愛情を知らないサイコヤンデレ皇子

第一章

両親

　一ヶ月後………。
　《今現在…。メイドに囲まれて、身支度をしています…。》
　レオは、無言でメイド達に、触られている。
　《どうやら…今日は、俺の両親。つまり…皇帝と皇后が訪ねてくるらしい。だるいな……。》
　レオは、絶望した目を空に向ける。
　《また、あんな事にならないように………。》
　レオが、神に祈る。
　《うげっ！そういや、あの自称神に祈りを捧げてるのか！？》
　レオが、絶望する。
　《神にも、頼れね～んじゃ、どうしようもねぇな。》
　レオが諦める。
　コンコン…。
　ドアがノックされる。
「皇帝陛下と皇后陛下がいらっしゃいました！」
　一人のメイドが言う。
　皇帝と皇后は、真っ先にレオのベビーベットに向かう。
「ん～？あうぅ～！きゃっきゃっ！！」
　レオが、無意識に言う。
「……………。」
　皇帝が冷たい眼差しを向けた瞬間。
「我が息子は、なぜ泣かぬのだ？」
　皇帝が不思議そうに言う。
「皇子様は、他の子供と比べ大人っぽいのかも知れませんね。」
　医師が言う。
「お～！流石、我が息子！！！！！」
　メイドや、護衛騎士もわけが分からず、ポカ～ン状態になっている。
　この、皇帝はアルフォード・アレク。
　先代皇帝より、冷徹と言われた残虐者…。と……言われている。
　が…………。
「う～！ば～！！いないないば～！」
　アレクが、必死に笑わそうとしている。
　《こんな奴が、冷徹？？嘘だろ？？》
　レオが一番最初にアレクにあった時と、まったく同じ反応をする。
「アレク…。ずるいですよ～！！私もほっぺツンツンしたいのに！」
皇后のアルフォード・シオナまで、乗り気になる。
「シオナ…。君は、天使を産んだのか！？」
アレクが興奮気味に言う。
「えへへ。アレクの褒めすぎですよ～。」
シオナがデレる。
《仲睦まじい夫婦だな～。》
レオが言う。
「「も～！可愛すぎる～～！！！！」」
アレクとシオナが息ぴったりで言う。
《あはは…。もう、寝かせてくれ………。》
レオが、呆れながら言う。