37 / 44
疑念
しおりを挟む
私が目を覚ましたのは、それから一時間ほど後のことだった。
寝かされていたのは、病院のベッド──ではなく、宿泊先のシングルルームのベッドだった。
私はホテルフロント前のロビーで倒れたにも関わらず、救急車を呼ばれる事態には至らなかったらしい。
普通、目の前であんな倒れ方をしたら、事情を知っている身内などが近くにでもいない限り、大事をとって──救急車は大袈裟だとしても──病院に連れて行かれるのが定石だろう。
「目、覚めましたか? 大丈夫ですか?」
心配そうな顔で、涌井さんが私の顔を覗き込んだ。もしかしたら彼が、「自分がついているから」とでも言ったのだろうか。
だとしたら、なぜその判断ができる?
医師や看護師ならともかく、彼は聞いたところ普通の大学生だったと記憶している。アルバイトくらいはするだろうが、だからといって人の病状の判断など簡単にできるわけがない。
「誰が、ここまで……?」
「ホテルの方と協力して、僕が──」
理由を問えば良かったのだが、この時の私にはそんな余裕もなく、ただやはり兄ではなかったことに心底がっかりしただけだった。
私は無意識にスマートフォンを探した。
なぜだか、兄に連絡を取らなければならない気がした。
涌井さんが気を利かせてか、コンセント近くに置いてあった電源で充電をしてくれていた。
着信履歴を見ると、兄からの着信が何度も続き、それらは全て通話なしの状態で、アイコンの上に着信数だけが残っていた。
その後、昨日の夜に涌井さんからの着信があり、その後は兄からの着信が一度。これはどちらも通話した記録になっている。
私はここでふと疑問に思った。
確か涌井さんはここに来る前、私に連絡をし、その電話に出た男の人からこのスマートフォンを受け取ったはずである。
時系列として、涌井さんからの着信は今朝でなければしっくり来ないのだが、実際は言葉のあやというやつで、連絡は昨日したが、スマートフォンを受け取ったのは今朝という意味なのかもしれない。
涌井さんからの電話に確かに誰かが出た形跡があり、その後、兄からの電話にもその誰かが出たと考えれば、特段不自然ではない。
とはいえ、確か、涌井さんは電話の相手に『知り合いなら(持ち主である私に)渡してくれと頼まれた』というようなことを言っていた。その後に兄からの着信があり、しかも通話していることから考えて、フルネームで登録されている涌井さんよりどちらかと言えば兄のほうが私に近しい関係であるとわかるはずなのだが──。
それなのに、その人は兄ではなく涌井さんにスマートフォンを渡している。
先に電話をかけてきた涌井さんに、私のスマートフォンのパスワードを解けないその人がかけ直す術を持たなかった(履歴を見られない=かけ直すことができない)だけで、後にかかってきた兄にはそういう旨を伝えたのかもしれない。
だが、それならば兄に連絡が取れたということを、先に約束していた涌井さんと会う時に伝えられたはずだし、なんなら涌井さんより先に兄と会う約束をして、いっそこと渡してしまえばよかったのだ。
些細なことかもしれないが、私には目の前の涌井さんの姿が少しだけ遠のいて見えた気がした。
そして、ひとつ疑いの芽が出始めると、もうそこからはこれまでなんとなく流して来てしまったことがどんどん思い出されるのだった。
例えば、私が倒れる前に涌井さんが、『(前略)『ゴミ屋敷』についてもっと詳しくわかれば友達のことも何かわかるかもと思った(中略)大学も夏休みに入りましたし、八ツ森さんも行くかなと思って、旅行がてら』と述べていることについて。
それよりも前に、私は涌井さんから『ゴミ屋敷』の情報をもらった。それはとある清掃会社が近々そこに清掃に入るという話だったが、その連絡を私にしなければ、少なくとも『八ツ森さんも行くかな』という発言は出てこないはずである。(涌井さんからの情報提供で私は『ゴミ屋敷』に向かったのであって、その連絡がなければあのタイミングで『ゴミ屋敷』には行かなかったかもしれない。涌井さんにしてみれば、私が今X県にいるかどうかすらわからないのだ。彼は明らかに自分の情報をきっかけに、私が『ゴミ屋敷』に行くと信じていた、あるいは私が『ゴミ屋敷』に行ったことを既に知っていた可能性がある。)
