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第4章 7階層攻略編
第88話 餌
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まさかこんなに来るとは。
僕が使用した【おびき寄せる】スキルによって、僕がいた部屋は多種族が集まる密集地となった。
人眼の冒険者を始め、エルフ、ドワーフ、ゴブリン、ワーウルフなどのモンスター、闇のオーラをまとった悪魔族たちもいる。
もちろん奴らは仲間ではない。僕を囲みながらもお互いに牽制し合っているようだ。
「おいおい、あれって最近宝物庫を荒らし回ってるっていうミミックだろ?
対峙した奴はみんな食われたっていうぜ。」
人間たちのひそひそ話する声が聞こえる。僕もこの7階層では有名になったものだ。
「けど、奴は信じられないレアアイテムを持ってるって聞いたぞ。
それさえあれば、俺らも一流冒険者の仲間入りだ。」
「ちげえねえ。こんだけ囲まれてるんだ。
例え強くてもこの数に勝てるわけがねぇ。
俺らは隙をついてお宝だけ奪えばいいんだ。」
耳障りなことを話している奴らは、ボロボロの鎧をまとった戦士風の男が2人。
その後ろには鋭い目で僕を睨みつけている魔導士風の男がいる。
おそらく彼が奴らのリーダーだろう。
強力な魔力が抑えきれずに溢れているようだ。
いつでも僕を攻撃出来るように、僕に向けて杖を構えている。
僕を囲みながらもどの種族も僕に襲いかかろうとしない。
おそらく、誰かが攻撃するのを待っているのだろう。
僕の能力をしっかりと見極める気だ。
僕の空腹もそろそろ限界だ。
せっかく獲物が集まったのに、食べないで見てるのは勿体ないだろう。
僕は遠巻きに僕らを見てひそひそ話をしている戦士たちに目をつけ、【暴食】で彼らとの「距離」を食べた。
距離を食べた僕は瞬時の彼らの目の前に現れる。
僕は彼に動揺する間も与えず、頭からかぶりついたのだ。
突然の僕の襲撃に、もう一人の戦士は声すら出すことも出来ずその場に立ち尽くした。
間髪入れずに、僕はもう一人の戦士の胴体を噛み切った。
おそらく、僕の攻撃を予測していたのだろう。
僕が戦士に攻撃すると同時に、光線魔法を狙うリーダー格の魔導士。
しかし、これも僕の読み通り。
【物理無視】
僕の放ったスキルで、光線が術者に向かって反転したのだ。
突然の反撃に対応できない魔導士、そのまま術者の顔を吹き飛ばした。
一撃で顔を破壊する魔法を発するあたり、この魔導士はかなりの使い手だったのだろう。
ただ、僕が気にかけるほどの相手では無かった。
一瞬で3人もの人間が倒れたのを間近で見て、騒がしかった部屋が一瞬で沈黙した。
僕はその沈黙に全く動じず、床に転がる三体の死体を食べ、奴らにクルルルッと音を発し挑発した。
それが戦闘勃発の合図。
蛮勇なのか、恐怖心からなのか、その場にいた全員が一斉に僕に襲いかかった。
我先にと周りを互いに押し分けながら、僕に向かってくる。
沈黙していた部屋が、怒号のごとく激しい叫び声や悲鳴に包まれた。
しかしあまりに密集しているため、やつらが僕を攻撃するために振り上げた武器が、他の種族を傷つける。
飛び交う魔法が僕に当たる前に、他の種族の体を破壊するのだ。
どうやら彼らは、他の種族に攻撃が当たろうと気にしてはいない。
ただ、僕のみを標的としているのだ。
見上げた道徳感である。
僕が言えた義理は全く無いが。
兎にも角にも、僕を倒すためにこれだけの人数が集まってくれたのだ。
丁寧にもてなす必要があるだろう。
僕は【落とし穴】に【暴食スキル】を掛け合わせた。
僕の周囲に無数の落とし穴が生じる。
その落とし穴は異空間を通って僕の口に直結。
つまり落とし穴に落とされた奴らは、そのまま僕に食べられてしまうのだ。
十数匹のモンスターやドワーフたちが、落とし穴に落ち、そのまま僕の口の中に移動した。
