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30話 ・・・ど、どうして、そこまで。
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~~ ミーシア視点 ~~
両親の反対を押しきってでも、共に居ることを選んだ私とダメルスさん。
そんな状態のダメルスさんと私に、お金が有るわけもなく、2人でバイトを掛け持ちしたりして、貧しいながらも、仲睦まじく、幸せな日々を過ごしてました。
でも、半年程前から、私のバイト先に、ライザック様が来られる様になってから、そんな私の幸せな日々に終わりがやって来ました。
「おい!お前、私の妾になれ。」
「いやぁ、あのぉ、私には、もう、彼氏が居るので・・・。」
その日以降も、ライザック様は、マメに私のバイト先に通いつめて来ました。
そして、徐々に、ダメルスさんの態度が余所余所しくなっていったんです。
「なぁ、別れてくれ。」
「えっ!?な、何でッ!?・・・何で!?」
「言わなくても、わかるだろ??」
「うっ。それは、でも・・・。」
分かってました。
ダメルスさんは、バイト先で、ライザック様のお連れの方から、度々、酷い嫌がらせを受けてましたから。
「で、でも、だったら、他の領に行きましょうよ!私、あなたとならっ!何処でも・・・っ!?」
「はぁぁぁー。もう、この際だから言うけど、お前との貧乏生活には、もううんざりしてたんだ!それに、最近、バイト先の商店の娘さんと良い感じだし、お前と別れるなら、金をやるって、ライザック様から言われてんだ!」
そこからは、あまり覚えて居ません。
ただまぁ、ダメルスさんは、ライザック様が来られる前から、自身のバイト先の商店の娘さんとは、出来ていたみたいで、私と別れてから、結婚までは、2週間と少し程でした。
一方で私は、それらが現実だと受け入れられず、お酒に逃避する日々。
実家に帰ろうとも考えました。
でも、どんな顔をして、リディアお母さん、ガルスお父さんに会えば良いのか?
そんな事を考える度、私の飲むお酒の量は増えて行きました。
唯一、バイト先の店長、ハンナさんは、私に、とても親切にしてくれて、でも、その優しさに甘えてるみたいで心苦しくて。
もういっそ、ライザック様の妾になってしまおうか、そう思った日の夜に、出会った黒髪の男の子。
彼は、まだ15かそこらにも関わらず、貴族のライザック様に怯むことなく、私への純粋な愛の為に、行動を起こしてくれた。
(彼の気持ちを裏切る事になるかもしれない。・・・それでも、こんなにも暖かい気持ちにしてくれた彼が、このまま痛めつけられるのを見てるだけなんて、私には・・・出来ないッ!!)
「もうやめて下さいッ!!わ、私は、ライザック様の妾になります!だから、どうか!彼の事は見逃して下さいッ!!お願いします!!」
ユウとライザックの間に割り込み、ユウの事を、両腕を広げ庇うようにして、ミーシアは言い放った。
「・・・チッ!まぁ良い。お前がそこまで言うなら、この場はーーー」
「おい!待てや、そういう話じゃねぇんだよ!あぁんッ!?」
※彼は、本当にそういう話をしてません。
「あ、あのね!気持ちは嬉しいんだけどね!?」
しかし、ユウはミーシアの静止を押し退けて、ライザックへと立ち向かう。
「わかってあげな。」
ミーシアの肩をそっと掴み、ハンナはそう言った。
「男には、退けない時ってのがあるのさ。そういう時は、黙って見守ってやるのが、良い女ってもんだ。」
ミーシアは、キュッと、震える唇に力を込めるも、ポロポロと涙が溢れる。
「・・・ど、どうして、そこまで。」
両親の反対を押しきってでも、共に居ることを選んだ私とダメルスさん。
そんな状態のダメルスさんと私に、お金が有るわけもなく、2人でバイトを掛け持ちしたりして、貧しいながらも、仲睦まじく、幸せな日々を過ごしてました。
でも、半年程前から、私のバイト先に、ライザック様が来られる様になってから、そんな私の幸せな日々に終わりがやって来ました。
「おい!お前、私の妾になれ。」
「いやぁ、あのぉ、私には、もう、彼氏が居るので・・・。」
その日以降も、ライザック様は、マメに私のバイト先に通いつめて来ました。
そして、徐々に、ダメルスさんの態度が余所余所しくなっていったんです。
「なぁ、別れてくれ。」
「えっ!?な、何でッ!?・・・何で!?」
「言わなくても、わかるだろ??」
「うっ。それは、でも・・・。」
分かってました。
ダメルスさんは、バイト先で、ライザック様のお連れの方から、度々、酷い嫌がらせを受けてましたから。
「で、でも、だったら、他の領に行きましょうよ!私、あなたとならっ!何処でも・・・っ!?」
「はぁぁぁー。もう、この際だから言うけど、お前との貧乏生活には、もううんざりしてたんだ!それに、最近、バイト先の商店の娘さんと良い感じだし、お前と別れるなら、金をやるって、ライザック様から言われてんだ!」
そこからは、あまり覚えて居ません。
ただまぁ、ダメルスさんは、ライザック様が来られる前から、自身のバイト先の商店の娘さんとは、出来ていたみたいで、私と別れてから、結婚までは、2週間と少し程でした。
一方で私は、それらが現実だと受け入れられず、お酒に逃避する日々。
実家に帰ろうとも考えました。
でも、どんな顔をして、リディアお母さん、ガルスお父さんに会えば良いのか?
そんな事を考える度、私の飲むお酒の量は増えて行きました。
唯一、バイト先の店長、ハンナさんは、私に、とても親切にしてくれて、でも、その優しさに甘えてるみたいで心苦しくて。
もういっそ、ライザック様の妾になってしまおうか、そう思った日の夜に、出会った黒髪の男の子。
彼は、まだ15かそこらにも関わらず、貴族のライザック様に怯むことなく、私への純粋な愛の為に、行動を起こしてくれた。
(彼の気持ちを裏切る事になるかもしれない。・・・それでも、こんなにも暖かい気持ちにしてくれた彼が、このまま痛めつけられるのを見てるだけなんて、私には・・・出来ないッ!!)
「もうやめて下さいッ!!わ、私は、ライザック様の妾になります!だから、どうか!彼の事は見逃して下さいッ!!お願いします!!」
ユウとライザックの間に割り込み、ユウの事を、両腕を広げ庇うようにして、ミーシアは言い放った。
「・・・チッ!まぁ良い。お前がそこまで言うなら、この場はーーー」
「おい!待てや、そういう話じゃねぇんだよ!あぁんッ!?」
※彼は、本当にそういう話をしてません。
「あ、あのね!気持ちは嬉しいんだけどね!?」
しかし、ユウはミーシアの静止を押し退けて、ライザックへと立ち向かう。
「わかってあげな。」
ミーシアの肩をそっと掴み、ハンナはそう言った。
「男には、退けない時ってのがあるのさ。そういう時は、黙って見守ってやるのが、良い女ってもんだ。」
ミーシアは、キュッと、震える唇に力を込めるも、ポロポロと涙が溢れる。
「・・・ど、どうして、そこまで。」
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