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第3章 蓬莱家で住み込みのお仕事
092★欲しいモノは無いのに………
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「明日があるだろう
朝食の時にデザートとして
出してやるからよ
そのくらいにしとけよ
本当はさぁ……
寝る前に食べるのは
あまり胃に良く無いん
だからな
最低限、食後3時間は
起きていないとなぁ
胃や肝臓の負担に
なるんだよなぁ………」
そう言いながら、和輝は桜の頭を撫でる。
それだけで、和輝の思いやりの有る暖かい《生気》が、ふんわりと桜の全身を包む。
桜を心配する和輝の気持ちに反応して、常時発散されている《生気》が、無意識の内に、桜の全身に降り注がれる。
和輝のそれは、純粋に桜を心配する正の優しい思いだが、これが反転し、ねたみやそねみ、嫉妬などという負の感情を伴うモノになると、その対象者に悪影響を及ぼすモノとなるのだ。
そして、通常はそういうモノに気付かないのだが、人間の常時発する《生気》に対して、敏感に反応する異種族へと変化し始めている桜は、ことの他もソレを顕著に感じるのだった。
それだけ純粋な和輝の正の暖かい《生気》に包まれた桜は、無意識にうっとりとして浸ってしまう。
すごく気持ちが良いわ
ふんわりと暖かくて…まるで
そう…やわらかく、そっと
抱き締められているよう
飼い主に喉を撫でられて、気持ち良さそうに双眸を細め、喉を鳴らす猫のような表情で、桜はうっとりする。
「どうした? 桜?
ぅん? 少しは眠気が
戻って来たか?
だったら、歯磨きして
横になった方が良いな
少しでも身体を楽にして
疲労回復につとめような」
和輝にそう声を掛けられた桜は、無意識に小さなあくびを零れ落とす。
「あ~ふ……うん…
なんだか和輝が居るって
安心したら、眠くなって
きちゃったみたい
あっ…今、和輝の着替え
持って来る……」
そう言い、無意識にユラリと立ち上がり、桜はリビングから見て左側。
蓬莱家の爺やさんが、当主・白夜様の居室だと言った方へと向かう。
爺やの言葉もあり、そちらへ行くのもはばかれるかと思った和輝は、一応桜へと声を掛ける。
「桜、ひとりで大丈夫か?」
「……うん……」
ちょっとばかりおぼつかない足取りで、左側の部屋へとヨロヨロと入るのを見届けた和輝は、食べ終わった皿やカップを片付け、ドーナツやクッキーをタッパーやビニール袋へと入れてしまった。
一応、食器洗浄機もあるのだが、使用した食器が少なかったので、手洗いの方が早いと判断し、さっさと洗ってしまう。
そして、きちんと水切りも存在していたので、そこに入れる。
どれもこれも、ほとんど使用していた形跡がないので、和輝は大半が本邸から持ち込み、本邸へと使用人が片付けていたと判断した。
勿論、和輝の思った通りで、蓬莱家の者はほとん炊事洗濯などの家事はしたことが無かったりする。
それでも、愛犬のボルゾイの為にご飯を炊いたり、肉を焼いたりぐらいはしていたのも、また確かな事実だった。
和輝が、食器と残ったドーナツやクッキーを片付け、テーブルの上を拭いていると、桜が和輝用の着替えとバスタオルを持って、リビングに戻って来た。
「和輝、着替えを持って来たわ」
開口一番の言葉に、和輝は肩を竦めて答える。
「サンキュー…桜…
こっちもちょうど
片付け終わったところだ
さて、それじゃぁ桜は
歯磨きしていてくれ
俺はシャワーを浴びてくるから
っと、そうだった………
未使用のハブラシはあるか?