一度落とし穴に落ちてしまえば、もう逃げ道はないのだ。
次々と落とし穴に落ちる間抜けな種族たち。
僕は遠慮することなく、全てを食べ尽くした。
もちろん全員が落とし穴に落ちた訳ではない。
落とし穴エリアを飛び越えて来たのが、ガーゴイル達だ。
奴らは落とし穴を回避し、空中から僕に襲いかかった。
しかし、今の僕には死角がない。
落とし穴を飛び越えて来たガーゴイル達に向かって、僕は口を開き、取得したばかりの【ブラックホール】を使用した。
僕の口から強力な吸引力が発生する。
必死で抵抗をするガーゴイルだったが、抵抗虚しく僕の口の中に吸い込まれた。
残りのガーゴイル達も同様だ。
僕の攻撃に抵抗する術は持たない。
僕はガーゴイルたちも全て平らげたのだ。
圧倒的実力差を見せても襲ってくる僕の敵たち。
本当にありがたい!
僕は心からそう思ったのだ。
僕は大勢の敵に襲われていても全く冷静だ。
むしろ、戦闘を楽しむ余裕さえ持っていた。
次々に新しい戦術が頭に浮かび、僕は色々と試したくなったのだ。
【ブラックホール】に【相互理解】と【暴食】を組み合わせてみたらどうだろう。
かなりのSPを消費するだろうが、僕が考えている通りだったら【落とし穴】+【暴食】以上の脅威となるに違いない。
僕は早速【ブラックホール】+【相互理解】+【暴食】を実行する。
うぅぅ!
引き裂かれそうな程、僕の体に負担がかかる!
さすがにレアスキル3つの組み合わせは無理があるかも知れない。
これは連発できないな。
僕の周囲の空間に無数の黒い穴が現れた。
大きさは直径1mくらいだろうか。
異空間収納の時に現れた空間よりも一回り大きく、どす黒い。
禍々しい黒い渦を巻きながら、空中に留まっているのだ。
どの穴からも肉眼では底が見ることが出来ない。
地獄まで繋がっているのかと思えるほど不気味な渦が、合計8個も現れたのだ。
あまりの不気味さに僕に向かってきていた種族は全て足を止めた。
どの種族も僕よりも穴に警戒をしているようだ。
僕は静かにスキルを作動させた。
そこはまさに地獄絵図だった。
全ての黒い渦から強力な吸引力が発生し、その場にいたもの全てを渦の中心へと引きずり込もうとしたのだ。
一つの渦に一匹ずつ引きずり込まれるのではない。
多方面から同じ力で吸引力が働くのだ。
言い換えれば、体のあちこちを強力な力で引っ張られるようなもの。
体はバラバラに引き裂かれ、引き裂かれた部位がそれぞれの渦へと引き込まれたのだ。
もちろん、ブラックホールの行先は僕の口の中。
僕は驚くべき速さで吸引された彼らを全て平らげた。
もはや奴らは生物としての原型はとどめていない。
腕や足が強力な引力で引き裂かれ、その場を離れる事すらできない。
悲鳴や叫び声が部屋中に響き渡る。
運よくブラックホールから離れられた者も数名いた。
奴らは血相を変えてこの部屋から逃走しようとしたのだ。
しかし、今回の僕の目的は奴らを全て食べることだ。
無論一匹たりとも逃がすことは出来ない。
部屋から出ようとした彼らは見えない壁にぶち当たる。
何度通り抜けようとしても、壁の外へ出ることは出来なかった。
僕は彼らが部屋に入ってきた瞬間に、部屋中を結界で覆っていた。
僕を倒さない限り、この場から逃げ出すことは不可能だ。
逃げることも出来ない彼らは、絶望した表情で僕に襲いかかってきた。
しかし僕に攻撃が届くことなく、ブラックホールに全て吸収されてしまった。
僕が使用した【おびき寄せる】スキルによって、僕がいた部屋は多種族が集まる密集地となった。
人眼の冒険者を始め、エルフ、ドワーフ、ゴブリン、ワーウルフなどのモンスター、闇のオーラをまとった悪魔族たちもいる。
もちろん奴らは仲間ではない。僕を囲みながらもお互いに牽制し合っているようだ。
「おいおい、あれって最近宝物庫を荒らし回ってるっていうミミックだろ?
