千鳥の飼い猫(アルポリ版)

結城 鈴

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 翌日。近所さんへの挨拶回りを終え、役場に向かう。
担当の職員に、事情を説明して、しばらくうちにいることになったと言うと、若い人が定住してくれたら、いいけど・・・と苦い顔をされた。町の状況は過疎が進む一方なのに、移住者には冷たい。そんな現状をわかっているからだ。
景吾は愛想よく挨拶して、よろしくお願いしますと、頭を下げて回った。
こんなこと、させたくないと、器の小さい自分がいる。
ほかの誰にも、景吾を譲りたくない、仲良くしてほしくない、そんなもやもやとした気持ち。
けれど、この町でやっていくためには、必要な儀式でもある。
ため息をついていると、景吾が不思議そうに首を傾げた。
「どうかしましたか?」
「・・・ちょっと・・・。」
ちょっとなんだろう?
「あー・・・さてはやきもちですね?」
「はぁ!?」
やきもち?やきもちって、あの妬きもち??
目を真ん丸にして、景吾の顔をしげしげと見つめる。
「あれ?違います?」
「ちが・・・ちがう・・・とおもう?」
あは、なんで疑問形なんですか、と景吾が笑う。
「そりゃぁ・・・最後に回った家は、人妻とはいえきれいな人だったけどさ・・・。だって・・・君を見る目がさ・・・。」
あぁそうか。嫌だったんだ。
「仕方ないですよ。俺、いい男でしょう?」
職場でもモテるんですよ、と自慢げに言う。
まぁそうだろうね、と思わず景吾の上から下までを見る。
高身長だし、優し気な顔立ちも、女性に好かれそう。物腰も柔らかいし・・・。穏やかで、話していてもとても楽で・・・
『彼』とはまるで違う。
自分をぞんざいに扱い、ともすれば暴力的ですらあった。
『彼』とのセックスはつらくて・・・。
「咲夜さん?」
「・・・うん。ごめん。・・・引く手あまただろうね。」
「ふふ。でも今は、好きな人がいるので。よそ見はしませんよ。」
あまりに衝撃的な発言に、キーンと耳鳴りがして、視界が暗くなった。
「そう・・・。」
・・・そうなんだ。

 件のアンティークショップに訪れて、小さな店内を見て回っているが、正直マグカップどころではない。
好きな人がいるという発言に、こんなにショックを受けるとは思わなかった。
景吾とは付き合いも浅いし、そもそも好きになる、という感情が自分にあるとは思っていなかったのだ。
やきもちだと言われて、否定できなかった。
独占欲を抱いたのだ。
これが、人を好きになるってこと?
だとしたら、なんてどろどろとした感情なんだろう。
自分が書いてきた小説が、いかにまやかしのファンタジーだったか痛感する。でも、本来の恋愛というものが、キラキラしたものばかりじゃないからこそ、自分の作品が受け入れられたりしているのだろう。
なんと滑稽な。
「咲夜さん?」
「・・・ん?いいのあった?」
「これどうです?カップじゃないけど。」
見ると、赤い千鳥と、青い千鳥の夫婦(めおと)湯飲みだった。
「君ねぇ。これ、どういうものだかわかってる?」
「夫婦で使うものでしょう?」
何か問題が?と言わんばかりの口調に、よそ見はしないと言ったその口で、と怒りがわいてくる。
「千鳥は、俺の家紋ですから。嫁いでくれたら、咲夜さんの家紋になるんですよ。」
「はぁ!?」
何を言っているんだ。
男同士だぞ。嫁ぐも何もない。
大体、好きな人がいるって言ったじゃないか。
「そういうことはね、誰かほかの人としなさいよ。」
ため息交じりに言うと、景吾はしゅんと項垂れた。
「じゃぁ。これは、その日のために買っておきます。
別にマグカップ見ましょう。」
切り替えの早いことで。
今度こそ、大きなため息をついて、改めて店内を見回す。
「何かお探しですか?」
店主らしき初老の男が声をかけてきた。恰幅のいい、ベージュのエプロンがよく似合う人である。
「・・・マグカップを探していて。」
「ありますよ。引き出物なんかに多いから、うちではよく扱います。どんな柄が好みですか?」
思わず景吾と顔を見合わせる。
「景吾、好きな柄だって。」
「俺のは抑えたので、咲夜さんの好きなの選んでいいですよ。」
「いいの・・・?」
にこにこと話を聞いている店主に、じゃぁと告げる。
「猫の絵が描いてあるの、ありますか?・・・ペアで。」
「贈り物ですか?ありますよ。箱はどうしましょうか・・・。」
言いながら、店の奥まったところをごそごそと探し始める。
「あぁ。あったあった。これだ。これなんかどうです?」
見ると、白地に鯖トラと雉トラのペアカップ。
「可愛い。」
「咲夜さん、猫好きなんですか?」
「好きだよ。」
カップを手に取り、傷がないか確認していると、背後で景吾が息をつめたのが気配でわかった。
「気に入らない?」
「・・・昔、飼ってた子にそっくりで。」
思い出しちゃうかな。
「違うのにする?」
「黒白のも、八割れも、ぶち模様もありますよ。好きなの選んでってくれて構いませんよ。」
「いいんですか?」
店主はにっこり頷いた。
「咲夜さんどれにします?」
「私は、雉トラにしようかな。景吾は?」
「黒猫がいいです。」
店主は、はいはい、と箱を用意して、二つのマグカップを詰めると、黄色のストライプの包装紙で包み、赤いリボンを手際よくかけてくれた。それを手提げに入れて渡してくれる。
「悪いけど、現金でね。」
「はい。」
景吾が財布を出す。
「あ、まって。半分だすから。」
「・・・じゃぁお言葉に甘えて。湯呑の分は俺が出すので、別に計算してもらえますか。」
「はいよ。」
店主は、ぽちぽちと電卓をたたき、これでいいかいと問うてきた。
「え。安くないですか?」
「いやいや。長く使ってくれそうだし、おじさんの気持ちだよ。」
ぽかんとしていると、景吾が隣で苦笑した。
「がんばりなね。」
店主は、そう言って見送ってくれたが・・・。
「ねぇ。何を頑張るんだと思う?」
「さぁ。新生活じゃないですかね。」
景吾は車を走らせながら、また苦笑した。
「君、なんで黒猫選んだの?」
「・・・なんででしょう。誰かさんに似てる気がして?」
黒猫に似ている?
思い当たる人がいなくて、さては好きな人のことだろうかと思ってしまう。
「ちょっとそれ、酷くない?」
自分と使うカップを買いに行ったのに、デリカシーのかけらもない。
むくれていると、信号で止まった景吾が、頭に手を伸ばした。ひと撫で、髪をなでて、にゃーお、と鳴いて見せる。
「は?」
伺うような上目づかいにハッとする。
確かに自分は黒髪だが。いや、でも・・・。
「・・・君の好きな人、黒髪なのかい?」
「そうですよ。艶々の美人です。」
距離感が難しいんですよねぇ、と嘯いて、景吾は車を発進させた。

