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愛ってなんぞや
第二十八話
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小さな部屋には、なんだかわからないレバーやらスイッチやらが付いた机や、大小さまざまな魔導石が置いてある。
「確かに、これは聞いただけでは理解できないかもしれんな。」
ディアナは一つ一つの魔導石を確かめながら、魔力を流し、スイッチを押して行く。うろ覚えの部分もあるのか、時々考え込む。
「ここにいた兵士たちはこのカラクリの動かし方はわからないのか?」
「ええ、ガジェロ翁と兄が面白がって、フランツ殿下が設置を許可をして取り付けたものですので、非公式の魔道具なのです。」
思い付きでこんな大掛かりな事をしてしまうのです、と困ったように言うが、この仕掛けを知っていると言うことはディアナも同類なのだろう。
先程の銃の扱いといい、ディアナの「興味」には際限というものがないのだろうか…。
「準備はできましたわ。これで、第一の門の開閉もここからかコントロールできますわ。」
しばらく魔導石やスイッチと格闘していたディアナが嬉しそうに声をあげた。
窓から外を見ていたバルドゥルがディアナに、そして入り口に目をやると、第三兵団の2人が入ってきたところだ。
「いいタイミングだな。」
バルドゥルに促され3人が窓の外を見ると、土埃が見える。2階の窓から見えると言うことは、相当近づいていると言うことだろう。
「上手くタル国軍を押し戻してきていますね。」
「どのくらい近づけばいいんだ?」
「そうですね、ここから殿が見えるくらいが一番いいかと思います。」
じっと遠くに見える土埃を見据えるが、一向に先頭すら見えてこない。
「奴ら思ったよりしぶといっすね。」
「つーか、疲れて戻ってこれないんじゃないか?」
土埃だけでなんの進展もない時間に飽きてきたのか、二人がソワソワし出す。
「大将。俺たちも…」
「門の中は完全に制圧したな。」
「「はいっ!!」」
「門の内部にいた者は全て拘束してあります。」
「バルド国軍兵士たちは一箇所に閉じ込められていましたが、念のためそのままにしてあります。」
慌てて敬礼して報告する二人を見て、バルドゥルは頷く。そして窓枠に置いていたディアナの手を取ると、団長として命令を出す。
「ディアナはここで待機。
お前たちはここで護衛任務を続けろ。」
「「「了解!」」」
3人の敬礼に頷くと、バルドゥルは指を三本立てる。
「30分だ。30分で奴等を追い込んでくるから、ディアナはタイミングを見計らって作戦実行だ。
任せるぞ。」
「はい。お任せください。
…でも、バルドゥル様、お一人で行かれるのですか?」
不安気にディアナは握られた手を両手でギュッと握り返す。バルドゥルの手は大きくて暖かい。
「手が冷たいな。」
緊張しているのだろう。バルドゥルはディアナを抱き寄せると、頭に軽くキスを落とす。
「大丈夫だ。すぐに戻ってくる。
ここなら危険はないと思うが、ディアナも無事でいてくれ。もし、万が一ディアナが怪我でもしたら、俺はこの二人を半殺しにするだけでは足りないからな。」
「え、俺たちっすか?敵じゃなく?」
「大将!横暴!鬼畜!!」
「うるさい!!お前らは黙って護衛していろ!」
ぶーぶー文句を言う二人と言い合うバルドゥルに思わず笑みが溢れる。
ディアナはバルドゥルの逞しい胸に頭をつけると、両手でギュッと抱きつく。
「ご武運を。バルドゥル様!」
そっと離れるディアナの耳元でバルドゥルが何事か囁くと、ディアナは目を大きく開いて首を横に振る。
「前払いだ。」
ディアナの顎を指で持ち上げると、そっと触れるだけのキスをする。
「勝利のキスの前払いなんて、聞いたことありません!!」
右手で唇を押さえたディアナに、行ってくると声をかけ、バルドゥルは窓から飛び出していく。
