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第四章
再び塔へ
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もうこれで暫くは走らなくて済む。
ディグナルドに着いてから、
「近いうちに塔の中でも会えると思いますので、その時は宜しくお願いしますね」
と、精一杯強がって笑顔でギアさん達と、別れた。
そう言ってはみたものの疲労困憊なので、早々に宿屋へ行き一日ゆっくりと休息を取った。
次の日からは本格的に塔攻略を始める―――
80階からが厳しくなのであれば逆を言えばそこまでは何とかなるはずだ。⋯⋯マイコの言葉を信じるのであればだけれど。
「無茶しすぎない程度で79階まで進むのを目標として、そこから一旦考えるっていうのが良いんじゃないか?」
同意を求めるためにユキに相談してみる。
「今度は進むことを優先するんですか?」
「先に何があるかわからないし、進むことで見えてくるものもあるだろ? その方が対策しやすいしさ」
「そうかもしれませんが⋯⋯。わかりました。ですが、ボス戦の前で一旦は対策を練ることだけはしますからね」
「はいよ」
悩んだようだがユキはすんなり了承してくれた。
―――。
そんなわけで一日でも早く、まずはギアさん達に追い付くことを目標として、塔攻略を再開した。
サクラビまでの往復で経験した事や、獲得したスキルのおかげで、日が沈む前までの攻略が連日攻略に切り替わり、攻略スピードは圧倒的に早くなった。
時間をあけないで戦闘し続けることで、戦闘慣れする速度も上昇している。体力が持つのであれば殺り続けた方が効率が良いのだろうな―――
~~~~~
現在71階層―――。
「なぁ、前に言ってたけど、偶数階っていうのは、箸休めじゃなかったけ?」
「私もそれは疑問だったんですよね? もしかしたら上層階は全くの別物になっている可能性があるのかもしれませんね」
ボスとの戦闘に勝利し、そのまま71階層攻略をスタートさせながら疑問をユキにぶつけてみた。
「なにそのクソゲー? 急に難易度が上がるとか別ゲーだぞ⋯⋯」
「私に言われても知りませんよ! 可能性の話しですから」
「ん~⋯⋯。70階ボスだって攻略法さえしっかりやればそんな苦労もせずに倒せたっていうのに、どうなってんだろうな?」
「⋯⋯苦労せず? どこがですか? 死にかけた事をもう忘れました?」
ヤバい怒っている。凄く睨んでくる。
「そうだけど⋯⋯。でもユキだって死にかけたじゃんか」
「そうですね。私も死にかけました。なんで私がそうなったか覚えていないのですか?」
さっきまで戦闘をしていたんだ。忘れる方がどうかしている。しかし、答え方を間違えれば火に油を注ぐこととなる。
「⋯⋯俺のせい?」
「そうです! 瀕死のヒデさんを助けに行ったからです! そもそもですよ。なんでボス戦で油断するんですか?」
―――70階ボス。それは、女性だった。精霊のような女性。武器を振り回す血走った女性なら警戒し続けるのだが、そうではなく目をつぶり穏やかな顔をしていた。⋯⋯まぁ、一番の問題は薄緑色のレース姿っていうことなんだけれども。
彼女いない=年齢の俺には、刺激が強すぎたのだ。それは、【魅了】という攻撃ではないだろうか?