無ければ、取りに行って来るけど」
和輝の言葉に小首を傾げてから、桜は着替えバスタオルをテーブルに置き、キッチンの引き出しをゴソゴソと探り出す。
「たしか…紅夜が持ってきて
ここに数本の予備を入れていたはず
………あった、これで良いか?」
朝食の時にデザートとして
出してやるからよ
そのくらいにしとけよ
本当はさぁ……
寝る前に食べるのは
あまり胃に良く無いん
だからな
最低限、食後3時間は
起きていないとなぁ
胃や肝臓の負担に
なるんだよなぁ………」
そう言いながら、和輝は桜の頭を撫でる。
それだけで、和輝の思いやりの有る暖かい《生気》が、ふんわりと桜の全身を包む。
桜を心配する和輝の気持ちに反応して、常時発散されている《生気》が、無意識の内に、桜の全身に降り注がれる。
和輝のそれは、純粋に桜を心配する正の優しい思いだが、これが反転し、ねたみやそねみ、嫉妬などという負の感情を伴うモノになると、その対象者に悪影響を及ぼすモノとなるのだ。
そして、通常はそういうモノに気付かないのだが、人間の常時発する《生気》に対して、敏感に反応する異種族へと変化し始めている桜は、ことの他もソレを顕著に感じるのだった。
それだけ純粋な和輝の正の暖かい《生気》に包まれた桜は、無意識にうっとりとして浸ってしまう。
すごく気持ちが良いわ
ふんわりと暖かくて…まるで
そう…やわらかく、そっと
抱き締められているよう
飼い主に喉を撫でられて、気持ち良さそうに双眸を細め、喉を鳴らす猫のような表情で、桜はうっとりする。
「どうした? 桜?
ぅん? 少しは眠気が
戻って来たか?
だったら、歯磨きして
横になった方が良いな
少しでも身体を楽にして
疲労回復につとめような」
和輝にそう声を掛けられた桜は、無意識に小さなあくびを零れ落とす。
「あ~ふ……うん…
なんだか和輝が居るって
安心したら、眠くなって
きちゃったみたい
あっ…今、和輝の着替え
持って来る……」
そう言い、無意識にユラリと立ち上がり、桜はリビングから見て左側。
蓬莱家の爺やさんが、当主・白夜様の居室だと言った方へと向かう。
爺やの言葉もあり、そちらへ行くのもはばかれるかと思った和輝は、一応桜へと声を掛ける。
「桜、ひとりで大丈夫か?」
「……うん……」
ちょっとばかりおぼつかない足取りで、左側の部屋へとヨロヨロと入るのを見届けた和輝は、食べ終わった皿やカップを片付け、ドーナツやクッキーをタッパーやビニール袋へと入れてしまった。
一応、食器洗浄機もあるのだが、使用した食器が少なかったので、手洗いの方が早いと判断し、さっさと洗ってしまう。
そして、きちんと水切りも存在していたので、そこに入れる。
どれもこれも、ほとんど使用していた形跡がないので、和輝は大半が本邸から持ち込み、本邸へと使用人が片付けていたと判断した。
勿論、和輝の思った通りで、蓬莱家の者はほとん炊事洗濯などの家事はしたことが無かったりする。
それでも、愛犬のボルゾイの為にご飯を炊いたり、肉を焼いたりぐらいはしていたのも、また確かな事実だった。
和輝が、食器と残ったドーナツやクッキーを片付け、テーブルの上を拭いていると、桜が和輝用の着替えとバスタオルを持って、リビングに戻って来た。
「和輝、着替えを持って来たわ」
開口一番の言葉に、和輝は肩を竦めて答える。
「サンキュー…桜…
こっちもちょうど
片付け終わったところだ
さて、それじゃぁ桜は
歯磨きしていてくれ
俺はシャワーを浴びてくるから
っと、そうだった………
未使用のハブラシはあるか?
無ければ、取りに行って来るけど」
和輝の言葉に小首を傾げてから、桜は着替えバスタオルをテーブルに置き、キッチンの引き出しをゴソゴソと探り出す。
「たしか…紅夜が持ってきて
ここに数本の予備を入れていたはず
………あった、これで良いか?」
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