愛しのお兄ちゃん

kinmokusei

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姉じゃなくて兄?!

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家に帰る足取りが重かった。


バーカ!


あたしはお姉さまに何をしてしまったのだろう?


今日は待ちに待ったお姉さまが家に来る日なのに。








「か、かんな様!?どうされたのです?」



家に帰るなりお世話係のエミがあたしを見て、声を上げる。


それもそのはず。


あたしは泣きべそをかき、とてもひどい顔をしていたのだ。


「とにかく早くお風呂にお入りくださいませ!彩音様がもう間も無くお着きになりますから。」


エミに言われるがままお風呂に入って、あたしはドレスを着させられた。


「今日は彩音様の歓迎パーティーでございます!お話は後ほど。」


その彩音お姉さまが原因なのに。


まぁ、お姉さまが今日来ないとしても、言うつもりはないのだが。






「彩音様がお着きになられました!!」


エミの一言であたしの心拍数は上がる。


『バーカ』


何故そんなことを言われなければならないのか?


憧れのお姉さまなのに。


「かんな様。お出迎えを。」


「えっ?えぇ、そうね。」


気まずい。


かなりの勢いで気まずい。


そこへ、下校の時に来た女の人が立っていた。


(あれ、、、?やっぱりこの人が彩音お姉さま?でも、、、あの時確かに言ったよね?彩音様の伝言って。)


「先ほどは失礼しました。涙と申します。彩音様のお世話係をやっております。」


(あー。やっぱり。)



「彩音様。さあお入りください。妹君になられるかんな様でございます。」


「あぁ。」


え?


あたしは一瞬固まる。


「どうも。彩音です。」


にこやかに笑うその男。


女じゃないの?!


あたしの驚きははかりしれなかった。






「彩音様がお着きになられました!!」


エミの一言であたしの心拍数は上がる。


『バーカ』


何故そんなことを言われなければならないのか?


憧れのお姉さまなのに。


「かんな様。お出迎えを。」


「えっ?えぇ、そうね。」


気まずい。


かなりの勢いで気まずい。


そこへ、下校の時に来た女の人が立っていた。


(あれ、、、?やっぱりこの人が彩音お姉さま?でも、、、あの時確かに言ったよね?彩音様の伝言って。)


「先ほどは失礼しました。涙と申します。彩音様のお世話係をやっております。」


(あー。やっぱり。)



「彩音様。さあお入りください。妹君になられるかんな様でございます。」


「あぁ。」


え?


あたしは一瞬固まる。


「どうも。彩音です。」


にこやかに笑うその男。


女じゃないの?!


あたしの驚きははかりしれなかった。






「お義父さんは?」


にこやかな笑顔で話しかけられ、あたしは戸惑う。


「彩音。わたしはここだよ。」


「お義父さん!よろしくお願いします!」


結構、、、?


いやかなり?


カッコいい、、、!


お兄さまか、、、!


あ。


いやそうじゃなくて!


「お父様?どういうこと?お姉さまじゃなかったの?」


あたしはお父さんにくってかかる。


「かんな。わたしは何度も言おうとしたんだ。話を聞かなかったのはお前だろう?彩音という名前からか、女と勘違いして。わたしは養子を取ると言ったはずだ。養女と言ったつもりはない。」


ゔ、ゔ。


「かんな。これからよろしくね?」


さわやかな笑顔をあたしに向け、彩音お兄さまはひざまずきあたしの手にキスをした。






まぁ、百歩譲ってお兄さまでもいいか。


これからご飯の時寂しくないもんね。


すると、彩音お兄さまは立ち上がりざまにお父様に聞こえないくらいの小声で言った。


『お前、本当にバカだよな。』


えっ?


お兄さまはニヤリと笑い、お父様の後をついて行ってしまった。


何?


聞き間違い?


でもあの笑み。


何あいつ!!


「かんな?どうした?今日は立食パーティーだ。早くおいで?」


お父様が振り向いてそう言ったので、あたしはとりあえずついて行った。


しかし。


お父様がいる時はお兄さまはニコニコしながらあたしを褒める。


「可愛い妹ができて嬉しいです。」


お父様が離れると、意地悪さを表情に出す。


そして何かというとあたしをバカにする。


コイツ、、、。


あたしは頭にきていた。






「可愛い妹です。」


「バカじゃねーの?まさか本気にしねーよな?」


「兄になれて光栄です!」


「あー面倒くせー。バカうつすなよな?」


「家庭教師?もちろん、妹のためなら。」


「やっぱりお前バカなんだな?」








わなわなわな、、、。


とりあえず食べよう。


怒りで大声を出しそう。



そしてとどめの一言。


「バカの大食いだな?」


ドッカーン!!


頭の何かがキレた。


「あのねぇ?!さっきから何なのよ!!この二重人格男が!!」


あたしが大声を出したので、お父様が驚き、やって来た。


「かんな!口調に気をつけなさい!死んだお母様と約束したこと忘れたのか?立派な女性になると。」


あたしは唇を噛み締めた。


お母様、、、!


「し、失礼しました。お兄さま。」


「悪いね。彩音。少しおてんばなんだよ。」


お父様がそう付け加えた。


あたしはお兄さまの顔を見なかった。






「あたし、ちょっと休みます。」


あたしは優しかったお母様を思い出し寂しくなった。


お母様が亡くなったのは10年前。


癌だった。


『かんな?素敵なレディになるのですよ?』


お母様の最後の言葉。


素敵なレディは怒鳴ったりはしないよね?


まだまだだなぁ。


あたしはまだ未熟なのだ。


あのお兄さまの毒舌に怒らないという自信がなかった。


だからその場から逃げようとした。


すると。


「逃げるのか?」


彩音お兄さまが言った。


「べ、別に。そういう訳じゃ、、、。」


「お前の母ちゃんに頼まれてるんだよ。俺。」


は?


母ちゃん?


あたしがけげんな顔をすると彩音お兄さまは言った。


「俺、施設育ちだから。言葉遣いとかあんまり良くねーの。お兄さまってのやめてくれよ。兄ちゃんでいいから。な?」


優しくあたしを覗きこむお兄さま、、、いやお兄ちゃんは毒舌だけど澄んだ瞳をしていた。






「頼まれたって?お母様に?何を?お母様を知ってるの?」


「ああ。施設にいるときに世話になった。いい人だった。」


彩音お兄ちゃんは懐かしそうに目を細めた。


「で。出来の悪い娘がいるから頼むって言われた。」


カチーン!


「出来が悪くて悪かったわねー!!」


はっ!?


また言葉遣いが、、、!


素敵なレディになるためには多少のことで怒ったりしないものよ!


「お兄ちゃん、、、?でよかったかしら?あまり人をバカにするものではありませんわよ?」


「バカだからバカって言うんだよ。」


またまたカチーン!!


「あたしのどこがバカだと?」


あたしは怒りで目が座っている。


「素敵なレディってのは見かけや言葉遣いじゃない。それをこれから俺が教えてやるよ。さっき家庭教師頼まれたしな。」


そう言って彩音お兄ちゃんはニカッと笑った。



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