対峙した奴はみんな食われたっていうぜ。」
人間たちのひそひそ話する声が聞こえる。僕もこの7階層では有名になったものだ。
「けど、奴は信じられないレアアイテムを持ってるって聞いたぞ。
それさえあれば、俺らも一流冒険者の仲間入りだ。」
「ちげえねえ。こんだけ囲まれてるんだ。
例え強くてもこの数に勝てるわけがねぇ。
俺らは隙をついてお宝だけ奪えばいいんだ。」
耳障りなことを話している奴らは、ボロボロの鎧をまとった戦士風の男が2人。
その後ろには鋭い目で僕を睨みつけている魔導士風の男がいる。
おそらく彼が奴らのリーダーだろう。
強力な魔力が抑えきれずに溢れているようだ。
いつでも僕を攻撃出来るように、僕に向けて杖を構えている。
僕を囲みながらもどの種族も僕に襲いかかろうとしない。
おそらく、誰かが攻撃するのを待っているのだろう。
僕の能力をしっかりと見極める気だ。
僕の空腹もそろそろ限界だ。
せっかく獲物が集まったのに、食べないで見てるのは勿体ないだろう。
僕は遠巻きに僕らを見てひそひそ話をしている戦士たちに目をつけ、【暴食】で彼らとの「距離」を食べた。
距離を食べた僕は瞬時の彼らの目の前に現れる。
僕は彼に動揺する間も与えず、頭からかぶりついたのだ。
突然の僕の襲撃に、もう一人の戦士は声すら出すことも出来ずその場に立ち尽くした。
間髪入れずに、僕はもう一人の戦士の胴体を噛み切った。
おそらく、僕の攻撃を予測していたのだろう。
僕が戦士に攻撃すると同時に、光線魔法を狙うリーダー格の魔導士。
しかし、これも僕の読み通り。
【物理無視】
僕の放ったスキルで、光線が術者に向かって反転したのだ。
突然の反撃に対応できない魔導士、そのまま術者の顔を吹き飛ばした。
一撃で顔を破壊する魔法を発するあたり、この魔導士はかなりの使い手だったのだろう。
ただ、僕が気にかけるほどの相手では無かった。
一瞬で3人もの人間が倒れたのを間近で見て、騒がしかった部屋が一瞬で沈黙した。
僕はその沈黙に全く動じず、床に転がる三体の死体を食べ、奴らにクルルルッと音を発し挑発した。
それが戦闘勃発の合図。
蛮勇なのか、恐怖心からなのか、その場にいた全員が一斉に僕に襲いかかった。
我先にと周りを互いに押し分けながら、僕に向かってくる。
沈黙していた部屋が、怒号のごとく激しい叫び声や悲鳴に包まれた。
しかしあまりに密集しているため、やつらが僕を攻撃するために振り上げた武器が、他の種族を傷つける。
飛び交う魔法が僕に当たる前に、他の種族の体を破壊するのだ。
どうやら彼らは、他の種族に攻撃が当たろうと気にしてはいない。
ただ、僕のみを標的としているのだ。
見上げた道徳感である。
僕が言えた義理は全く無いが。
兎にも角にも、僕を倒すためにこれだけの人数が集まってくれたのだ。
丁寧にもてなす必要があるだろう。
僕は【落とし穴】に【暴食スキル】を掛け合わせた。
僕の周囲に無数の落とし穴が生じる。
その落とし穴は異空間を通って僕の口に直結。
つまり落とし穴に落とされた奴らは、そのまま僕に食べられてしまうのだ。
十数匹のモンスターやドワーフたちが、落とし穴に落ち、そのまま僕の口の中に移動した。
一度落とし穴に落ちてしまえば、もう逃げ道はないのだ。
次々と落とし穴に落ちる間抜けな種族たち。
僕は遠慮することなく、全てを食べ尽くした。
