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第12章 エリカはポションを作ってみたい
178★魔法騎士団の騎士達は結構シビアです
しおりを挟む「でも、副隊長が、3人も抜けたから
新たに副隊長の任命式があるよな」
「誰がなるんだろう?」
「副隊長になれるのは……
あの3人が抜けた隊の人間だから……」
「後の3人だって
副隊長補佐だったんだから」
「今回の人事で、出世できるって
喜んでいるって、微妙な顔で
同期のヤツが笑っていたけど」
「だって、切ないたろう
姫君の守護騎士に任命された人間と
騎士団内の地位が変わらないんだからさ」
「選ばれなかった悲哀ってヤツだよなぁ」
「お前さ、残りの聖女候補の少女達の
守護騎士になりたいか?」
「馬鹿言うなよ
寵愛の聖女様と同等か、それ以上かもって
言われている姫君の守護騎士ならなりたい
けど、ただの聖女候補の守護騎士に
なりたいとは思わないよ」
「俺の同期が《召還》の時
オスカー副団長の率いていた騎士達の
中にいて、姫君だけが倒れた神官や
魔法使いに気が付いていたって」
「俺は、マイケル隊長所属だから
異世界のワインとハチミツを入れた
ワインを飲んだぞ」
「異世界の色々なモノを、持ち込んだのは
姫君だけだよな」
「寵愛の聖女様と一緒で
団長の妃っていうか、皇太子妃になって
いずれは、皇妃だろ
皇妃で、聖女様でもあるって」
「それだと、守護隊長は男爵、副隊長は
準男爵で、守護騎士は騎士爵としては
大きい領地を下肢されるんだよなぁ……
そうなれば、生涯独身で動ける限りは
騎士として働く必要が無くなる」
「もっとも、寵愛の聖女様達の守護騎士達は
その地位を後進に譲りたくなくて
聖女様が突然の病にて天に還るまで
ずっと守護騎士だったって……
だから、結婚したのは
守護騎士を辞した後だったって……」
「仕様が無いだろう
護騎士達は聖女様を愛していたんだから
側にいると、あのしょうもない貴族の
令嬢達と違って、初々しく羞恥心があって
優しくて思いやりがあって
理不尽なことは言わないし
騎士が何かミスっても
次は気をつければ良いんだからって……」
「姫君も俺達が怪我すると心配するし
剣と魔法を使ったら俺達より強いし
色々な新しい魔法を行使するから
側で見ていたよ」
「俺も、新しい魔法と体術? 武術?
に興味がある
でも、聖女候補達は、貴族の令嬢と
変わらないよな
新しい魔法を作るわけじゃないし
見たことのない料理を作ることもない
通常に《召還》される聖女様の記録と
同じだから……」
「たぶん、皇子方の妃になるか
大貴族の妻になるかってところだろ?
《魔力》自体は、かなり有るから」
「その《魔力》で、貴族達は
くらくらしているんだろ?」
「寵愛の聖女様達の血を引く
大貴族の方々はさ
ちょっと残念って顔をしているよな」
「そこいくと、聖女様との関わりが
任命された後からしかない
近衛騎士団の人間達は
持ってる情報が少ないから
聖女候補の守護騎士になれたって
うれしそうだよな」
「そうだよなぁ~……
聖女候補の守護騎士になって喜んでいる
近衛騎士団のヤツ等には悪いけどさ」
「聖女候補の守護騎士は
聖女候補が真実聖女なのか?
鬼女なのか? 魔女なのか? って
観察する役目も有るって
知っているのか?」
「あいつ等は、聖女候補を
疑っていないんだ
姫君があまりにも凄い《魔力》と《知識》
それに《異世界のモノを持ってきた》から
正式な聖女扱いされているのに
《召還》された聖女候補は
《聖女》なんだって、勘違いしている」
「仕様が無いだろう、あいつらは
今まで、聖女候補と関わって無い
騎士団だったんだから
ここで、守護騎士を出して
次の《召還》ではガッツリと
聖女を抱え込みたいってところだろ?」
「だいたい、守護騎士って言っても
聖女候補が守護獣と契約して
正式な聖女に認定されない限り
意味無いだろ?」
「それに、姫君の守護騎士だったら
命懸けで戦って、大怪我しても
治癒魔法で治してもらえるけど……」
「あの聖女候補の少女達は
まだ、何の魔法も使えないから」
「姫君の治癒魔法は
寵愛の聖女様達を超えているよな?」
「ああ超えていると思うぞ」
「それに、歴代聖女様より確実に強いと思う」
「うんうん、色々なモノを作ってくれるし……」
「側にいて、色々な料理も食べてみたいなぁ」
「甘いモノは特にな」
結構、シビアな騎士達の会話はお昼休みの間続くのだった。
◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
騎士団の裏側というか、騎士達の本音をちょっと入れてみました。
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