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本気
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「……よし」
また、文也は呟く。
その横顔は、とても印象的で、なにか、どこかで見た覚えがあった。
彼は、筆を走らせる。
「「これは、大失恋の後の話。
私は、誰もいない海辺を歩いていた。」」
「なっ」
失恋から始まった……?
確かに、恋愛ものだけどのっけから失恋で始めないでしょう!
彼のスピードは、一向に止まることなく進む。
紙と机を削る音だけが響く。
そしてその間、誰もが彼の文章に、いや作品に魅せられる事になった。
一人のキャラの結末に、だれもが魅入った。
振られてしまった主人公、白木 みる。
その回想をしながら海辺を歩く。ただそれだけの話なのに……。
何でこんなに……っ。
「……みる、頑張って」
この主人公の事を応援したくなっちゃうの……っ!
「「そして……私は……」」
一番盛り上がる場所に差し掛かった瞬間。
「じ、時間です」
申し訳なさそうに、審判役の生徒が手を挙げた。
「……間に合わなかったかぁ」
そういいながら文也は、ドカッと椅子にもたれかかる。
作品を完成させられな勝った場合は問答無用で失格。
よって、勝ったのは私。だけど、こんな勝ち方じゃ後味が良くない。
「あなた、この話の続きは?」
「書きませんよ?」
当然ですよ、とでも言いたげな表情をつくる。
「な、なんで」
「だって、時間切れじゃないですか」
そう言いながら文也は、目を逸らした。
その瞳は、まるで言い訳にする子供のようだった。
「あなたはこの子の、みるちゃんの続きを書かないつもりなの!」
「書きません。僕は、恋愛もの……好きじゃないんです」
それじゃ、お世話になりました、と文也は教室から出ていった。
なっ……。
足をもつれさせながら、文也を追いかける。
「待ちなさいっ! 私との約束が残ってるでしょ!」
文也は、めんどくさそうに振り返る。
「それは僕が、ここを辞めるって話で終わりのはずですよね?」
「へ、変更よ!」
この私が、一度言った事を取り下げるのは屈辱だけど。
それでも……。
「あなた、私と一緒に部活を作りなさい!」
また、文也は呟く。
その横顔は、とても印象的で、なにか、どこかで見た覚えがあった。
彼は、筆を走らせる。
「「これは、大失恋の後の話。
私は、誰もいない海辺を歩いていた。」」
「なっ」
失恋から始まった……?
確かに、恋愛ものだけどのっけから失恋で始めないでしょう!
彼のスピードは、一向に止まることなく進む。
紙と机を削る音だけが響く。
そしてその間、誰もが彼の文章に、いや作品に魅せられる事になった。
一人のキャラの結末に、だれもが魅入った。
振られてしまった主人公、白木 みる。
その回想をしながら海辺を歩く。ただそれだけの話なのに……。
何でこんなに……っ。
「……みる、頑張って」
この主人公の事を応援したくなっちゃうの……っ!
「「そして……私は……」」
一番盛り上がる場所に差し掛かった瞬間。
「じ、時間です」
申し訳なさそうに、審判役の生徒が手を挙げた。
「……間に合わなかったかぁ」
そういいながら文也は、ドカッと椅子にもたれかかる。
作品を完成させられな勝った場合は問答無用で失格。
よって、勝ったのは私。だけど、こんな勝ち方じゃ後味が良くない。
「あなた、この話の続きは?」
「書きませんよ?」
当然ですよ、とでも言いたげな表情をつくる。
「な、なんで」
「だって、時間切れじゃないですか」
そう言いながら文也は、目を逸らした。
その瞳は、まるで言い訳にする子供のようだった。
「あなたはこの子の、みるちゃんの続きを書かないつもりなの!」
「書きません。僕は、恋愛もの……好きじゃないんです」
それじゃ、お世話になりました、と文也は教室から出ていった。
なっ……。
足をもつれさせながら、文也を追いかける。
「待ちなさいっ! 私との約束が残ってるでしょ!」
文也は、めんどくさそうに振り返る。
「それは僕が、ここを辞めるって話で終わりのはずですよね?」
「へ、変更よ!」
この私が、一度言った事を取り下げるのは屈辱だけど。
それでも……。
「あなた、私と一緒に部活を作りなさい!」
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