転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた

季未

文字の大きさ
2 / 72

2話

しおりを挟む
少女は床に置かれた湯気の立つパンと光らなくなった俺を見比べておずおずと見比べた。
罠かもしれない。毒が入っているかもしれない。そんな警戒心が彼女の痩せた頬をこわばらせている。
だが彼女のお腹が再び大きく鳴った。それが最後の引き金になったようだ。

「……」

少女は意を決したようにパンをひったくると、入り口の隅まで数歩下がり壁に背を預けた。そして小動物のようにパンにかじりついた。
最初は小さく一口。 毒がないことを確認したのか、次の瞬間にはむさぼるようにパンを口に詰め込み始めた。

「……ん、……ふ」

熱いのか美味しいのか両方か。パンはあっという間に小さくなっていく。

「……う……っく……」

やがて彼女の大きな瞳からぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。
久しぶりのまともな食事だったのだろう。 彼女はパンを持つ手とは逆の手でごしごしと乱暴に涙を拭いながら、それでも食べるのをやめなかった。

(よかった。食えたみたいだ)

DPは 0 になってしまったが目の前で少女がパンを頬張る姿を見ていると不思議と胸が温かくなった。
パンをすべて食べ終えた少女は手のひらに残ったパンくずまで丁寧になめ取ると、大きなため息をついた。
空腹が満たされたことでいくらか落ち着きを取り戻し、警戒心よりも好奇心が上回ってきたようだ。

少女は立ち上がり再び俺のそばまで近づいてきた。
今度はさっきまでの怯えた目ではなく戸惑いと……少しの期待が入り混じったような目だった。
彼女は俺の前にしゃがみ込むと小首をかしげて問いかけてきた。

「あの……いまのパン……あなたが出してくれたの?」

(……!)

聞かれても俺に答える口はない。
だが、奇妙なコミュニケーション手段がさっきから頭に浮かんでいる。

(こうか……?)

俺は「はい」と強く念じた。その意図に応えるように、俺は、ぽぅ……ぽぅ……と柔らかい光を2回ゆっくりと点滅させた。
少女は不思議そうに目をぱちくりさせた。

「ひかった……?たまたまかな……?」

どうやらまだ半信半疑のようだ。
まぁ無理もない。俺だって意思疎通できる石ころに出会ったら腰を抜かす。
少女はしばらく俺をじっと見つめていたが、パンを食べて満腹になったせいか張り詰めていた緊張が途切れたせいか小さくあくびを漏らした。

(おっと、眠いのか?)

少女はおそるおそるといった様子で俺にそっと手を触れた。

「あったかい……」

そう呟くと彼女は安心しきったように、俺にすり寄るようにしてもたれかかり、そのまま丸くなった。
すぐに、穏やかな寝息が聞こえ始めた。 どうやら俺は害のない暖かい石と最終判断されたらしい。

(…寝ちゃったよ)

石の俺にもたれかかる少女の背中から、じんわりと体温が伝わってくる。
不思議だ。俺に体温なんてないはずなのに、彼女は俺を暖かいと言う。

(さて)

少女が眠ってしまった今、俺はようやく一人で現状を整理する時間を得た。

まず、俺は過労死した。これは……まぁ、ほぼ確定だ。
次に俺はなぜか異世界で石として第二の人生……いや、石生?をスタートした。意味が分からない。
このボロい建物はどうやら俺の「拠点」らしい。どういう立地に建っているのかは知らんが……。

そして……さっき脳裏に浮かんだリストやDPの表示。
あれは俺が拠点の主だから使える能力みたいなものだろうか。

彼女がここに滞在し始めたら、DPが溜まった。DPを消費して「パン」を生成できた。
そして、少女は奴隷商人から逃げていて、外には魔物がいる……。

つまりこの建物は今のところ外よりは安全、ということか
この少女がここに居続けてくれれば、俺はDPを稼ぎ続けられる……?

(……だとしたら、俺がやるべきことは一つか)

この少女にできるだけ長く安全に、快適にここにいてもらうこと。
それが俺の生存戦略であり、彼女の安全にも繋がる。ウィンウィンってやつだ。

(でも、どうやって?)

今のDPは 0。
彼女が寝ている間にも、DPはさっきのようにゆっくり溜まっていくのだろうか。

そんなことを考えていた少し後のことだった。

[DP: 1] 

(お、溜まった)

[DP: 2] 

(よしよし、いいぞ!)

