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素直になれないのなんとかしてほしい 〜ケンタ〜
02
しおりを挟むワタルが昼食を食べにこなかったのが、思いの外ダメージを受けていた。
あの後、同僚からしつこく聞かれたが何もない何でもないと必死に拒否したが、すればするほど引っかかってしまう。
なんで食べにこなかった。本当にあの人とどこかへ食べにいったのか。あの人が好きなのか。そりゃ、ワタルはイケメンだし恋人がいてもおかしくはないけれど。
ワタルは僕の性欲スイッチのことだけしか考えてないと思っていた。研究してたぐらいだし、呪いもちゃんと調べてくれている。だから、恋人つくる暇なんてないと勝手に思いこんでた。
でも、実はつくっていた…?
夕食作ろうにも、やる気が起きない。いつもだったら、ワタルが美味しそうに食べる顔を思いだしながら作っていたのに、今は全然思い浮かばない。
思い浮かぶのは、ワタルがかわいらしい人と仲良さげな様子ばかり。
「あー…だめだ。手につかない」
とりあえずキッチンに立ったら、なんとかなるだろうと思ったが、食材をぼんやり眺めてるだけになってしまった。
「あいつ、いつ帰ってくるんだよ…」
いつもだったら気にしていなかったワタルの帰宅。それが今日はどうしても気になってしまっていた。
もしかして二人はもう恋仲で、どこかで二人っきりでいるのか。
その人と一緒にいた時のワタルの笑顔を思い出して、ズキンと胸が苦しくなる。うまく息が出来ない。
大きく息を吸い込もうとすると、ふいにアレの感覚が背中に流れてきた。
「……っマジかよ。なんで今…!?」
股間に勃ちあがりかけてると分かる膨らみを押さえ、そのまま屈んでしまった。
前に一回だけ、ワタルが不在のときに入ったときは大変だった。何をしてもイけない。今回もきっとそうなる。
どうしよう。はやく、帰ってきてくれワタル。
そう願ったが、一向に帰ってくる気配はない。
早く射精しとかないと、快感で何もかも考えられなくなってしまう。
ズボンと下着を膝までおろし、勃ちあがりかけているのを確認する。
いつもだったら、ワタルがすぐ触れてくれた。イかせてくれると安心してすぐに身を委ねていた。
ずっと任せていただけに、自分でするのが久しぶりでどうしたらいいのか分からず、何故か泣きそうになる。
とりあえず陰茎を両手でしごくと、先走りで塗れてきた。
そういえばワタルは、いつも先端にいじってくれたなと思い出し、親指で鈴口を擦ってみた。
「ひあっ、あっ、あっ…」
ビクンと腰が上がった。だけど足りない。イかせるほどの快感がもっと欲しい。
「あっ、ワタルぅ…、擦ってぇ」
つい、名前を呼んでしまい、息を飲む。
目をつむりワタルの手で擦っていると想像してみた。力加減や早さを同じようにしてみたけれど、やはり感触が違う。ワタルの手はもっとゴツくて、大きくて。
ふと、自分とワタルの性器を擦り合ったことを思い出し、さらに感度が増したような気がした。
あの時はお互いカリに引っかかってみたり、裏筋を重ねたり、ワタルの手と重ねながら擦ったときはとてつもなく気持ちよくてたまらなくて。
だんだんと後孔がひくついて収縮を繰り返しているのを感じ、ワタルが欲しいと言ってるようで、恥ずかしくなる。
人差し指の指先に力を挿れると、難なく入ってきた後孔。しかし濡らしていないからか、少しだけひきつってしまった。
ワタルのを何度も迎え入れた後孔には、ワタルの形を覚えていて、挿れる前からすでにナカには受け入れる準備が出来ていたのはいつからだったろう。
あいつのは大きくて、熱くて、最初に挿れる時が大変で。
そんなことを思い出しながら抜き挿しすると、いつもより気持ちいい気がして、声が出てしまう。
「はぁ……あ、んっ」
僕自身をしごきながら、後孔も抜き挿しするがやはり物足りない。ポケットから潤滑油の入った小ボトルを使い、指を本数増やして深く抜き挿ししても、やはりワタルのとでは比べにならない。
はやくワタルのを挿れて、僕を抱きしめてほしい。それしか考えられなかった。
いつのまにか、ただ『イきたい』のではなく、『ワタルでイきたい』と思うようになっていた。
前はそんなこと考えていなかったのに。
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