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第3章 蓬莱家で住み込みのお仕事
144★幼馴染みの竜姫と乙姫もウチに来るようです
しおりを挟む両手を目の前で合わせ、片目を瞑ってお願いポーズをとる和輝に、竜也と輝虎は顔を見合わせから肩を竦める。
「了解…けど、本当に良いのかい?
今朝の条件で僕達が住み込むと
和輝の負担にならないかい?」
今朝の条件の不利益を心配する竜也に、和輝は笑う。
「竜也達が、ウチに住み込んでも
俺には、何の負担にもならないぜ
食費が必要ない理由は
昼休みの時間に話した通りだから
全然困らない
だいいち、たかが1日経った
だけで、食べられる食材を
捨てるなんてもったいない
だろうが………
それに、変質者が小学校周辺に
出没しているから、お前達が
優奈と真奈の側に居てくれると
俺としても、安心してバイトに
励めるから、助かるんだ
場合によっちゃー………
2週間の住み込みが終わった
そのあともなぁ………
もしかすっと、泊り込みしなきゃ
なんねぇー時ってぇーのも
あるかも知んねぇーからよ
って、コトでよろしくな
竜也、輝虎
あっちの家に置いてある
優奈や真奈の勉強道具は
持って来たから、駐車場まで
一緒に行ってくれ
って、いうかまだこの時間だから
俺もバイトに入る時間には間が
あるから、小学校まで送るよ
幼馴染みのよしみで、妹達のコト
頼むな、竜也
輝虎も、迷惑かけてわりぃーな」
予想されるだろう2人の妹達からの泣き脅しを考えた和輝は、竜也にバトンタッチする。
和輝からのお願いに頷いた竜也は、輝虎に声をかける。
「そうかい、わかったよ
それじゃ和輝、僕達を優奈ちゃんと
真奈ちゃんが通っている小学校まで
送ってくれるんだね
それじゃ輝虎君、駐車場に行こう」
「わかった、駐車場な」
そんな3人の会話を黙って聞いていた竜姫が口を挟む。
「ねぇー……ちょっと待ってよ
だったら、私達も泊めてよ、和輝」
竜姫からの言葉に、和輝は?を浮かべて首を傾げる。
「ぅん? どうしたんだ? 竜姫
なんかあったのか?」
和輝からのいたわりが含まれた言葉に、竜姫は悔しそうに言う。
「聞いてくれるぅ? 姫ったら
あのアパート追い出されたのよ」
予想通りの言葉に、和輝は話しを促すのに妥当な言葉を使う。
「原因、聞いて良いか?」
その問いかけに、竜姫は疲れたような声音で応じる。
「何時もと同じ」
主語の抜けた端的な言葉でも、毎度のコトなので、すぐに竜也も納得する。
「あぁ…また、ストーカーかい
困ったもんだねぇ
井沢さんのそれにも………
駆除や排除をしたそばから
何処からとも無く新しいのが
現れるからねぇ………」
竜也の言葉に、和輝は思わず乙姫を見る。
たしかに、乙姫は見るからに
ナイスバディーだもんなぁ
それに、ウチに住み込みたい
って言うくらいだから
毎度毎度乙姫のストーカーを
撃退する竜姫も、流石に限界
来たってコトかな?
いや、限界来たのは………
忍耐力の方だな……きっと
竜姫は、俺よりもずぅ~っと
イケイケの武闘派だからな
応援ありがとうございます!
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