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就職って大切だけど今じゃない
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結論から言えば仕事はあった。しかし、なぜ俺は茨城に来て就職活動をして仕事しなければならないんだろ? 働かざる者食うべからずとは言うものの、働くためにわざわざ茨城に転生されたわけではあるまい。
それもこれも、アイツが茨城から出る方法を忘れているのがいけない。そして、いまだに連絡が来ない⋯⋯
あぁ、そうだとも確実に忘れていやがる。
それでも仕事をしなければ死ぬと言われれば、何としてでも仕事を見つけなければならなかった。そこで、求人アプリで仕事を探してみると、時給の高いケータイ販売なるものにチャレンジすることにした。時給1250円。
さすが、cmでもお馴染みの、地元の掲示板♪ジモ○ィーだ。
茨城の事だから回覧板くらいしか無いものだと思っていた。気づいたら玄関に立て掛けられてるんだよな、緑色の回覧板が⋯⋯。
時給としては、茨城の最低賃金が822円って事を考えると良い仕事を見つけたと思う。
早速メールを送り、担当の人と会ってみたが、とんでもなく訛っていた。初の茨城弁というやつだ。まったく何を言ってるかわからない方言とは違い、理解は出来るし会話も成立する。何とも言えない気分になったが、嫌いじゃない。
しかし、担当者は「これはダイジですか? あれはダイジですか?」と、何が大切なのかさっぱりわからず困ってしまったが、家に帰って調べてみると、どうやらダイジとは、茨城弁で大丈夫? の事らしい。しかも茨城県民はダイジは標準語だと思っているとのことだ。
⋯⋯標準語なわけあるか!
それはさておき担当者は、こちらの要望はしっかり聞いてくれたし、凄く良い人であったのは間違いない。
車通勤で最低でも二時間はかかる。みたいな無茶なことを言われるんじゃないかと思ったが無駄な心配であった。
そんなわけで、何はともあれ仕事には就いたのだ。これで死ぬことは無くなった。無論、働く意味は見いだすことは出来てはいないが。
だいたいニートだから死にます。ってハードモード過ぎるだろう。
面接の帰りにブルドックソースなるものを買ってみたが、味の違いはわからなかった。何が違うんだこれ? 茨城県民は味の違いがわかるのか?
⋯⋯原宿のパンケーキだから美味しいみたいなノリじゃないのか?
***
さて、あれから仕事を始めて1ヶ月がたとうとしているが、来る人、来る人、茨城弁で最初は戸惑ったが今では何て事はない。
『いや、ど~も!』と言っておけばどうにかなるよと、職場の先輩に教えられた。本気で信じた俺はお客様に対して、「いや、どーも!」と言ったところ、怪訝な顔をされた。
⋯⋯あぁそうだ、騙されたよ。でも先輩なのだ、文句は言わない寛大な心を持っている。
先輩は、上田さんといって一つ年上の25才。彼氏は今はいないそうだ。
大切なことなので、心の中に深く刻み込んだ事は言うまでもないだろう。
《彼氏は今はいない》
それだけで、文句なんて言うわけが無い! もしかしたらのワンチャンあるかもしれないのに、こんな事で潰すほど俺はバカじゃない。
ちなみに俺が東京からきたと伝えたところ茨城に住む上でとても重要な事だと真剣な顔で説明されたことがある。
一つ、【いばらぎ】では無く【いばらき】これを間違えるとスーパーカブで引きずり回されるそうだ。
二つ、【つくばエキスプレス】では無く【TX】と言うのがカッコイからTXと言うように。ハッキリ言ってダサいだろ。
三つ、二車線道路は無料よ高速道路と勘違いしてる人が大勢いるから運転には注意が必要。一から教習所に通い直せよ。
そもそも、そう説明する上田さんは【いばらぎ】と発音していたので伝えたところ、訛ってるから仕方ないとの事だった。訛ってれば許されるのかよ。
さて、どこでもそうなんだろうが、おばあちゃんはみんな良い人だ。俺がおばあちゃんっ子だから余計にそう思うのかもしれないが⋯⋯
というか、若い人は茨城にはいないのか? 全く見ていないぞ。キャラクターのサンダルを履いて、ブランドの長財布を手で持ち、スウェット姿の茶髪なら時々見かけるが何か違う気がするので見ないように心掛けている。
まずないとは思うけど、誕生日を迎えて彼女のいない歴が更新何て事になりかねない。過去にいた可能性は0ではないからな。
ただ、仕事を始めてやはり俺は東京へ帰りたい気持ちが高まった。はなの都だ。眠らない町なのだ。
夜の8時には真っ暗になるこの町とは大違いなんだ。
24時間営業じゃないコンビニだって茨城にはあるくらいだ。
⋯⋯まぁ、月や星の綺麗さを体験できたのは良いことではあるけど。それに夜は家でネットしてるだけだから外が明るかろうが暗かろうが全く関係ないんだけどさ。
というか、二週間も待ったのにアイツから一切連絡が来ない。もしかして、茨城から出る方法を教えるのを完全に忘れているのではないだろうか?
