21 / 25
二日目
♯10
しおりを挟む
注文が届いてからも麦は相変わらずだった。
勢いと雰囲気を察して彼女が訳して、何とか会話を続けている状態。
そう言えば、と。会社の社員が言っていたのを思い出した。
若い娘さんとの文章形式でのやり取りは、自分で話題を振り続けなければ成り立たない。
社員は、よく聞く言葉のキャッチボールで例えてくれた。
投げたボールを受け止めてくれはするが、娘さんはそれを地面に置いてしまうらしい。
そうなると、キャッチボールを続ける為には、自らがボールを拾いに行くか、新たなボールを投げるしかない。
投げ返してもらえないのか?と聞けば、女の子投げでは届かない距離を保っているんだ。との返答だった。
うん。そうなんだ。へぇ。
そこで完結する会話を成り立たせるのは酷く疲れる。そう言っていた。
なら止めればいい。
その時はそう返したが、今現在、自分自身にそう言えるだろうか。
「うん!」
言葉を投げては落とされる。
だが、蒼い瞳は真っ直ぐ俺を見て離さず、次の言葉を聞きたい!そんな意欲が凄く伝わる。
どうして止める事が出来ようか。
アルバイト先が飲食店である事。二人から聞いて俺に興味を持っている事。三人の胸のサイズ。
外が暗くなり始めた。それ程の時間を掛けて、得た情報はこれだけであった。
後は彼女の時と同じで、俺自身の話が多くを占めた数時間になった。
勢いと雰囲気を察して彼女が訳して、何とか会話を続けている状態。
そう言えば、と。会社の社員が言っていたのを思い出した。
若い娘さんとの文章形式でのやり取りは、自分で話題を振り続けなければ成り立たない。
社員は、よく聞く言葉のキャッチボールで例えてくれた。
投げたボールを受け止めてくれはするが、娘さんはそれを地面に置いてしまうらしい。
そうなると、キャッチボールを続ける為には、自らがボールを拾いに行くか、新たなボールを投げるしかない。
投げ返してもらえないのか?と聞けば、女の子投げでは届かない距離を保っているんだ。との返答だった。
うん。そうなんだ。へぇ。
そこで完結する会話を成り立たせるのは酷く疲れる。そう言っていた。
なら止めればいい。
その時はそう返したが、今現在、自分自身にそう言えるだろうか。
「うん!」
言葉を投げては落とされる。
だが、蒼い瞳は真っ直ぐ俺を見て離さず、次の言葉を聞きたい!そんな意欲が凄く伝わる。
どうして止める事が出来ようか。
アルバイト先が飲食店である事。二人から聞いて俺に興味を持っている事。三人の胸のサイズ。
外が暗くなり始めた。それ程の時間を掛けて、得た情報はこれだけであった。
後は彼女の時と同じで、俺自身の話が多くを占めた数時間になった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる