バッドキャラクター

ちろりあや

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序列

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 僕の隣の席の柚葉は、顔も性格も悪いが、持ち前の類稀なるコミュ力によってクラスの一軍に登り詰めた女だ。だから、クラスメイトは彼女の下僕同然だった。

 しかし、僕のような陰キャはまた別だ。柚葉が興味を示していないのか、はたまた彼女の目には見えていないのか。とにかく、陰キャは柚葉に絡まれないように。柚葉は陰キャに興味を示さず。それで、クラス内の秩序は守られていた。それが、平和への道だった。なのに何故、僕は今クラス中の笑い者になっているのだろうか。

 今は四時間目。担当の教師が体調不良で休んでいるため、僕のクラスは自習になった。勿論真面目に自習する人がいるわけもなく、教室は動物園状態。皆友達と喋り、遊んでいる。僕も数少ない友達の一人である新と他愛もない話を談笑していた。

 あるとき、僕らの会話の話題が恋バナになった。みんな自分の話に夢中で、誰も僕らの話なんて聞いていないだろうと、好きなタイプや過去の恋愛の話をして盛り上がっていた。しかし、僕らは忘れていた。隣にいるのが誰なのか、ということを。

 「僕はやっぱ面食いかもしれない笑」

会話の中で僕が新にそういった瞬間、横から刺さるような視線を感じた。

 あ、おわったぞ、これは。

そう思うと同時に、柚葉が僕に絡んできた。

「あんたって面食いなの?うけるんですけどー
てか、そういうのは自分の身分と顔面見てから言ったほうがいいんじゃないー?笑」
 「そもそも陰キャに、人の顔に文句つける権利ないからー」

 クラスの陽キャ達が笑った。他はやるせない表情を浮かべ、僕から目をそらした。

 僕は陽キャに馬鹿にされている。そう気付いた瞬間、昔の僕が、心の悪魔が、戻ってきたような感覚になった。

そもそも前から、顔の割に身分をわきまえないこいつが気に食わなかった。自分の顔を鏡で見たことが無いのだろうか?陰キャとか陽キャとかでなぜ序列がつく?個人の生き方の自由では無いのだろうか?

…いや、駄目だ抑えろ。ここで全てを吐き出してしまえば '普通' では居られなくなる。クラス内でのカーストは最下位になってしまう。それは僕が望むことではないはずだ。でもー

「この理不尽な世界にケチを付ける。」  

…それは、果たして悪いことなのだろうか。
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