 黒猫のカップで満足そうに紅茶を飲む姿は、見ていても惚れ惚れするくらいのいい男。
しかし、端々に謎の言動が混じっている。
よくわからないなぁ・・・。
気を引いている?
自分の書く小説では使わない手法だが、遠回しにちょっかいだされている気がしないでもない。
なんて、思い上がりも甚だしいか。
小さくため息して、雉トラのカップでミルクティーを飲む。
お茶請けは、移動販売で時々町に来る、ケーキ屋の焼き菓子だ。ケーキも買うが、焼き菓子は日持ちするので、次の販売が来るまで余裕をもって多めに買い置きしている。
今日はガレットだ。ザクザクの触感に、ほんの少しの塩気。紅茶によく合う。
「美味しそうに食べますね。」
景吾が微笑むので、美味しいからね、と答えた。
「そろそろ夕ご飯の献立を考えなきゃ。何がいい?」
「俺は、出来合いのソースのパスタくらいしか・・・。」
「作れない?」
尋ねると、こくりと頷くので、やはりどこか庇護欲がくすぐられる。
「じゃぁ、私が疲れてる時はお願いしようかな。いつもは和食中心なんだ。」
それでいい?と問うて、景吾がうなずく。
「でも、おやつは洋風なんですね。」
「執筆は頭を使うから、甘いものが欲しくなるんだよ。」
「太らないでいてくれて嬉しいです。」
「・・・君は、過去の私も知っているような口ぶりだね。」
景吾は、どうでしょう、と笑った。
どこかで会ったことがある?
いや・・・記憶にない。
景吾の微笑みに、少し不信感を覚えた時だった。
「咲夜さんの小説、読んでみたんですけど・・・。」
「へ?」
頬と耳が熱くなる。
「あ、ど、どれを?」
「とりあえず、一番短い文庫のを。・・・いいですよね。
ハッピーエンド。」
俺もそうありたいものです、と続けるものだから、じゃぁこんな田舎にいないで、帰ったらいいのに、と思ってしまう。
思っただけで、口には出せなかったが。
「咲夜さん、いつも普通の恋愛小説を書いているんですか?」
「普通の?普通じゃないのがあるの?」
「ありますよ。男同士とか、女の子同士とか・・・ファンタジーなら獣人とか?」
聞いていてくらくらしてきた。
そうだ。世の中にはそういうジャンルもある。自分はかじったこともないが。
「そういうのってさ・・・その・・・。」
「ありますよ。濡れ場。」
あんまりな言い様に、俯いてしまう。
「ねぇ・・・咲夜先生・・・本当は、女性と経験ないでしょう。」
ハッと、背筋が凍る。
景吾の眼は、射るようにこちらを凝視している。
「ダメ・・・だったかい?」
とは、役に立たなかったかと聞いてみた。
「全然だめです。童貞の男の子なら騙せても、大人はあれじゃダメですね。
でも・・・じゃぁ、なんで女性の方に感情移入して書いてるんです?」
「そ・・・れは・・・。」
抱かれたことがあるから、なんて言えない。
ぎゅっと目をつぶって震えていると、景吾はそっとテーブル越しに手を伸ばし、固く握られた自分の手に、その手を重ねた。びく、と肩が跳ねる。
「咲夜さん・・・。今じゃなくてもいいから、教えてくれませんか。」
動けなかった。
否定しても肯定しても、事実は見透かされてしまう気がしたから。
「景吾・・・お願い。暴かないでくれないか・・・。」
景吾は、小さく息を吐くと、いいですよと言った。
「まだ、もう少し、時間をかけましょう。」
急ぎすぎちゃいました。と気配で笑うと、今夜はパスタにしましょうね、と続けた。

