66 / 275
ソラが女子高校生だった頃。ぷるんぷるんとぺったんこ
65
しおりを挟む「あと1分…。」
下校の時間が迫ってくる。
「本来であれば仲良しの友達と帰り道におしゃべりに花を咲かせたり、連れ立って遊びに行ったりするはずなのにぃ…。」
現実は砂城院かつらや取り巻き達のいじめで高校生活をエンジョイ出来ずにいた。
チラッと隣の席を見る。
「花見先生は必ず学校へ来るって話してくれたけれど、本当に学校へ来るのかな?」
ソラは神園ウミについて考える時間が増していく。
帰りのチャイムが鳴り、クラスメイト達が席を離れた。
ソラもカバンを背負って教室を出ようとするが、目の前にはかつらと取り巻きが、ソラを囲んでいる。
「兄さんが貴女に会いに来るかもしれない。また邪魔をされたら、たまったもんじゃないわ。早く旧校舎の音楽室に行くわよ。」
取り巻き達はソラの腕をガッチリ掴んだ。
「はぁ~またか。」
苦痛であるがいつものシチュエーションに、ソラは少なからず慣れてしまっている。
「砂城院さん俺も行くよ!」
マツダイラが砂城院の元へ走ってきた。
「ワタクシ、恋のキューピットは昨日で辞めたわ。
今日は特にマツダイラ君を必要としていなけれど来たければ来てもいいわよ。」
「俺も大嵐なんかと関係を持ちたくないからね。砂城院さんが恋のキューピットを辞めてくれて良かった。大嵐!今からおまえを女とは思わん!さぁ、早く歩け!」
ソラを恫喝する"金魚の糞のマツダイラ"は、かつら達と旧校舎の音楽室へソラを連れて行った。
ソラを連行した、かつら一派は旧校舎の音楽室前で足を止めた。
「砂城院さん、砂城院さんてば?」
ツインテールの女子生徒が話しかけた。
「なによ?うるさいわね!兄さんが邪魔をしに来るかもしれないのよ。」
「でも、今日は天気がとても良い日よ。旧校舎の音楽室を利用するのは危険だわ。」
「天候が悪かったら、盛りのついた男女がここを利用しているかもしれないでしょ?
晴れた今がチャンスなの。
見張りはマツダイラ君にやってもらえばいいのよ。」
「見張りかい?砂城院さん。安心してくれ。しっかり見張りをやらせてもらうよ。」
マツダイラは胸を叩いて、かつらに頼り甲斐がある所をアピールしている。
かつらと取り巻き達は鼻で笑った。
マツダイラを残してカチューシャをした女子生徒が先頭になりドアを開けてさっそく中へ入っていった。
「伝統を感じるわね。」
「感心している場合じゃないわよ。早くカーテンを閉めて。」
かつらがカチューシャをした女子生徒に言う。
「外はあんなに明るいのにカーテンを閉めたら真っ暗だわ。」
ボブカットの女子生徒が言った。
スマホのライトでかつらは部屋を照らした。
取り巻き達はちょっとしたお化け屋敷にいるような感覚になりはしゃぎ始める。
「静かにして。カーテンを閉めた事で中に誰かがいるって教えているようなものよ。
それより早く貴女達もスマホのライトを使って照らしなさいな。」
取り巻き達は一斉にスマホを取り出してライトで音楽室を照らした。
砂城院かつらは、ソラを壁際に追い詰めて話しを始めた。
0
あなたにおすすめの小説
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~
高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。
先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。
先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。
普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。
「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」
たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。
そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。
はちみつ色の髪をした竜王曰く。
「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」
番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。
人質姫と忘れんぼ王子
雪野 結莉
恋愛
何故か、同じ親から生まれた姉妹のはずなのに、第二王女の私は冷遇され、第一王女のお姉様ばかりが可愛がられる。
やりたいことすらやらせてもらえず、諦めた人生を送っていたが、戦争に負けてお金の為に私は売られることとなった。
お姉様は悠々と今まで通りの生活を送るのに…。
初めて投稿します。
書きたいシーンがあり、そのために書き始めました。
初めての投稿のため、何度も改稿するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
小説家になろう様にも掲載しております。
読んでくださった方が、表紙を作ってくださいました。
新○文庫風に作ったそうです。
気に入っています(╹◡╹)
ヤンキー、悪役令嬢になる
山口三
恋愛
岸田和華(きしだわか)は異世界に飛ばされた。自分が読んでいた小説の悪役令嬢ジュリエットに憑依してしまったのだ。だが和華は短気でガサツで、中学高校と番を張ってたヤンキーだ。高貴な身分の貴族令嬢なんてガラじゃない。「舞踏会でダンス? 踊りなんて盆踊りしか知らないからっ」
一方、リアル世界に残された和華の中にはジュリエットが入っていて・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる