屋の隅に移動してあったテーブルの上から、置いていた携帯を手に取って時刻を見ると、まだ真夜中の二時過ぎだった。
今すぐ布団に戻っても眠れないと思った日向は、夕方お風呂上りに出会った仲居に「この旅館は夜中も温泉に入れます」と言われた事を思い出した。
夜中に村の温泉に入ることに好奇心がわいてくる。
着替えやタオルなどをエコバッグに入れ、携帯を手に持った日向は部屋を出た。
階段で一階へおりると、ロビーは照明が薄暗くついている。
そして、受付に人は誰もいなかったが、受付のカウンターに案内プレートが置いてあり、そこにはこう書かれていた。
【夜の十二時以降に温泉へ入られるお客様は裏口へお回りください】
すると日向は再び仲居に言われた事を思い出した。
「あっ!そう言えば、夜中も温泉入れるけど、玄関出て裏口回らないと行けないって、仲居さんが言ってたの忘れてた!」
日向は一度部屋へ戻ろうかと考えたが、このまま玄関を出て、裏口から夜中の温泉へ行くという冒険が、日向の好奇心をくすぐる。
「行ってみよう!」
日向はスリッパを脱ぎ、玄関に置いてあったお客様専用サンダルに履き替え外に出た。
外に出ると、虫の鳴き声がどこからともなく聞こえてくる。
夜空を見上げれば、満月が近いのか、月も星空も綺麗に見えていた。
「はぁ~…こんな綺麗な夜空なら、素敵な男の人と見たかったな」
月と星空を見ていると、ふと視線を旅館の壁に向けた
すると【温泉へ行かれるお客様へ。裏口はこちらです→】と書いてある張り紙が貼ってあった。
張り紙に書いてある通りに進んでいく。
旅館の裏側の方へ回ると、露天風呂の湯気が空に昇って見え、少し先に裏口があった。
日向は好奇心でここまで来たが、裏口を見つけて安心した。
すると突然、声が聞こえて来た。
それは露天風呂の方から聞こえてくる声ではなく、裏口から離れたところから話し声が聞こえてきた。
「どうするの!?~~~・・・片桐~~~・・・」
「・・・大丈夫~~~・・・~~らない~~」
(え?…今、片桐って言わなかった!?一人は女性の声でもう一人は男性の声。女性の方が片桐って言ってたけど、何を二人で話しているんだろう?)
日向は手に持つ携帯で動画を撮ろうと思い、二人の話し声がする方にカメラを向けて録画ボタンを押した。
そして画面を二本の指で拡大すると、暗い場所に目が慣れたおかげで、従業員専用のゴミ置き場の前に二人立っているのが見えた。
一人は女性で着物姿の整った横顔が美しく、見覚えのある人だった。
「あの人って…昼間あった琴子さん?」
長老の家で初めて会った時の琴子は、もっと大人っぽく魅了させる色っぽい雰囲気の女性だった。でも動画に映ってる琴子は、まるで無愛想な子供のように見えた。
すると、日向の肩から提げていたエコバッグがズレて滑り、地面にドサッと落ちてしまった。
「――誰だ!?」
男性がこちらを振り向くと、日向がいる方へ向かってきた。
怖くなった日向は急いで地面からエコバッグを拾い、無我夢中で走って旅館の部屋に戻ってきた。
日向の心臓はバクバクと耳の奥まで響き、体の中を跳ねているような感覚で、呼吸が乱れてうまく息ができない。
部屋の照明を点け、布団の上に座って深呼吸をする。
しばらく安静にしていると、だんだん落ち着きを取り戻してきた。
「はぁ~怖かった…でもなんで琴子さんが真夜中にあんな所にいたんだろう?」
日向は携帯の動画を確認してみた。
最初から動画を見ていくと、エコバッグを地面に落としたところで動画の画面が手ブレしていた。
しかし、「誰だ!?」と男性が振り向き、こちらに向って来るところは動画でうまく撮れていた。
そのあと日向が走り出し動画は停止していた。
もう一度動画を最初から再生して、男性が振り向きこちらに向って来るところで一時停止にする。
そして、二本の指で画面を拡大にした。
日向は画面をジッと見る。
すると、その男性の顔を見たら、誰かすぐに思い出した。
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