待つのも疲れたので仕方ない、仕事帰りで疲れてはいるが、自宅に帰ったあと買ったばかりのソファーに座りながら久しぶりに電話をかけてみる。
プルル。プルル。プルル
『はい~? な~に?』
今日もいつもと変わらない口調で喋ってくる。
「な~に? じゃねーよ、あれから電話がこないからこっちからかけたんだよ」
『えっ? 電話?』
ちゃんと声が聞こえないのか? どんだけ周りがうるさいんだよ。受話口からガヤガヤとうるさい。
「周りがうるさいんだけど? 何してるんだよ?」
『あぁ、東京で東京の神様と居酒屋でお酒飲んでるよ』
⋯⋯⋯。ピッ。
俺は茨城限定で、あいつは自由ってか? どんだけ東京好きなんだよ、東京に憧れてる田舎もんかアイツは。茨城なら、ばんどう太郎で味噌煮込みうどん食いながらビール飲んどけよ。めっちゃ上手いから。
まったく⋯⋯、確実にふざけてやがるな――
俺は何のために毎日、いらっしゃいませを言ってると思ってるんだ。
それもこれも、アイツが茨城から出る方法を忘れているのがいけない。そして、いまだに連絡が来ない⋯⋯
あぁ、そうだとも確実に忘れていやがる。
それでも仕事をしなければ死ぬと言われれば、何としてでも仕事を見つけなければならなかった。そこで、求人アプリで仕事を探してみると、時給の高いケータイ販売なるものにチャレンジすることにした。時給1250円。
さすが、cmでもお馴染みの、地元の掲示板♪ジモ○ィーだ。
茨城の事だから回覧板くらいしか無いものだと思っていた。気づいたら玄関に立て掛けられてるんだよな、緑色の回覧板が⋯⋯。
時給としては、茨城の最低賃金が822円って事を考えると良い仕事を見つけたと思う。
早速メールを送り、担当の人と会ってみたが、とんでもなく訛っていた。初の茨城弁というやつだ。まったく何を言ってるかわからない方言とは違い、理解は出来るし会話も成立する。何とも言えない気分になったが、嫌いじゃない。
しかし、担当者は「これはダイジですか? あれはダイジですか?」と、何が大切なのかさっぱりわからず困ってしまったが、家に帰って調べてみると、どうやらダイジとは、茨城弁で大丈夫? の事らしい。しかも茨城県民はダイジは標準語だと思っているとのことだ。
⋯⋯標準語なわけあるか!
それはさておき担当者は、こちらの要望はしっかり聞いてくれたし、凄く良い人であったのは間違いない。
車通勤で最低でも二時間はかかる。みたいな無茶なことを言われるんじゃないかと思ったが無駄な心配であった。
そんなわけで、何はともあれ仕事には就いたのだ。これで死ぬことは無くなった。無論、働く意味は見いだすことは出来てはいないが。
だいたいニートだから死にます。ってハードモード過ぎるだろう。
面接の帰りにブルドックソースなるものを買ってみたが、味の違いはわからなかった。何が違うんだこれ? 茨城県民は味の違いがわかるのか?