この調子でDPを溜めて、次は水か、毛布みたいなものがあればいいんだが……リストにあったか?

(リスト、リスト……)

 俺が念じると、再びあのウィンドウが表示された。



♢   ♢   ♢

★現在DP:2

【生成リスト:基礎食料】
水(コップ一杯) …… 1 DP
乾パン(一枚) …… 3 DP
ふかしたパン(一つ) …… 5 DP

【生成リスト:生活雑貨】
ぼろ布(一枚) …… 3 DP
乾いた薪(一束) …… 5 DP
松明(一本) …… 10 DP 
粗末な毛布(一枚) …… 15 DP

♢   ♢   ♢



(……毛布、15DPか。結構高いな)

今のペースだと15DP溜まるまでには、まだ数時間かかりそうだ。

(よし、決めた。まずは最低限の環境を整えよう)

少女がここに居場所を感じてくれれば、俺のDPも安定して入ってくるはずだ。
持ちつ持たれつというやつだ。
俺は脳裏のリストを再度確認する。現在のDPは 2。

(まずは起きた時のために水だな)

俺は【生成リスト:基礎食料】から「水(コップ一杯) - 1 DP」を選択し、強く念じた。DPが 2 から 1 に減る。
少女が身じろぎしないよう、そっと……彼女の顔の横、手の届きそうな位置の床に意識を集中させる。
ぽん、と軽い音……いや、音はしなかったか。 さっきのパンと同じように空間から絞り出されるように、粗末な木製のコップに入ったなみなみと注がれた水が出現した。

「すぅ……」

少女は寝息を立てている。気づいていないようだ。

(よし。次は……毛布は15DPで高いから、ひとまずぼろ布……3DPか)

今のDPは 1。
少女が安心しきったように俺にもたれかかって眠っている間も、俺の意識の中の数字は確実に増えていく。

[DP: 2] …… [DP: 3]

(来た!)

DPが 3 になったのを確認し、俺は即座に【生成リスト:生活雑貨】から「ぼろ布(一枚) - 3 DP」を実行した。DPが 0 に戻る。
今度は丸くなって眠る少女の体の上。 どこからともなく乾いた布が落ちてくるように出現し、彼女の小さな肩を覆った。

「ん……」

少女が少しだけ身じろぎしたが布の重みが逆に安心感を与えたのか、再び静かな寝息に戻った。

(ふぅ。こんなもんか)

毛布には程遠いが冷たい石の床で直接寝るよりはマシだろう。
水とパンと寒さをしのぐ布。 最低限の生活だ。
俺はDPが 0 になったのを確認し、少女の寝顔を見守りながらこの先のことを考える。
奴隷商人。魔物は。この場所はは安全なのか? ……そして俺はいつまで石なんだ?

(……まぁ考えても仕方ない。今はDPを溜めるのが最優先だ)

少女が眠っている間もDPはゆっくりと溜まり続ける。 
どのくらい時間が経っただろうか。 俺には時間の感覚が曖観昧だ。
少女が眠っている間も、俺の意識の中のDPは着実に増え続けていた。

[DP: 10] ……[DP: 15] …… [DP: 20]

(お、結構溜まってきたな。これなら毛布も生成できる)

俺がDPの残高を眺めていると、もたれかかっていた少女が「ん……」と小さく身じろぎした。
ゆっくりとまぶたが開き、焦点の合わない目で天井をぼんやりと見つめている。

「あ……」

寝ぼけ眼のまま体を起こそうとした少女は自分の肩にかかっているぼろ布に気づいて、ビクッと体を震わせた。 
さらに、分の元に置かれた水を見つけ、目を丸くしている。

「なにこれ……」

少女は水と俺とぼろ布を交互に見比べ、何が起きたのか理解しようと混乱しているようだ。
だが、喉の渇きには勝てなかったらしい。おそるおそるコップを手に取り匂いを嗅ぎ、少しだけ口をつける。 
直後、よほど喉が渇いていたのか一気にゴクゴクと飲み干した。

「ぷはぁ……っ!」

空になったコップを床に置き、少女は「ふぅ……」と、今までで一番深く安心したような息をついた。
泥だらけだった顔も眠る前よりずっと穏やかな子供らしい表情になっている。 ちゃんとした睡眠と水で少し疲労が取れたようだ。
彼女は自分がかけていたぼろ布を丁寧に畳むと、改めて部屋の中を見渡した。

