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第15章 まずは小姑を片付けないと………
275★純白のウェディングドレスの理由
しおりを挟むそして、自分とアルファードの婚約の儀式の参加者に思いをはせる。
「そうなの?
でも、アル、私達の連環の儀式は
オスカーさん達がいたけど?」
エリカの疑問に、アルファードは丁寧に答える。
「ただし、友人や部下、上司や同僚が
参加するコトは許されている
次に婚約のお披露目のパーティーをする
場所は、何処でも良い
参加者は、身内もOKだ
結婚式は、神殿で行う
参加者は、結婚する2人が選ぶんだ
俺とエリカも参列する人間を選べるけど
結婚のお披露目のパーティーは
俺の宮で開くことになる
じゃなきゃ、皇太子用の宮で‥‥‥」
アルファードの説明に、ウェディングドレスについての項目?が無かったので、エリカは質問する。
それは、エリカの憧れの真っ白なウェディングドレスを、着たいというささやかな欲望の為だった。
チビでデブスの自覚があるエリカは、自分とアルファードだけで結婚式を挙げれば恥ずかしくないし、2人だけなら、アルファードを狙っていた貴族の令嬢達に、聞きたくないようなアレコトを色々と言われないだろうしと思っていたりする。
異世界に召喚されても、相変わらず、かなり自己評価の低いエリカである。
「あのね、アル
ひとつ我がまま言って良い?」
「何でも、言ってくれ」
アルファードからの快諾に、エリカは思い切って聞いてみる。
2人っきりなんて、立場的に無理だよねぇ~‥‥と、思いながら‥‥‥。
「神殿での結婚式
2人だけでするって出来る?」
「ああ出来るよ
あはは‥‥‥エリカも
歴代の聖女様と同じなんだなぁ~」
「えっ?」
「寵愛の聖女様も彼の皇帝と
2人だけの結婚式を望んだんだ
誓いの言葉を言わせる
婚姻を司る大神官長にね
1枚の紙に‥‥‥
神に対する誓いの言葉を書いてもらい
それを額縁にいれて
ふたりで、問い掛けの言葉と
誓いの言葉を言ったって‥‥‥
どちらが強く願ったのかは
知らないけどね」
「たぶん、寵愛の聖女様だよ
誰にも見られない2人だけの結婚式
見ているのは神様達だけだから‥‥‥
あのね、日本人は
人前で口付けするとかって
ものすごぉ~く恥ずかしいの
それを気にしなくて良いように
2人だけの結婚式を求めたのよ
きっとね
私もアルと2人だけの結婚式を
したいなぁ~‥‥‥
真っ白なウエディングドレスを着て‥‥‥」
そのエリカの言葉を聞いて、アルファードは昔読んだ文献を思い出して言う。
「真っ白なドレスをまとう
寵愛の聖女様を
真っ黒な正装を着ていた皇帝が
抱き上げて神殿から出てきたと
記録にはあったな
真っ白なドレスは、寵愛の聖女様が
望んだものだったんだなぁ‥‥‥
エリカのように‥‥‥
皇帝は、寵愛の聖女様の
色をまとっていたのに、何故?
って、言われていたんだよ
その後の披露宴は
皇帝の住む皇宮で盛大にしたそうだ
皇帝は、真っ白なドレスの意味を
誰にも言わなかったそうだ
エリカは知っているのか?」
好奇心を滲ませるアルファードに、エリカはちょっと首を傾げてから言う。
「もう、時効だから良いかな? ってことで
それはねぇ~‥‥‥アル
私は、まっさらな乙女ですという意味と
貴方の色に染まりますって意味があるの
うわぁ~恥ずかしいコトを言っちゃったわ」
エリカの言った言葉の意味を、アルファードは、噛み締める、そして、雄らしい表情で笑う。
その上で、ニヤリと笑いながらアルファードは、義弟となるサルバトールに話し掛ける。
「それなら、アレの結婚式のドレスは
真っ白にしてやろう
それで良いか? サルバトール」
その言葉には、妹をお前の色に染めてみせろ、という意味が含まれていた。
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