これについては些か穿った見方かもしれないが、『八ツ森さんも行くかな』くらいの動機でやって来るにはここは遠すぎる。私に会えるという確信があるならまだしも、九分九厘会えないと見るほうが妥当である。
他にもある。何度も言うが、そもそも落ちていた場所が『ゴミ屋敷』だとしたら、拾った人も村の関係者と考えたほうがいい。その拾った人は、私に電話をかけて来た涌井さんと通話したばかりか、落ちていた場所まで話している。もしも、涌井さんが純粋に私の知り合いだと捉えられたなら、まずスマートフォンより以前に涌井さん自身が危険な目に遭っているはずなのだ。悪しきルポライターの仲間かもしれないのだから。それなのに、彼には脅しや暴力などを受けた様子が一切ない。
だとしたら、このスマートフォンを拾った人とのやり取りそのものが虚偽の可能性が高い。
まだある。これまた私の偏見かもしれないが、涌井さんは『炎上祈祷』のことを『儀式』と称した。神社で、しかも名前の仰々しさからつい出ただけかもしれないが、『炎上祈祷』を知らない私にしてみれば、『儀式』と呼べるほど何をするのか見当もつかないのだ。
ポスターには『何かを燃やしている』様子が写り、定食屋の主人によれば『何かを燃やす』そうだが、その間にお経を唱えたり、周りを囲んで盆踊りをしたりするなど、そういう儀式的な風景は今はまだ知りようがない。お祭りというイメージから察するに、『炎上祈祷』は『何かを燃やしている間、参加者たちが思い思いにその炎と向き合い、死者の追悼や自らの幸福を願う』という、屋台などを楽しみに来た人たちから見れば傍らの光景で、必ずしも『儀式』を連想させるものではないと私個人としては感じている。
涌井さんは『ゴミ屋敷』つながりで、祭りの存在を今初めて知ったというような発言をしているが、実はもっとずっと前から知っていたのではないだろうか。いや、『儀式』という言い方には、少なくとも『観賞』以上の能動的な信仰を伴うものが感じられる。つまり、飛躍しすぎと罵られても仕方ないが、彼には昔から儀式をする側の人間として育てられて来た過去がある、と推測できる。
涌井さんの行動と言動には、矛盾があるように思うのは私の勘繰りすぎだろうか。
それはともかくとして、兄と連絡が取れないことが気になる。
また、昨日、兄から私のスマートフォンの紛失について連絡を受けたはずの店長からも、未だ一切の電話がない。
『ゴミ屋敷』はともかく、冷凍庫に探しに行ってくれたのだとすれば、確認の為に一度鳴らしてみるなどの策は取らないものだろうか。
もしかしたら、彼も私たちとの何かしらの関係を疑われて、迷惑を被ってしまったのではないか。ただの迷惑ならまだ良いが、危険な目に遭っていないとも限らないのだ。
どうする、私はどうしたらいい?
「涌井さん」
「何ですか?」
「──私と一緒に、兄を探してもらえませんか?」
これは一か八かの賭けだ。
涌井さんといれば、またボロが出るかもしれない。
今はまだ軽い状況証拠に過ぎない。これだけで涌井さんを村の人間と決めつけ、私や兄、もっと言えば瀬名さんや藤倉さんに危害を加えようとしていると見るのは早計だろう。
涌井さんには申し訳ないが、彼が私と行動を共にする間、怪しい動きがないか見張らせてもらう。何もなければ、涌井さんが本当に私の味方なのであれば、それに越したことはない。
けれど、それをはなから信じ込んでしまえば見えるものも見逃してしまうかもしれない。最初から疑っていれば、少しの異変や違和感にも気がつける可能性が格段に上がる。
私は何度目かの、覚悟を決めた。
奇しくも、私が涌井圭介の存在に疑念を抱いたのは、兄とほとんど同じタイミングだった。
寝かされていたのは、病院のベッド──ではなく、宿泊先のシングルルームのベッドだった。
私はホテルフロント前のロビーで倒れたにも関わらず、救急車を呼ばれる事態には至らなかったらしい。
普通、目の前であんな倒れ方をしたら、事情を知っている身内などが近くにでもいない限り、大事をとって──救急車は大袈裟だとしても──病院に連れて行かれるのが定石だろう。
「目、覚めましたか? 大丈夫ですか?」
心配そうな顔で、涌井さんが私の顔を覗き込んだ。もしかしたら彼が、「自分がついているから」とでも言ったのだろうか。
だとしたら、なぜその判断ができる?