 その夜は、景吾が買い置きのパスタを茹でて、缶詰のミートソースを温めてかけてくれる。その傍らで、プリーツレタスをちぎり、簡単なサラダを作った。スープはインスタントのオニオンスープ。
一汁三菜、とまではいかないが、いつも目安にしている。
「なるほど。これで満足できてるなら、太らないわけですね。」
「貧乏作家は、みんなこんなもんじゃないかい?専業ならなおさら、贅沢はできないよ。」
「男の独り身で、よくやってると思いますよ。俺は、母に任せっきりで、ほんとに簡単なものしか作れませんから。
・・・最初に作ってくれた出汁巻き、美味しかったです。」
出汁巻き・・・あぁ、あれか、と思い出す。
「あれはね、卵が鶏のじゃないんだよ。烏骨鶏飼っててね。」
「えっ?あの鳥、鶏じゃないんですか?」
全然区別がつかない、と景吾が項垂れる。
「烏骨鶏って言っても、うちのは白いからね。」
赤い鶏冠(とさか)がない奴がそうだよ、と続けると、へぇと相槌を打ち、明日の朝は、一緒に餌やりしてもいいですかと問うてくる。
「もちろん。じゃぁ、明日は出汁巻きにするかい?」
「はい!」
嬉しそうな景吾に、ほっとする。
さっきまでの様子とは一変して、いつもの景吾だ。
いつもの?
そんなに長い付き合いでもないくせに、と自嘲する。
「咲夜さん、これ、テーブルに運んでいいですか?」
出来上がったパスタやサラダを指して、景吾が言う。
「お願いできる?少し何か飲もうか。何がいい?」
「梅酒って、まだありますか?」
最初にふるまった自作の酒だ。
「ごめん。今年の分は終わっちゃった。レモンサワーにでもしようか。」
「いいですね。」
サワーグラスに、焼酎を三分の一ほど入れて、景吾に声をかける。
「焼酎濃いめ?」
「普通でいいですよ。」
普通か、と思いながら、自分がいつも作るくらいの割合で、レモンと炭酸を注ぐ。マドラーで軽く混ぜて、居間に運んだ。
「はいお待たせ。・・・いただきます。」
手を合わせると、景吾も倣う。
「うん。美味しい。」
出来合いのソースだから、自分にとってはいつもと同じ味だが、人と食べるとなんだかおいしい気がするものだ。
景吾の食べるさまを見ながら、パスタをフォークに巻き付けた。
そういえば・・・『彼』とはこんな風に、穏やかに食事をしたことはなかったな。
いつも、逆鱗に触れぬように、怯えながら・・・。
あの時間は、自分にとって一体何だったのだろう?
幸せな時間ではなかったと思う。
惰性の終着点。
今思えばそれに尽きる。それなのに、なぜ、あんなにもそれに執着したのか・・・。
『飽きられた』と思うことが、認められなかったのかもしれない。ほかの誰かの所へ行ったということが・・・。
「どうしました?」
「あ、ごめん・・・。なに?」
景吾の話を上の空で聞き流していたらしい。
ほら、こんなんだから、飽きられる。
頭の中の自分と会話している時間が、多すぎるのかもしれない。
でも、頭の中に、何人もの自分を『飼って』いないと、小説なんてとてもじゃないが書けやしないと思う。
小説家は、皆どこかしらおかしいんじゃないだろうか。
妄想癖で成り立っているような稼業だ。
それを、さらけ出している。
いまさら羞恥心を覚えて、景吾の目が見られない。彼は、読者だからだ。
「俺も、ちゃんと料理ができるようになりたいです。」
「出汁は顆粒だし、塩加減は私の母の味だし・・・私の味を覚えたら、君、結婚できなくなるよ。」
苦々しく言ってやると、景吾はにっこり笑って、願ったりです、と言った。
理解が追い付かなくて、首をかしげる。
「君、結婚願望はないの?モテるって言ったじゃない。」
「そうですね。それはないですね。現状に満足しているので。」
そう・・・なのか?
むさくるしいとまではいかないが、男の同居生活だぞ?
何を好き好んでこんなことしているのか。
あぁ。私が提案したからか。
景吾は付き合ってくれているんだな。
「景吾。その・・・嫌になったら、春までとは言わず、家に帰るといい。無理することはないから。」
すると、小さく吐息した景吾は、本当に難敵だ、と呟いた。