「なんなんだろう、ここ……」

独り言が漏れる。

「パンがでてきて、お水も……布まで……」

彼女は再び俺の前にちょこんと座り込んだ。

「あなたがぜんぶしてくれたの?」

彼女の瞳にはもう警戒心はほとんどなく、純粋な好奇心と戸惑いが浮かんでいる。

(まぁ、YESなんだが……)

俺は相変わらず喋れない。

(それよりも、だ)

俺の意識には、増加したDP (現在20)によって更新されたリストが映し出されていた。

【生成リスト:基礎食料】
水(コップ一杯) …… 1 DP
乾パン(一枚) …… 3 DP
ふかしたパン(一つ) …… 5 DP
干し肉(一切れ) …… 10 DP
保存スープ(一皿) …… 15 DP

【生成リスト:生活雑貨】
ぼろ布(一枚) …… 3 DP
乾いた薪(一束) …… 5 DP
松明(一本) …… 10 DP
粗末な毛布(一枚) …… 15 DP

(よし、毛布が射程圏内だ。スープもいけるな)

この少女がここに居続けてくれる限り俺はDPを稼げる。
なら投資は惜しむべきじゃない。 

(彼女の質問に答えるのも大事だが……それより起きたばっかりでお腹も空いてるんじゃないか?)

少女はまだ痩せこけている。栄養が必要だ。
俺は毛布とスープで一瞬迷ったが、まずは温かい食事を選んだ。
俺は現在のDP (20)を確認し、意識を集中させる。 【生成リスト:基礎食料】から「保存スープ(一皿) - 15 DP」を選択。 
DPが一気に 20 から 5 に減る。 少女が俺の目の前でしゃがみ込んでいる、そのすぐ足元。再び空間が淡く光った。

「ひゃっ!?」

今度は目の前で起こった現象に少女は驚いて尻餅をついた。光が収まると、そこには湯気を立てる粗末な木製の器があった。
中には、少しだけ野菜か干し肉の欠片が浮かんだスープが入っている。パンの時よりも明らかに美味しそうな匂いが埃っぽい部屋に広がった。
少女は目を丸くして出現したスープと俺を交互に見つめた。

「パン……お水……こんどは、スープ……?」

彼女はゴクリと喉を鳴らす。これで確信したようだった。
──この不思議な石が、自分のために食べ物や飲み物を出してくれているのだ、と。
少女は再び俺の前に膝立ちになると今度は恐怖や戸惑いではなく、真剣な眼差しを俺に向けた。
彼女は、泥だらけの小さな手を胸の前でぎこちなく組み、深々と頭を下げた。

そして、顔を上げる、震える声で尋ねてきた。

「あなたは……もしかして……『神様』ですか?」



♢   ♢   ♢

[現在の拠点状況]
拠点名: (未設定)
階層: 1階のみ (コアの部屋兼入り口)
設備: なし
DP: 5
訪問者: 1名 (少女、俺(コア)を「神様」と疑い中)
その他: 床に「保存スープ(一皿)」。

♢   ♢   ♢
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位 転生者のブルーノは絶大な力を持っていたが、その力を隠してダンジョンの荷役として暮らしていた。だが、教会の力で勇者を騙る卑怯下劣な連中に、レットドラゴンから逃げるための生贄として、ボス部屋に放置された。腐敗した教会と冒険者ギルドが結託て偽の勇者パーティーを作り、ぼろ儲けしているのだ。ブルーノは誰が何をしていても気にしないし、自分で狩った美味しいドラゴンを食べて暮らせればよかったのだが、殺されたブルーノの為に教会や冒険者ギルドのマスターを敵対した受付嬢が殺されるのを見過ごせなくて・・・・・・

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

転生したら王族だった

みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。 レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした

夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業SEの相馬海斗は、勇者として異世界に召喚された。だが、授かったのは地味な【システム解析】スキル。役立たずと罵られ、無一文でパーティーから追放されてしまう。 死の淵で覚醒したその能力は、世界の法則(システム)の欠陥(バグ)を読み解き、修正(デバッグ)できる唯一無二の神技だった! 呪われたエルフを救い、不遇な獣人剣士の才能を開花させ、心強い仲間と成り上がるカイト。そんな彼の元に、今さら「戻ってこい」と元パーティーが現れるが――。 「もう手遅れだ」 これは、理不尽に追放された男が、神の領域の力で全てを覆す、痛快無双の逆転譚!

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

処理中です...