着地すると同時に虎の姿になったバルドゥルが、飛ぶように走る姿をディアナは見送った。
「確かに、これは聞いただけでは理解できないかもしれんな。」
ディアナは一つ一つの魔導石を確かめながら、魔力を流し、スイッチを押して行く。うろ覚えの部分もあるのか、時々考え込む。
「ここにいた兵士たちはこのカラクリの動かし方はわからないのか?」
「ええ、ガジェロ翁と兄が面白がって、フランツ殿下が設置を許可をして取り付けたものですので、非公式の魔道具なのです。」
思い付きでこんな大掛かりな事をしてしまうのです、と困ったように言うが、この仕掛けを知っていると言うことはディアナも同類なのだろう。
先程の銃の扱いといい、ディアナの「興味」には際限というものがないのだろうか…。
「準備はできましたわ。これで、第一の門の開閉もここからかコントロールできますわ。」
しばらく魔導石やスイッチと格闘していたディアナが嬉しそうに声をあげた。
窓から外を見ていたバルドゥルがディアナに、そして入り口に目をやると、第三兵団の2人が入ってきたところだ。
「いいタイミングだな。」
バルドゥルに促され3人が窓の外を見ると、土埃が見える。2階の窓から見えると言うことは、相当近づいていると言うことだろう。
「上手くタル国軍を押し戻してきていますね。」
「どのくらい近づけばいいんだ?」
「そうですね、ここから殿が見えるくらいが一番いいかと思います。」
じっと遠くに見える土埃を見据えるが、一向に先頭すら見えてこない。
「奴ら思ったよりしぶといっすね。」
「つーか、疲れて戻ってこれないんじゃないか?」
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「大将。俺たちも…」
「門の中は完全に制圧したな。」
「「はいっ!!」」
「門の内部にいた者は全て拘束してあります。」
「バルド国軍兵士たちは一箇所に閉じ込められていましたが、念のためそのままにしてあります。」
慌てて敬礼して報告する二人を見て、バルドゥルは頷く。そして窓枠に置いていたディアナの手を取ると、団長として命令を出す。
「ディアナはここで待機。
お前たちはここで護衛任務を続けろ。」
「「「了解!」」」
3人の敬礼に頷くと、バルドゥルは指を三本立てる。
「30分だ。30分で奴等を追い込んでくるから、ディアナはタイミングを見計らって作戦実行だ。
任せるぞ。」
「はい。お任せください。
…でも、バルドゥル様、お一人で行かれるのですか?」
不安気にディアナは握られた手を両手でギュッと握り返す。バルドゥルの手は大きくて暖かい。
「手が冷たいな。」
緊張しているのだろう。バルドゥルはディアナを抱き寄せると、頭に軽くキスを落とす。
「大丈夫だ。すぐに戻ってくる。
ここなら危険はないと思うが、ディアナも無事でいてくれ。もし、万が一ディアナが怪我でもしたら、俺はこの二人を半殺しにするだけでは足りないからな。」
「え、俺たちっすか?敵じゃなく?」
「大将!横暴!鬼畜!!」
「うるさい!!お前らは黙って護衛していろ!」
ぶーぶー文句を言う二人と言い合うバルドゥルに思わず笑みが溢れる。
ディアナはバルドゥルの逞しい胸に頭をつけると、両手でギュッと抱きつく。
「ご武運を。バルドゥル様!」
そっと離れるディアナの耳元でバルドゥルが何事か囁くと、ディアナは目を大きく開いて首を横に振る。
「前払いだ。」
ディアナの顎を指で持ち上げると、そっと触れるだけのキスをする。
「勝利のキスの前払いなんて、聞いたことありません!!」
右手で唇を押さえたディアナに、行ってくると声をかけ、バルドゥルは窓から飛び出していく。
着地すると同時に虎の姿になったバルドゥルが、飛ぶように走る姿をディアナは見送った。
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