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第7章 儀式という夢の後
362★えっとぉ~……もしかして、廃棄ってことはないよね?
しおりを挟む着替えという荷物を車から回収した和輝と輝虎は、真っ直ぐゲストハウスへと向かう。
ほどなく、借りたゲストハウスへと到着した和輝は、無造作に玄関のドアを開け、室内へと入り、リビングへと向かう。
勿論、輝虎もそのあとに続く。
と、そこは2人が予想した通り、やっぱりまだまだ混沌としていて、戦争状態だった。
だぁ~…やっぱり…掃除終わってねぇ~よな…そんな簡単に……
あん時は浄化と再生の儀式が優先だったからなぁ………
整理整頓しながらなんて考えてなかったし、そんなコト構う余裕なかった
けど、こうして見ると……すげぇ~惨状だことぉ~……はぁ~………
車庫前で出会った高嶺さんの『玄関外に出しておいてくれれば結構です』
って、言葉は物凄く助かるな……いや、マジでさ
「ただいまぁ……っと、やっぱり…凄い状態だったな」
和輝の声に振り返って、その場で片付けを先行していた全員が苦笑いを浮かべる。
「おかえりぃ…和輝、輝虎くん…思ったよりも色々と量があってねぇ~
片付けがはかどらないよ…こうして、仕分けしてもねぇ……
荷物を置く為の絶対に必要な面積ってモンがあるからね…はぁ~……」
竜也が片付け先行組みを代表した発言と重い溜め息に、和輝はクスッと笑って言う。
「そのコトだけどな……俺達が車に荷物を取りに行ったらさぁ……
車庫の電源が落ちててよぉ…2人でどうする?して困っていたら
たしかボディーガードのリーダーの清瀬さんの補佐の一人で
高嶺さんて人が、ちょうど良く通りかかったんたで、理由を話してさ
本邸で切った電源を入れてもらって、車庫を開けてもらったんだ
そん時に、こっちのゲストハウスん中に、山積みんなっている
布やアクセサリー類etc.の話しをしたら、適当に布に包んで
玄関の外に出しておいてくれれば、回収するって言ってたぜ」
そんな和輝の言葉に、竜姫がちょっと首を傾げる。
「ねぇ~…和輝…この化粧品類の山なんだけどさぁ…もしかしてぇ……
もう、儀式で使い終わったモンだから、ポイッてコトないよね
まだ、開封したばかりで、いっぱい入っているモンだしさ
未開封のモンもあるんだけど………」
良質な食材も、一日経ったらポイッとされると聞かされていたので、竜姫は化粧品類を片付けながら、そのコトを考えていたのだ。
聞かれた和輝も、竜姫の言葉に脂汗を流す。
えっとぉ~……まさかなぁ~………つっても……うぅ~………
『いくらなんでも、そんなコトはないだろう』って、即答できないぞ
そう言えば、ここに持って来られた化粧品類って、どれもこれも
未開封の新品ばかりだったな
和輝と竜姫のやり取りを聞きながら、乙姫が化粧品の山を見て、小首を傾げていた。
「ねぇ~竜也くん…浄化と再生の儀式の準備の時には気付かなかったけど
これってぇ~…テレビのCМで見たコトあるような気がするんだけどぉ
たしか、かなり有名なブランドモノだよねぇ………
コレって、ひとつ、いくらぐらいするモノのかなぁ?」
凝った作りの香水瓶のひとつを手に取って言う乙姫に、竜也も首を傾げる。
「う~ん…ボクも、たぶん乙姫さんと同じテレビのCМ見てると思うよ
なんか…それらしい記憶はあるからねぇ……
でも、流石に、値段まではわからないねぇ~…高いモノなのかな?」
そんな2人の会話に、竜姫も参戦して言う。
「ああ…それね…アタシも、それが気になったのよ
たしか、結構な値段するモンじゃなかったかなぁ~って思ってね
あれは、どれのCМだったかなぁ?
…『新入社員になった君に……』…っていう
キャッチフレーズのだったけかな?
『エレガントな大人の……』……の方では無かったと思うけど
春の新商品のひとつだったと思ったのよねぇ~………」
珍しく、女の子らしいセリフを口にする竜姫に、竜也がチャチャを入れる。
「クスッ…乱暴者な君でも…そういうモノに興味があったんだねぇ~…」
キッと睨む竜姫に、輝虎が率直な感想を漏らす。
「う~ん、……それは言い過ぎだぞ、竜也
女の子は、誰しもこういうモノが好きだろう
ほら、真奈ちゃんも優奈ちゃんも、好奇心旺盛だ
しかし……流石に、未開封品や開けたての化粧品達が
ポイッ捨てだったらもったいないな………エコじゃない」
乙姫が手にして竜也に聞いた香水瓶は、火傷で視力を失った藤夜の嗅覚を刺激する為に、敢えて選んだモノのひとつだった。
黙ってはいるが、たしかに化粧品やアクセサリー類を前に、好奇心まるだしの優奈と真奈に、和輝はクスッと微笑う。
本当だ……料理や裁縫が好きな優奈はまだしも
普段、竜姫とかわらないぐらい活発な真奈まで、好奇心満々だな
じゃなくって………確かに、この家ならポイッ捨てもありそうだな
いいや、めんどうくせぇ~……爺やさんに聞いちまえ
「んじゃ、それは本邸で、まだ起きて、色々と後始末しているだろう
爺やさんに、聞いてみるか?
取り敢えず、優奈と真奈、お前達は、もう遅いから歯磨きしろ
そしたら、着替えの準備しておけよ
流石に、寝る前に風呂に入った方が良いからな
ここは最新式のが入っているから、すぐにお湯が溜まるから………
………ってコトで、お前達は撤収な」
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