もちろん全員が落とし穴に落ちた訳ではない。
落とし穴エリアを飛び越えて来たのが、ガーゴイル達だ。
奴らは落とし穴を回避し、空中から僕に襲いかかった。
しかし、今の僕には死角がない。
落とし穴を飛び越えて来たガーゴイル達に向かって、僕は口を開き、取得したばかりの【ブラックホール】を使用した。
僕の口から強力な吸引力が発生する。
必死で抵抗をするガーゴイルだったが、抵抗虚しく僕の口の中に吸い込まれた。
残りのガーゴイル達も同様だ。
僕の攻撃に抵抗する術は持たない。
僕はガーゴイルたちも全て平らげたのだ。
圧倒的実力差を見せても襲ってくる僕の敵たち。
本当にありがたい!
僕は心からそう思ったのだ。
僕は大勢の敵に襲われていても全く冷静だ。
むしろ、戦闘を楽しむ余裕さえ持っていた。
次々に新しい戦術が頭に浮かび、僕は色々と試したくなったのだ。
【ブラックホール】に【相互理解】と【暴食】を組み合わせてみたらどうだろう。
かなりのSPを消費するだろうが、僕が考えている通りだったら【落とし穴】+【暴食】以上の脅威となるに違いない。
僕は早速【ブラックホール】+【相互理解】+【暴食】を実行する。
うぅぅ!
引き裂かれそうな程、僕の体に負担がかかる!
さすがにレアスキル3つの組み合わせは無理があるかも知れない。
これは連発できないな。
僕の周囲の空間に無数の黒い穴が現れた。
大きさは直径1mくらいだろうか。
異空間収納の時に現れた空間よりも一回り大きく、どす黒い。
禍々しい黒い渦を巻きながら、空中に留まっているのだ。
どの穴からも肉眼では底が見ることが出来ない。
地獄まで繋がっているのかと思えるほど不気味な渦が、合計8個も現れたのだ。
あまりの不気味さに僕に向かってきていた種族は全て足を止めた。
どの種族も僕よりも穴に警戒をしているようだ。
僕は静かにスキルを作動させた。
そこはまさに地獄絵図だった。
全ての黒い渦から強力な吸引力が発生し、その場にいたもの全てを渦の中心へと引きずり込もうとしたのだ。
一つの渦に一匹ずつ引きずり込まれるのではない。
多方面から同じ力で吸引力が働くのだ。
言い換えれば、体のあちこちを強力な力で引っ張られるようなもの。
体はバラバラに引き裂かれ、引き裂かれた部位がそれぞれの渦へと引き込まれたのだ。
もちろん、ブラックホールの行先は僕の口の中。
僕は驚くべき速さで吸引された彼らを全て平らげた。
もはや奴らは生物としての原型はとどめていない。
腕や足が強力な引力で引き裂かれ、その場を離れる事すらできない。
悲鳴や叫び声が部屋中に響き渡る。
運よくブラックホールから離れられた者も数名いた。
奴らは血相を変えてこの部屋から逃走しようとしたのだ。
しかし、今回の僕の目的は奴らを全て食べることだ。
無論一匹たりとも逃がすことは出来ない。
部屋から出ようとした彼らは見えない壁にぶち当たる。
何度通り抜けようとしても、壁の外へ出ることは出来なかった。
僕は彼らが部屋に入ってきた瞬間に、部屋中を結界で覆っていた。
僕を倒さない限り、この場から逃げ出すことは不可能だ。
逃げることも出来ない彼らは、絶望した表情で僕に襲いかかってきた。
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