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第12章 エリカはポションを作ってみたい
165★ラノベに出て来るポーションというモノがあるようです
しおりを挟むアルファードと入浴について会話したエリカは、とりあえず起きることにした。
もちろん、アルファードにお姫様抱っこされて、そのまま入浴したのは確かなことだった。
アルファードの背中を流してみたり、髪をあらってみたりとエリカも色々としてみたのだった。
〔アルの髪って本当に綺麗だわ
後で、大好きだったラノベのアークの
髪型をやってみたいなぁ……
髪を一部結ってみたいって言って
やらせてもらおうかな?
それに、魔物討伐専門に近い騎士だって
いうのに、アルの身体には傷ひとつ
無いっていうのは凄いと思う
どれだけ強いの?
そんなアルに平気でケンカを売りまくる
シオババアって、頭おかしいって思うわ
なんかドキドキしちゃう
でも、乙女として……アルのピーが
目に入らないようにしよう〕
自分の髪を洗いながら、楽しそうに笑っているエリカにアルファードは苦笑していた。
〔エリカってば、俺の髪を結い上げて
遊びたいって思っているな
エリカが望むなら女装の1つや2つは
してやろう
その代わり、ちょっと恥ずかしい目に
あわせてみようかな
頬を付けたままとか、頬に口付けしている
肖像画を描かせようかな
それとも、俺の膝の上で笑っているエリカを
抱き締めているのとか……
くすくす、色々と楽しめそうだ〕
エリカの想像と違ってアルファードは、確かに優しいのだが、色々と黒い部分を隠し持っていたのだった。
そのコトに、人生経験が少ないエリカが、気付くことは無いだろう。
お風呂から出て、エリカの髪を魔法で丁寧に乾かして手入れをした後に、アルファードは、ざっとタオルで拭いただけにしていた髪を魔法で乾かした。
そして、エリカの着替えを手伝い、ささっと着替える。
もう新婚さんなアルファードとエリカだった。
色々と手伝ってもらったので、エリカはお礼を兼ねて紅茶を入れた。
エリカに渡された紅茶に、アルファードはお礼を言う。
「ありがとう。エリカ」
「…………」
アルファードの言葉に、エリカはにっこりと笑った。
紅茶を口にしたアルファードは、嬉しそうに言う。
「エリカの紅茶が1番美味しいよ」
「アルの口にあったのね」
エリカとアルファードは、朝の紅茶をしばし楽しんだ。
紅茶を飲んでいる最中にエリカはあることを思い出した。
〔あっそうだ……私の乙女ごころを
がっしがっしに削ってくれた
あのサンタマドラーヌって、状態異常の
回復薬だったわよね
それって、魔法騎士団でポーションとして
作るのかな?
それとも材料を集めて、神官様や
魔法使い様達に依頼するのかな?
もし、魔法騎士団で作るなら
私も作ってみたいな
あの黒Gやイナゴを、こっちに送ってくれた
犯人のドンナマリーベラとサンタツァーラを
使って《魔力回復薬》を作ってみたいし
ちょっとアルに聞いてみよう〕
紅茶を飲み干したエリカは、アルファードに質問と言う名のおねだりをする。
「アル、サンタマドラーヌを元に作る
《状態異常回復》ポーションや
ドンナマリーベラとサンタツァーラを
元に作る《魔力回復薬》ポーションって
エリカでも作れるかな?
できれば、作ってみたいんだけど?」
エリカの好奇心に溢れるおねだりに、アルファードはあっさり答える。
アルファードは、エリカのおねだりをすべて叶えたいと常日頃から思っていたから。
「エリカが、作ってみたいなら
今日から残りの材料を取りに行こうか?
あれだけじゃ足りないからね」
にこにこしながらそう言うアルファードに、エリカは小首を傾げて聞く。
「えっ? いいのそんなに簡単に
許可してくれるなんて」
そんなエリカに、アルファードはクスクスと笑いながら言う。
「どの材料もエリカがいなかったら
手に入らなかったモノだからね
ガンガン使って、ポーションを
作った方が良いと思う
ちなみにポーション作りが得意なのは
オスカーだから、エリカが言えば
いくらだも手伝ってくれるよ」
アルファードからの助言に、エリカはコクコクと頷いて言う。
「嬉しい。ポーションって
作ってみたかったの
それと、足りない材料って?
どれぐらいあるのかな?
それに、必要な薬草はどこに有るの?」
エリカは自分にとって未知の領域である、ラノベ定番のポーションを作るための材料がどれぐらいなのかを考えるのだった。
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