異世界食レポ!~現地の料理店を冒険しながら紹介~

めしめし

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25店目「神様との晩餐 その2」

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その後も何度も魔獣と遭遇したが、僕らを止められるほど強力な魔獣はいなかった。
「ビーストウォリアーズ」の見事な連携攻撃は、さすがBランクパーティだ。
ボックスが敵の攻撃を受け、武闘家イワン、女性剣士リップス、槍術士ライアンが同時に敵単体に襲い掛かる。
魔獣の数が多くても、必ず一対四の状況を作り確実に撃退していく。
まさに狩りだ。

しかも言葉で説明せず、アイコンタクトだけでその状況を作り出している。
これが獣人族が持つ、「シンパシー」というものだろうか。
その見事な連携攻撃に思わず、見惚れてしまう。

僕らは難なく通路の出口付近へと差しかかった。
出口へは階段を登ったところにあり、外からの光りが通路に差し込んでいる。
魔獣たちの足音や、鳴き声もまばらに聞こえる。

スマートウオッチを操作し、ブーブルマップで位置情報と魔獣の配置を確認。
どうやら、スタンピードの最後方まで到達したらしい。
巨大な反応の魔獣が一匹。その周りを6体の強い反応の魔獣が取り囲んでいる。
さらにその外側に百体以上の魔獣が配置されている。
ここが敵の本陣だろう。
攻める一辺倒でなく、こうした防衛策をとっていることからもこのスタンピードが仕組まれたものであることが分かる。
しかも、この周囲の魔獣たちも強さだけでなく知能もありそうだ。

もう一方の通路から侵入したパーティーはもう到着しているだろうか?
奇襲が有効な時間は一瞬だ。その間に指揮官を倒してしまいたい。

ドォォオン!

「ピィギィィィ」

大きな爆発音とともに魔獣たちの叫び声が、階上から飛び込んできた。
もうひとつの別動隊だ。彼らが先に攻撃を仕掛けたに違いない。
僕とアインズは顔を見合わせ頷き、ビーストウォリアーズのボックスも親指を立てた。

僕らは入り口に向かって階段を駆け上がる。

ドォォオン!

再度の爆発音と共に、爆風も通路に吹き荒れる。
通路の外に出ると、別動隊のBランクパーティ【エンジェルボイス】が敵陣営に突撃をしかけていた。
【断罪の鎌】の姿は見えない。作戦通り、指揮官を倒すために後方待機をしているのだろう。

僕らも急がなければ!
アインツの号令とともに、ミトラのスキル【アローレイン】が発動する。
【アローレイン】はミトラの新スキルで、空に向かって連続射出した十本ほどの矢がスピードを増しながら敵に襲い掛かる。
しかも、ミトラの矢には雷属性も付与されているので、一矢一矢が必殺の一撃となるのだ。

悲鳴を上げながら次々と倒れていく魔獣たち。
そこにヘインズの【ベノムアシドーシス】が魔獣たちの群れに炸裂。
強烈な酸を浴びた魔獣たちは次々に白骨化していった。

僕も負けてはいられない。
アプリ【バトルフィールド】を起動させ、マシンガンのように弾丸が魔獣たちを貫いていく。
僕らの連続攻撃に半数ほどに減った魔獣たちは、僕ら目がけて一直線に突っ込んできた。

ガン!ガキン!
正面から魔獣たちの攻撃を受け止めるアインツとボックス。
魔獣たちの攻撃を微動だにせず完璧にいなしている。

その隙に魔獣を一刀両断するセリナ。ノーマットに強化された剣の切れ味は格段に上がっているようだ。
リネアも舞うように魔獣の急所を次々に刺していく。
力技のセリナに技のリネア。僕らのパーティも随分強くなったようだ。
カシムの剣技も見事だ。
魔獣が攻撃しようとする前に、一瞬で無力化する。
そんじょそこらの魔獣では、カシムに傷一つもつけられないだろう。

【ビーストウォリアーズ】のメンバーも確実に一体ずつ倒していく。
もちろんそれぞれの技量も凄いが、その連携力は参考になる。

キィィィ!

指揮官のキマイラが耳を劈くような声を上げると、その周りを守っていた魔獣が僕らの方に向かってきた。

あれは「オルトロス」だ!
二つの頭を持つたてがみが生えた狼型の黒色の魔獣で、その尾は蛇になっている。
単体の脅威度はBだが、集団ならAに匹敵するという。

速い!
六体のオルトロスのうち、五体は僕らに向かって突進してきた。
そのスピードは今まで僕が戦ったどの魔獣よりも速い。

ガキン!
それでもしっかり攻撃を受け止めるアインツだったが、そのまま数メートルほど吹き飛ばされた。

ミトラの矢もかわしたオルトロスは、そのままミトラに襲い掛かる。
ミトラに攻撃が当たる瞬間、セリナがオルトロスに斬りかかった。
空中で方向転換したオルトロスは、セリアの攻撃をかわしミトラからも離れた。

「ありがとうセリア」
「あいつ、厄介だな」

ミトラとセリアは再び武器を構え、オルトロスを睨みつけた。
カシムもヘインズも苦戦しているようだ。オルトロスが素早すぎて攻撃の全てが空を切っている。
【ビーストウォリアーズ】の三位一体攻撃も不発。奴らに攻撃を当てるにはまずあの素早さを何とかする必要がありそうだ。

するとアインツが急に僕たちの方に振り返り、片眼を閉じて何らかの合図をした。
その隙を見過ごすオルトロスではない。アインツに向かって二体同時に飛びかかった。

ガィン!
受け止めれはしたものの、アインツの盾は吹き飛ばされ宙を舞う。
動きを止められた2匹のオルトロスは、尻尾の蛇でアインツの首に噛みつこうとした。

「うおおおおおっ」

アインツはそれぞれの手でオルトロスの尻尾を掴み、そのまま両手を頭上に持ち上げた。

キャウン!
勢いをつけて地面に叩きつけられたオルトロス。それと同時にセリアと僕の剣がそれぞれの胸に突き刺さった。

周りを見回すと他のオルトロスも全て倒されている。
どうやら速いだけでは僕らの敵では無かった。

あとはキマイラのみ。
まだ、【断罪の鎌】は来ないのか?
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