私、家出するけどちゃんと探してよね!

スーパー・ストロング・マカロン

文字の大きさ
48 / 275
ソラが女子高校生だった頃。標的にされたソラ

47

しおりを挟む
昼休憩が終わると体育の授業を受ける為、ソラ達は体操服に着替えなければいけなかった。

「どうしよう、着替えは辛いな。でも顔は隠したいし…。」

顔の武装を外して着替えなければ、体操服の上着をくぐることができない。
あれこれ、頭の中でどのような方法で着替えるべきかシミュレーションを試みたが、どれも武装を外さない限り体操服を着る事は難しい。

「はぁ…。」とため息を口にした時、ソラはトイレで着替えればいいんだとひらめいた。

さっそく上下グリーンの体操服を持って女子トイレに向かおうとした時だ。

「大嵐さん。どこへいくの?」

右側の鎖骨にかかったポニーテールの髪を右手で華麗に払いながら、笑顔で答えた。

「シュゴー、私はトイレに行くだけよ。」

「体操服を持って着替えるつもりでしょ?言っときますがトイレは更衣室ではないわ。そうよね?大嵐さん。」

「そ、そうだけど…私の事は気にしないで。」

ソラは逃げるように砂城院から離れて女子トイレに向かおうとしたが手首を掴まれた。

「トイレは更衣室ではないって言っているでしょうが!なぜ、トイレで着替えるの?ワタクシ達だって教室で着替えたのよ。
ねぇ、みんなそうよね?」

他の女子は目をキョロキョロさせながら、頷いた。

「ワタクシ達、クラスメイトよ。友達じゃない。
ましてや男子ではなく同じ女の子よ。
女同士で着替えたところで恥ずかしくないはずだわ。」

「でも、私は…。」

丁寧ではあるが冷たい話し方をする砂城院かつらの圧力に怯えている。

「わかったわ。もしかして大嵐さんは、ワタクシ達の事を信頼していないんだわ。そうだったのね。大嵐さん?」

「そんな、違うわ!みんなを信頼していないとか、シュゴー、そんな理由じゃないの…。」

「それならば、ここで着替えればいいじゃない。男子はとっくに体育館に行っていないわよ。」

なんて答えればいいかわからずソラは黙っていた。

「…答えられない?口も聞きたくないって事かしら?
やっぱりワタクシ達の事、信頼していないんだわ。それどころか見下しているのよ。」

ソラは少し間を置いたあと、意を決してブレザーのボタンを外していく。

蝶ネクタイを外し、ブレザーを脱いで座っていた椅子の背もたれにかけた。

スクールシャツだけになったソラを見て砂城院は驚いた。
スタイルは良いと思っていたけど、これほどまでに胸が大きくて細いウェストだったなんて…顔にばかり注目していたから気づかなかったわ。
砂城院は自分の身体と比較しながら思った。

「は、早く着替えたら?シャツを着たままで体育をするつもりかしら?
そんななりではセンセに怒られるに決まってるわ。」

ソラは仕方なく着ていたスクールシャツを脱いで、真っ白いブラジャーだけになった。

ここまで誰とも会話をせず、素顔を隠していた控えめな性格のソラに反して、はち切れんばかりにブラジャーから発育のいい白い乳房がうかがえる。
その場にいた同じクラスの女子生徒達は、口に手を当ててソラのスタイルの良さに驚愕していた。
無意識にソラの近くまで来て胸を見たがる娘もいた。

な、なによ大嵐コイツの身体?どうなってるのよ!心の中で喚き散らした。
砂城院は動揺しているが、みんなに動揺しているのを悟られたくないので平然を装っている。

「は、はやく、着替えて!いつまでそうしているつもり?」

しかし、ソラは体操服の上着を着ることはせず尻周りで手を組んでいた。

「大嵐さん、もしかしてその自慢の身体をみんなに見せつけたいわけ?」

ソラは激しく顔を横に振った。

「じゃあ、早く着替えて!さあ早く!」

砂城院はソラの体操服の上着を上から無理やり被せようとした。

「私はここでは武装これを脱ぎたくないの!」

「そんな言い訳おかしいわ!」

ソラが泣きそうになりながら抵抗していると、担任の花見が照れくさそうに教室に入ってきた。

「忘れ物~。」

4限で国語を教えており、次の5限で使うプリントを忘れていたのを思い出して取りにきていた。

砂城院は花見が教室にやってきたのに気づくと、何事もなかったように素早くソラから離れて教室を出て行った。

ソラは興奮して呼吸が荒くなり震えも止まらなくなってしまった。

「どうしたの?大嵐さん?早く着替えないと体育の授業に間に合わないわよ?」

砂城院との一件について何も言わず、ソラは震えながら小走りで廊下側へ行き教室を出ようとした。

「大嵐さん!あなたその格好で出ていくつもり!?」

今朝、玄関前でスカートを穿き忘れて母に呼び止められたのと、全く同じシチュエーションだ。

ハッとしたソラはドアの前で体操服の上着を着ていない事に気づいた。

いきなり立ち止まった振動で乳房はブラジャー事、跳ね上がっていた。





























しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

転生皇女セラフィナ

秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。 目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。 赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。 皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。 前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。 しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。 一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。 「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」 そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。 言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。 それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。 転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。 ※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。

子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました

もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!

前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~

高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。 先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。 先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。 普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。 「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」 たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。 そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。 はちみつ色の髪をした竜王曰く。 「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」 番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

王太子妃専属侍女の結婚事情

蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。 未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。 相手は王太子の側近セドリック。 ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。 そんな二人の行く末は......。 ☆恋愛色は薄めです。 ☆完結、予約投稿済み。 新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。 ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。 そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。 よろしくお願いいたします。

ヤンキー、悪役令嬢になる

山口三
恋愛
岸田和華(きしだわか)は異世界に飛ばされた。自分が読んでいた小説の悪役令嬢ジュリエットに憑依してしまったのだ。だが和華は短気でガサツで、中学高校と番を張ってたヤンキーだ。高貴な身分の貴族令嬢なんてガラじゃない。「舞踏会でダンス? 踊りなんて盆踊りしか知らないからっ」 一方、リアル世界に残された和華の中にはジュリエットが入っていて・・。

人質姫と忘れんぼ王子

雪野 結莉
恋愛
何故か、同じ親から生まれた姉妹のはずなのに、第二王女の私は冷遇され、第一王女のお姉様ばかりが可愛がられる。 やりたいことすらやらせてもらえず、諦めた人生を送っていたが、戦争に負けてお金の為に私は売られることとなった。 お姉様は悠々と今まで通りの生活を送るのに…。 初めて投稿します。 書きたいシーンがあり、そのために書き始めました。 初めての投稿のため、何度も改稿するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。 小説家になろう様にも掲載しております。 読んでくださった方が、表紙を作ってくださいました。 新○文庫風に作ったそうです。 気に入っています(╹◡╹)

処理中です...