⋯⋯原宿のパンケーキだから美味しいみたいなノリじゃないのか?
***
さて、あれから仕事を始めて1ヶ月がたとうとしているが、来る人、来る人、茨城弁で最初は戸惑ったが今では何て事はない。
『いや、ど~も!』と言っておけばどうにかなるよと、職場の先輩に教えられた。本気で信じた俺はお客様に対して、「いや、どーも!」と言ったところ、怪訝な顔をされた。
⋯⋯あぁそうだ、騙されたよ。でも先輩なのだ、文句は言わない寛大な心を持っている。
先輩は、上田さんといって一つ年上の25才。彼氏は今はいないそうだ。
大切なことなので、心の中に深く刻み込んだ事は言うまでもないだろう。
《彼氏は今はいない》
それだけで、文句なんて言うわけが無い! もしかしたらのワンチャンあるかもしれないのに、こんな事で潰すほど俺はバカじゃない。
ちなみに俺が東京からきたと伝えたところ茨城に住む上でとても重要な事だと真剣な顔で説明されたことがある。
一つ、【いばらぎ】では無く【いばらき】これを間違えるとスーパーカブで引きずり回されるそうだ。
二つ、【つくばエキスプレス】では無く【TX】と言うのがカッコイからTXと言うように。ハッキリ言ってダサいだろ。
三つ、二車線道路は無料よ高速道路と勘違いしてる人が大勢いるから運転には注意が必要。一から教習所に通い直せよ。
そもそも、そう説明する上田さんは【いばらぎ】と発音していたので伝えたところ、訛ってるから仕方ないとの事だった。訛ってれば許されるのかよ。
さて、どこでもそうなんだろうが、おばあちゃんはみんな良い人だ。俺がおばあちゃんっ子だから余計にそう思うのかもしれないが⋯⋯
というか、若い人は茨城にはいないのか? 全く見ていないぞ。キャラクターのサンダルを履いて、ブランドの長財布を手で持ち、スウェット姿の茶髪なら時々見かけるが何か違う気がするので見ないように心掛けている。
まずないとは思うけど、誕生日を迎えて彼女のいない歴が更新何て事になりかねない。過去にいた可能性は0ではないからな。
ただ、仕事を始めてやはり俺は東京へ帰りたい気持ちが高まった。はなの都だ。眠らない町なのだ。
夜の8時には真っ暗になるこの町とは大違いなんだ。
24時間営業じゃないコンビニだって茨城にはあるくらいだ。
⋯⋯まぁ、月や星の綺麗さを体験できたのは良いことではあるけど。それに夜は家でネットしてるだけだから外が明るかろうが暗かろうが全く関係ないんだけどさ。
というか、二週間も待ったのにアイツから一切連絡が来ない。もしかして、茨城から出る方法を教えるのを完全に忘れているのではないだろうか?
待つのも疲れたので仕方ない、仕事帰りで疲れてはいるが、自宅に帰ったあと買ったばかりのソファーに座りながら久しぶりに電話をかけてみる。
プルル。プルル。プルル
『はい~? な~に?』
今日もいつもと変わらない口調で喋ってくる。
「な~に? じゃねーよ、あれから電話がこないからこっちからかけたんだよ」
『えっ? 電話?』
ちゃんと声が聞こえないのか? どんだけ周りがうるさいんだよ。受話口からガヤガヤとうるさい。
「周りがうるさいんだけど? 何してるんだよ?」
『あぁ、東京で東京の神様と居酒屋でお酒飲んでるよ』
⋯⋯⋯。ピッ。
俺は茨城限定で、あいつは自由ってか? どんだけ東京好きなんだよ、東京に憧れてる田舎もんかアイツは。茨城なら、ばんどう太郎で味噌煮込みうどん食いながらビール飲んどけよ。めっちゃ上手いから。
まったく⋯⋯、確実にふざけてやがるな――
俺は何のために毎日、いらっしゃいませを言ってると思ってるんだ。
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