そのせいで戦闘が始まってすぐに、ボスの一ヶ所に刮目してしまった。するとモンスター判別が発動してしまい、濃い緑色しか見えなくなってしまった。
『クソが!』と思い一度リセットするために目をつぶった。そうなるのは俺だけでは無いはずだ。
その目をつぶった瞬間に風魔法で吹き飛ばされた―――。
と、言うわけだがそんなことを言えば間違いなくビンタが飛んでくる⋯⋯。俺だって学習しているんだ。
「すまない。気持ちに余裕を持ちすぎたんだろうな。これからは気を抜かず戦っていこうと思う」
完璧だ! 誠心誠意の謝罪だ。
その結果が、ビンタである⋯⋯。
「おっぱいを凝視してるからでしょ!?」
ははっ、バレてるわ―――。
ディグナルドに着いてから、
「近いうちに塔の中でも会えると思いますので、その時は宜しくお願いしますね」
と、精一杯強がって笑顔でギアさん達と、別れた。
そう言ってはみたものの疲労困憊なので、早々に宿屋へ行き一日ゆっくりと休息を取った。
次の日からは本格的に塔攻略を始める―――
80階からが厳しくなのであれば逆を言えばそこまでは何とかなるはずだ。⋯⋯マイコの言葉を信じるのであればだけれど。
「無茶しすぎない程度で79階まで進むのを目標として、そこから一旦考えるっていうのが良いんじゃないか?」
同意を求めるためにユキに相談してみる。
「今度は進むことを優先するんですか?」
「先に何があるかわからないし、進むことで見えてくるものもあるだろ? その方が対策しやすいしさ」
「そうかもしれませんが⋯⋯。わかりました。ですが、ボス戦の前で一旦は対策を練ることだけはしますからね」
「はいよ」
悩んだようだがユキはすんなり了承してくれた。
―――。
そんなわけで一日でも早く、まずはギアさん達に追い付くことを目標として、塔攻略を再開した。
サクラビまでの往復で経験した事や、獲得したスキルのおかげで、日が沈む前までの攻略が連日攻略に切り替わり、攻略スピードは圧倒的に早くなった。
時間をあけないで戦闘し続けることで、戦闘慣れする速度も上昇している。体力が持つのであれば殺り続けた方が効率が良いのだろうな―――
~~~~~
現在71階層―――。
「なぁ、前に言ってたけど、偶数階っていうのは、箸休めじゃなかったけ?」
「私もそれは疑問だったんですよね? もしかしたら上層階は全くの別物になっている可能性があるのかもしれませんね」
ボスとの戦闘に勝利し、そのまま71階層攻略をスタートさせながら疑問をユキにぶつけてみた。
「なにそのクソゲー? 急に難易度が上がるとか別ゲーだぞ⋯⋯」
「私に言われても知りませんよ! 可能性の話しですから」
「ん~⋯⋯。70階ボスだって攻略法さえしっかりやればそんな苦労もせずに倒せたっていうのに、どうなってんだろうな?」
「⋯⋯苦労せず? どこがですか? 死にかけた事をもう忘れました?」
ヤバい怒っている。凄く睨んでくる。
「そうだけど⋯⋯。でもユキだって死にかけたじゃんか」
「そうですね。私も死にかけました。なんで私がそうなったか覚えていないのですか?」
さっきまで戦闘をしていたんだ。忘れる方がどうかしている。しかし、答え方を間違えれば火に油を注ぐこととなる。
「⋯⋯俺のせい?」
「そうです! 瀕死のヒデさんを助けに行ったからです! そもそもですよ。なんでボス戦で油断するんですか?」
―――70階ボス。それは、女性だった。精霊のような女性。武器を振り回す血走った女性なら警戒し続けるのだが、そうではなく目をつぶり穏やかな顔をしていた。⋯⋯まぁ、一番の問題は薄緑色のレース姿っていうことなんだけれども。
彼女いない=年齢の俺には、刺激が強すぎたのだ。それは、【魅了】という攻撃ではないだろうか?
そのせいで戦闘が始まってすぐに、ボスの一ヶ所に刮目してしまった。するとモンスター判別が発動してしまい、濃い緑色しか見えなくなってしまった。
『クソが!』と思い一度リセットするために目をつぶった。そうなるのは俺だけでは無いはずだ。
その目をつぶった瞬間に風魔法で吹き飛ばされた―――。
と、言うわけだがそんなことを言えば間違いなくビンタが飛んでくる⋯⋯。俺だって学習しているんだ。
「すまない。気持ちに余裕を持ちすぎたんだろうな。これからは気を抜かず戦っていこうと思う」
完璧だ! 誠心誠意の謝罪だ。
その結果が、ビンタである⋯⋯。
「おっぱいを凝視してるからでしょ!?」
ははっ、バレてるわ―――。
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