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003★海都の両親は2組いる
しおりを挟む俺は、母の産後の肥立ちが悪かった為に、母の親友(既婚)にあずけられていたんだ。
その人、沙羅さんは東南アジア出身の大富豪の男(ミカエルさん)と結婚していた。
一般市民の沙羅さんとの結婚をミカエルさんの親族は許さなかったんで、切れたミカエルさんは、あるコトを宣言した。
「私と沙羅の間に生まれた長男には
親族の人間達には絶対に会わせない
例え、始祖と同じ翼の痣が浮かんでも」
この宣言をした後、ミカエルさんは沙羅さんとずーっと日本に住んで仕事をしていたんだ。
ちょっと話を戻すけど、母と沙羅さんは、ほぼ同時期に妊娠した。
が、母は、体調を崩して(族に言う妊娠中毒、悪阻)入院したまま俺を出産したんだ。
一方の沙羅さんは、安定期に入った後に、突然、流産してしまう。
結果、母と同じ病院で入院することになった。
ちょっとおかしくなった沙羅さんに、出産後も体調が戻らない(産褥)母は無責任にも……。
『面倒みれないから、よろしく』
と言って、生まれて間もない俺を、沙羅さんのベットにひょいっと置いて行ったらしい。
この辺りは、沙羅さんから聞いた話しなんだけど。
子供を流産した沙羅さんは、親友(美香)から預かった子を我が子と思ったんだってミカエルさんが言っていた。
ミカエルさん自身、俺をお風呂に入れて、背中に浮かんだ痣を見て、俺を自分の子だと確信したって言っていた。
まっこの話しはこの辺でイイか。
俺は、その気になれば、かなりの金額を動かしてもらえるし、かなりの権力も行使してもらえるってチートを持っているんだ。
でも、コレは、使わないって決めている。
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