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第二章
20階ボス~その1
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あれからもモヤモヤした気持ちは消えることは無かった。
いったい何人【異世界】に来ているのか?
転移なのか、転生なのか?
地球から来ているのか?
目的は?
何をしているのか?
考えても結局はわからず、聞くことも出来ず、無駄な時間を使いながら、それでも塔へと向かっていく。
あれから半月がたったが、油断して死にかけた事以外は特に何もなく20階ボスの扉を眺めていた。
「なんか、なんもないままここまで来たな」
「ヒデさ~ん。もう忘れちゃいました~」
あ、絡みがうぜぇ。
「まぁ、死にかける事とかよくあることだし」
「無いです! ありません! 普通は安全マージン取りますし、無茶するならバカですが、油断してとか大バカですよ」
こいつ人を褒めるとかしないのかな。
「ボス戦で油断して死ぬとか絶対にやめてくださいね!気合い入れてください」
「はいよ」
最近、無機質な態度からか、良く人の顔を見てくる。じーと見るのやめてくれないかね。イラっくるから。どーせろくなこと言わないし。
「⋯⋯それと、この戦い終わったら言いたいことあるので」
そういうとスタスタとボスの扉を開け始める。
あ~あ。それ絶対にフラグじゃん⋯⋯
あれ?一気にレベル上がってね?
身長は5m程で大きなナタを手にし、皮で出来た鎧を見にまとった。ミノタウロスだ。上半身裸じゃねーのかよ。
目視すると濃い緑色のオーラが見える。
ほらやっぱり、19階までの敵は濃い青が殆どで、たまに出てくる魔法を使うオークが薄い緑色ほどだった。
とは言っても一度ボス部屋に来てしまったら倒すまでは部屋を出れない。やるしかない。
まずは様子見として、それぞれ側面に回り切りつける。俺のはナタでガードされるが、ユキの攻撃は足へヒットし、そのまま連続撃をあびせる。
俺はナタをユキの方へいかせなくするため、威嚇しながら攻撃をし続ける。
しかし、ミノタウロスもやられてばかりではない。連続で高速回転切りをし、流石にガードできずに一度距離をとる。
「どうですか?」
「見た目とは違って攻撃力はそんなでもない。スピードも対応できないほどではないな。気をつけなきゃなんないのは、今の回転切りだな」
「守備としては、見た目通り固いです。上半身はわかりませんが、防具を着けているので柔らかいのかもしれません。上半身を集中的に狙ってみます」
簡単な打ち合わせを行い。再度距離を詰める。
ある程度のスピードは持ってはいるが、小回りは苦手なのか大振りのみとなっている。
くる方向さえ分かっていれば、ナタを避けるのも防ぐのも難しくは無い。
ユキは身軽さを生かし、ミノタウロスの膝を足場に飛び攻撃を仕掛ける。
防具の隙間に突きの連続をあびせると、初めてミノタウロスが吠えた。
やはり上半身を狙えばいいのか。ならば身軽なユキに攻撃は任せ、俺はミノタウロスを惹き付ける事に集中する。
それからもちょくちょく高速回転切りを繰り出すミノタウロスだったが、技を繰り出す前の構えの癖で、距離を取るようにした為、驚異では無くなった。
蓄積されたダメージでついにミノタウロスが膝をつき、これを逃すまいとユキがミノタウロスの顔めがけて飛び込み、連続撃を放つ。
全てしっかりとダメージを与えると同時にミノタウロスが口から何かを放った。
空中攻撃後のユキは避けることも出来ずもろに食らう。そのまま落ちては流石にヤバい。
【SPEED】を使い、ユキを受け止めに行く。
空中でユキを抱き抱え着地したが、ユキに集中するあまり、技の発動を見過ごした。
気づけば高速回転切りが目の前だ!ユキを抱えたままでは避けきれず、背中と腕に激痛が走る。
「すいません!」
「いや、今のは仕方ない。口から何か出すまでは想定外だ」
「それより早く回復を⋯⋯」
言い終わる前にユキがミノタウロスの方を見る。
「うそっ!」
俺もそちらに目を向けると、二人分のバックがミノタウロスの足元へ落ちていた。それに気づいたミノタウロスはバックをそのまま踏み潰す。
ミノタウロスの二回の攻撃で俺達はバックを失った。
いったい何人【異世界】に来ているのか?