 洗い物を済ませてもらい、景吾をどこに寝かせようか思案していると、居間でいいですよ、と言ってきた。
前回は、夏だったからそれでもよかったが、今は冬だ。
床暖房があるとはいえ、夜は冷える。客間はあるが、物置状態にしてしまっている。
仕方ない。両親の寝室を使うか。
「景吾、こっち。両親はしばらく使わないから、この部屋を使うといい。」
案内すると、明かりをつけた景吾は目を丸くして振り返った。
それはそうだろう。
クイーンサイズのベッドの上に、数多(あまた)のぬいぐるみ。
主に猫。
「えっ・・・これ、ご両親の趣味ですか?」
問われて、かぶりを振る。
「その・・・。一人暮らしが淋しくて、可愛い子を見つけると蒐集してしまうんだ。びっくりしただろう?
ここでよかったら、使ってくれて構わないんだけど。」
まぁそうだよな。景吾のような見目の男が、ぬいぐるみと寝ているなんて、滑稽が過ぎる。
ところが、景吾はいいことを思いついたと、にやりと笑った。
「淋しいんですよね?なら、一緒に寝ましょうよ。そしたら、一人じゃないでしょ。」
「は・・・?」
景吾と・・・寝る?
思わず、脳裏に『彼』がよぎる。
大丈夫。自然消滅したんだから、一緒に寝たくらいで、浮気にはならない。
不思議と、身の危険は感じなかった。
景吾から、やましい下心のようなものは感じなかったからだ。彼はきっと、男を抱いたりしないだろう。
「どうでしょう?」
「・・・うん。じゃぁ・・・。そうしようかな。」
途中で無理そうだったら、自分の寝室に戻ればいいだけの話。試してみるのは悪くないような気がした。
「じゃぁ、先にお風呂どうぞ。」

 ぬいぐるみであふれたベッドに、景吾が寝そべり、布団を上げて手招きする。
どっどっと心臓が早鐘を打ち、気分はまるきり初夜のそれ。
しかし自分は、決してきれいな体ではなくて・・・。
安易に了承するんじゃなかったな、と後悔の念が沸き起こる。
景吾は、そんなつもりじゃないだろうに。
わかってる。わかってるのに、ドキドキする。
「ほら、咲夜さん。もう寝る時間じゃないですか?」
「・・・そうだけど・・・。眠れる気がしないよ。」
「それは、まぁ、俺もですけど。」
じゃぁなんで!
すんでのところで、口をふさぐ。
大きくため息して、景吾がめくったかけ具の中へと、潜り込んだ。
温かい。
人肌のぬくもりにほっとする。
懐かしいような。少し違うような。
こんな風に、寄り添って寝たことはなかったな。
セックスしたら、そのままおいて帰ることがほとんどだったから。痛む体を抱えて、むなしさに涙がにじんだことも、一回や二回じゃない。
「咲夜さん?」
「・・・ん。」
「眠れそうですか?」
「・・・まだ・・・少し、緊張してる。」
応えると、景吾は少し考えた素振りで、じゃぁ、手でも握ってみますか、と言ってきた。
「ふふ。今時そんなピュアなアプローチ・・・。」
言い終わる前に、景吾がそっと手に触れる。
「咲夜さんには必要でしょう?」
言い切られて、なんとなく、納得してしまう。
「うん。・・・じゃぁ寝たら離していいからね。」
「もったいない。朝までこのままですよ。」
何がもったいないのかわからないまま、妙な安心感が眠気に変わる。
そのまま睡魔に身を任せた。
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