医師や看護師ならともかく、彼は聞いたところ普通の大学生だったと記憶している。アルバイトくらいはするだろうが、だからといって人の病状の判断など簡単にできるわけがない。
「誰が、ここまで……?」
「ホテルの方と協力して、僕が──」
理由を問えば良かったのだが、この時の私にはそんな余裕もなく、ただやはり兄ではなかったことに心底がっかりしただけだった。
私は無意識にスマートフォンを探した。
なぜだか、兄に連絡を取らなければならない気がした。
涌井さんが気を利かせてか、コンセント近くに置いてあった電源で充電をしてくれていた。
着信履歴を見ると、兄からの着信が何度も続き、それらは全て通話なしの状態で、アイコンの上に着信数だけが残っていた。
その後、昨日の夜に涌井さんからの着信があり、その後は兄からの着信が一度。これはどちらも通話した記録になっている。
私はここでふと疑問に思った。
確か涌井さんはここに来る前、私に連絡をし、その電話に出た男の人からこのスマートフォンを受け取ったはずである。
時系列として、涌井さんからの着信は今朝でなければしっくり来ないのだが、実際は言葉のあやというやつで、連絡は昨日したが、スマートフォンを受け取ったのは今朝という意味なのかもしれない。
涌井さんからの電話に確かに誰かが出た形跡があり、その後、兄からの電話にもその誰かが出たと考えれば、特段不自然ではない。
とはいえ、確か、涌井さんは電話の相手に『知り合いなら(持ち主である私に)渡してくれと頼まれた』というようなことを言っていた。その後に兄からの着信があり、しかも通話していることから考えて、フルネームで登録されている涌井さんよりどちらかと言えば兄のほうが私に近しい関係であるとわかるはずなのだが──。
それなのに、その人は兄ではなく涌井さんにスマートフォンを渡している。
先に電話をかけてきた涌井さんに、私のスマートフォンのパスワードを解けないその人がかけ直す術を持たなかった(履歴を見られない=かけ直すことができない)だけで、後にかかってきた兄にはそういう旨を伝えたのかもしれない。
だが、それならば兄に連絡が取れたということを、先に約束していた涌井さんと会う時に伝えられたはずだし、なんなら涌井さんより先に兄と会う約束をして、いっそこと渡してしまえばよかったのだ。
些細なことかもしれないが、私には目の前の涌井さんの姿が少しだけ遠のいて見えた気がした。
そして、ひとつ疑いの芽が出始めると、もうそこからはこれまでなんとなく流して来てしまったことがどんどん思い出されるのだった。
例えば、私が倒れる前に涌井さんが、『(前略)『ゴミ屋敷』についてもっと詳しくわかれば友達のことも何かわかるかもと思った(中略)大学も夏休みに入りましたし、八ツ森さんも行くかなと思って、旅行がてら』と述べていることについて。
それよりも前に、私は涌井さんから『ゴミ屋敷』の情報をもらった。それはとある清掃会社が近々そこに清掃に入るという話だったが、その連絡を私にしなければ、少なくとも『八ツ森さんも行くかな』という発言は出てこないはずである。(涌井さんからの情報提供で私は『ゴミ屋敷』に向かったのであって、その連絡がなければあのタイミングで『ゴミ屋敷』には行かなかったかもしれない。涌井さんにしてみれば、私が今X県にいるかどうかすらわからないのだ。彼は明らかに自分の情報をきっかけに、私が『ゴミ屋敷』に行くと信じていた、あるいは私が『ゴミ屋敷』に行ったことを既に知っていた可能性がある。)
これについては些か穿った見方かもしれないが、『八ツ森さんも行くかな』くらいの動機でやって来るにはここは遠すぎる。私に会えるという確信があるならまだしも、九分九厘会えないと見るほうが妥当である。
他にもある。何度も言うが、そもそも落ちていた場所が『ゴミ屋敷』だとしたら、拾った人も村の関係者と考えたほうがいい。その拾った人は、私に電話をかけて来た涌井さんと通話したばかりか、落ちていた場所まで話している。もしも、涌井さんが純粋に私の知り合いだと捉えられたなら、まずスマートフォンより以前に涌井さん自身が危険な目に遭っているはずなのだ。悪しきルポライターの仲間かもしれないのだから。それなのに、彼には脅しや暴力などを受けた様子が一切ない。
だとしたら、このスマートフォンを拾った人とのやり取りそのものが虚偽の可能性が高い。
まだある。これまた私の偏見かもしれないが、涌井さんは『炎上祈祷』のことを『儀式』と称した。神社で、しかも名前の仰々しさからつい出ただけかもしれないが、『炎上祈祷』を知らない私にしてみれば、『儀式』と呼べるほど何をするのか見当もつかないのだ。
ポスターには『何かを燃やしている』様子が写り、定食屋の主人によれば『何かを燃やす』そうだが、その間にお経を唱えたり、周りを囲んで盆踊りをしたりするなど、そういう儀式的な風景は今はまだ知りようがない。お祭りというイメージから察するに、『炎上祈祷』は『何かを燃やしている間、参加者たちが思い思いにその炎と向き合い、死者の追悼や自らの幸福を願う』という、屋台などを楽しみに来た人たちから見れば傍らの光景で、必ずしも『儀式』を連想させるものではないと私個人としては感じている。
涌井さんは『ゴミ屋敷』つながりで、祭りの存在を今初めて知ったというような発言をしているが、実はもっとずっと前から知っていたのではないだろうか。いや、『儀式』という言い方には、少なくとも『観賞』以上の能動的な信仰を伴うものが感じられる。つまり、飛躍しすぎと罵られても仕方ないが、彼には昔から儀式をする側の人間として育てられて来た過去がある、と推測できる。
涌井さんの行動と言動には、矛盾があるように思うのは私の勘繰りすぎだろうか。
それはともかくとして、兄と連絡が取れないことが気になる。
また、昨日、兄から私のスマートフォンの紛失について連絡を受けたはずの店長からも、未だ一切の電話がない。
『ゴミ屋敷』はともかく、冷凍庫に探しに行ってくれたのだとすれば、確認の為に一度鳴らしてみるなどの策は取らないものだろうか。
もしかしたら、彼も私たちとの何かしらの関係を疑われて、迷惑を被ってしまったのではないか。ただの迷惑ならまだ良いが、危険な目に遭っていないとも限らないのだ。
どうする、私はどうしたらいい?