転移なのか、転生なのか?
地球から来ているのか?
目的は?
何をしているのか?
考えても結局はわからず、聞くことも出来ず、無駄な時間を使いながら、それでも塔へと向かっていく。
あれから半月がたったが、油断して死にかけた事以外は特に何もなく20階ボスの扉を眺めていた。
「なんか、なんもないままここまで来たな」
「ヒデさ~ん。もう忘れちゃいました~」
あ、絡みがうぜぇ。
「まぁ、死にかける事とかよくあることだし」
「無いです! ありません! 普通は安全マージン取りますし、無茶するならバカですが、油断してとか大バカですよ」
こいつ人を褒めるとかしないのかな。
「ボス戦で油断して死ぬとか絶対にやめてくださいね!気合い入れてください」
「はいよ」
最近、無機質な態度からか、良く人の顔を見てくる。じーと見るのやめてくれないかね。イラっくるから。どーせろくなこと言わないし。
「⋯⋯それと、この戦い終わったら言いたいことあるので」
そういうとスタスタとボスの扉を開け始める。
あ~あ。それ絶対にフラグじゃん⋯⋯
あれ?一気にレベル上がってね?
身長は5m程で大きなナタを手にし、皮で出来た鎧を見にまとった。ミノタウロスだ。上半身裸じゃねーのかよ。
目視すると濃い緑色のオーラが見える。
ほらやっぱり、19階までの敵は濃い青が殆どで、たまに出てくる魔法を使うオークが薄い緑色ほどだった。
とは言っても一度ボス部屋に来てしまったら倒すまでは部屋を出れない。やるしかない。
まずは様子見として、それぞれ側面に回り切りつける。俺のはナタでガードされるが、ユキの攻撃は足へヒットし、そのまま連続撃をあびせる。
俺はナタをユキの方へいかせなくするため、威嚇しながら攻撃をし続ける。
しかし、ミノタウロスもやられてばかりではない。連続で高速回転切りをし、流石にガードできずに一度距離をとる。
「どうですか?」
「見た目とは違って攻撃力はそんなでもない。スピードも対応できないほどではないな。気をつけなきゃなんないのは、今の回転切りだな」
「守備としては、見た目通り固いです。上半身はわかりませんが、防具を着けているので柔らかいのかもしれません。上半身を集中的に狙ってみます」
簡単な打ち合わせを行い。再度距離を詰める。
ある程度のスピードは持ってはいるが、小回りは苦手なのか大振りのみとなっている。
くる方向さえ分かっていれば、ナタを避けるのも防ぐのも難しくは無い。
ユキは身軽さを生かし、ミノタウロスの膝を足場に飛び攻撃を仕掛ける。
防具の隙間に突きの連続をあびせると、初めてミノタウロスが吠えた。
やはり上半身を狙えばいいのか。ならば身軽なユキに攻撃は任せ、俺はミノタウロスを惹き付ける事に集中する。
それからもちょくちょく高速回転切りを繰り出すミノタウロスだったが、技を繰り出す前の構えの癖で、距離を取るようにした為、驚異では無くなった。
蓄積されたダメージでついにミノタウロスが膝をつき、これを逃すまいとユキがミノタウロスの顔めがけて飛び込み、連続撃を放つ。
全てしっかりとダメージを与えると同時にミノタウロスが口から何かを放った。
空中攻撃後のユキは避けることも出来ずもろに食らう。そのまま落ちては流石にヤバい。
【SPEED】を使い、ユキを受け止めに行く。
空中でユキを抱き抱え着地したが、ユキに集中するあまり、技の発動を見過ごした。
気づけば高速回転切りが目の前だ!ユキを抱えたままでは避けきれず、背中と腕に激痛が走る。
「すいません!」
「いや、今のは仕方ない。口から何か出すまでは想定外だ」
「それより早く回復を⋯⋯」
言い終わる前にユキがミノタウロスの方を見る。
「うそっ!」
俺もそちらに目を向けると、二人分のバックがミノタウロスの足元へ落ちていた。それに気づいたミノタウロスはバックをそのまま踏み潰す。
ミノタウロスの二回の攻撃で俺達はバックを失った。
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