俺TUEEE出来るって常識だよね?

チガーイ

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第二章

20階ボス~その4

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 相手の攻撃手段がわかればどうということは無い。
 勿論、そんな事は無い!
 バカみたいな体力に嫌になってくる。
 俺はナタを避けつつ、顔に向かって【ソードアロー】を飛ばす。を、ひたすらに繰り返す。
 ユキはナタの届かない場所から隙を見て上半身に攻撃を仕掛ける。

 それでもミノタウロスがいまだに健在なのは、スピード型の俺たちには攻撃力が貧弱すぎるのだ。
 少しずつではあるが、確実にダメージは蓄積されているはずだが、決定打にかける。

 疲労困憊になりながらも、同じことを繰り返しているとイライラする。反復練習ほど嫌いなものは無い! 小学生のときにやらされた。同じ漢字を永遠書かされる事にストレスを感じ、漢字を覚えなくなったのは苦い思い出だ。あのシステムどうにかならねーのかな。

「はぁはぁ⋯⋯おーい! コイツいつ倒れんだよ!?」

「知りませんよ! 口より手を動かしてください!!」

 疲れながらユキに叫ぶと、学校の先生のような回答が帰ってきた。小学生を思い出すじゃねーか。


 Ok! わかった!
 一撃必殺をだしゃーいいんだろ。
 なんか、あれだろ? 剣先に高めた意識を集中して、なんか剣全体が赤く光って攻撃力が強い一撃出せんだろ。
 見てろよ。バカヤロー! イライラするな。

 剣先に意識を高めると赤く光る。
【パワーブレード取得 効果:一撃必殺小】
 うるせー!

 ほ~ら、光った。んで、なんかそれらしく構えて、ミノタウロスの顔めがけて飛び込んで切りつけんだろ。

 いっくぞー! おりゃ~!!

『ぐおぉぉぉおおぉぉぉぉぉ~』
 と声を上げながらミノタウロスが崩れ落ち、そのまま消滅する。

 あれ? 倒した?

「ちょっとヒデさん! そんなスキル持ってるならさっさと出して下さいよ!」

「いや、こんなスキル持ってなかったんだけど、なんか出来た」

 二人で頭に《?》が浮かぶ。

「は~? そんなことあります?」

「俺も謎だよ。イライラしてたからかな? ユキも出来るんじゃね?」

「そんなんでスキル覚えられるんだったら、ヒデさんと一緒にさえいれば覚えるじゃないですか」

 やっぱり相当イライラしてたのね。
 まーでも、報酬を貰えるし良かったじゃないかな。

「まぁ、倒せたからよしとしますけど。で、言いたいあるって言ったの覚えてます?」

 そんなこと言ってたな。なんだろ? ここ最近はやらかして無いはずだけど。

「何を悩んでるんですか?最近のヒデさんは可笑しいですよ。今までの可笑しさとは違う。何て言うかシリアスと言うか」

 それか。確かに転生や転移なんかでずっと悩んでたな⋯⋯。

「でも、それ以上に前々からの疑問が大きく出てきました。」

「疑問?」

「はい。何でヒデさんはそんなにタフ何ですか? スキルは持ってないなら。ハッキリ言って異常ですよ」


 え? 異常なの?
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