「涌井さん」
「何ですか?」
「──私と一緒に、兄を探してもらえませんか?」
これは一か八かの賭けだ。
涌井さんといれば、またボロが出るかもしれない。
今はまだ軽い状況証拠に過ぎない。これだけで涌井さんを村の人間と決めつけ、私や兄、もっと言えば瀬名さんや藤倉さんに危害を加えようとしていると見るのは早計だろう。
涌井さんには申し訳ないが、彼が私と行動を共にする間、怪しい動きがないか見張らせてもらう。何もなければ、涌井さんが本当に私の味方なのであれば、それに越したことはない。
けれど、それをはなから信じ込んでしまえば見えるものも見逃してしまうかもしれない。最初から疑っていれば、少しの異変や違和感にも気がつける可能性が格段に上がる。
私は何度目かの、覚悟を決めた。
奇しくも、私が涌井圭介の存在に疑念を抱いたのは、兄とほとんど同じタイミングだった。
0
あなたにおすすめの小説
百の話を語り終えたなら
コテット
ホラー
「百の怪談を語り終えると、なにが起こるか——ご存じですか?」
これは、ある町に住む“記録係”が集め続けた百の怪談をめぐる物語。
誰もが語りたがらない話。語った者が姿を消した話。語られていないはずの話。
日常の隙間に、確かに存在した恐怖が静かに記録されていく。
そして百話目の夜、最後の“語り手”の正体が暴かれるとき——
あなたは、もう後戻りできない。
■1話完結の百物語形式
■じわじわ滲む怪異と、ラストで背筋が凍るオチ
■後半から“語られていない怪談”が増えはじめる違和感
最後の一話を読んだとき、
それなりに怖い話。
只野誠
ホラー
これは創作です。
実際に起きた出来事はございません。創作です。事実ではございません。創作です創作です創作です。
本当に、実際に起きた話ではございません。
なので、安心して読むことができます。
オムニバス形式なので、どの章から読んでも問題ありません。
不定期に章を追加していきます。
2025/12/13:『ものおと』の章を追加。2025/12/20の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/12:『つえ』の章を追加。2025/12/19の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/11:『にく』の章を追加。2025/12/18の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/10:『うでどけい』の章を追加。2025/12/17の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/9:『ひかるかお』の章を追加。2025/12/16の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/8:『そうちょう』の章を追加。2025/12/15の朝4時頃より公開開始予定。
2025/12/7:『どろのあしあと』の章を追加。2025/12/14の朝8時頃より公開開始予定。
※こちらの作品は、小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで同時に掲載しています。
短い怖い話 (怖い話、ホラー、短編集)
本野汐梨 Honno Siori
ホラー
あなたの身近にも訪れるかもしれない恐怖を集めました。
全て一話完結ですのでどこから読んでもらっても構いません。
短くて詳しい概要がよくわからないと思われるかもしれません。しかし、その分、なぜ本文の様な恐怖の事象が起こったのか、あなた自身で考えてみてください。
たくさんの短いお話の中から、是非お気に入りの恐怖を見つけてください。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
視える僕らのシェアハウス
橘しづき
ホラー
安藤花音は、ごく普通のOLだった。だが25歳の誕生日を境に、急におかしなものが見え始める。
電車に飛び込んでバラバラになる男性、やせ細った子供の姿、どれもこの世のものではない者たち。家の中にまで入ってくるそれらに、花音は仕事にも行けず追い詰められていた。
ある日、駅のホームで電車を待っていると、霊に引き込まれそうになってしまう。そこを、見知らぬ男性が間一髪で救ってくれる。彼は花音の話を聞いて名刺を一枚手渡す。
『月乃庭 管理人 竜崎奏多』
不思議なルームシェアが、始まる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる