イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)

こたろう文庫

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お泊まり会

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「劇はお姉ちゃんとリーナさんの2人だけでやるの?」
コロシアムに向かう途中に僕は聞く

「私とリーナは魔法に集中しないといけないから、ナレーションと土魔法を使った演出だけお願いしているわ」

「そうなんだ。楽しみにしてるね」

コロシアムに着き、特別席に案内される。
「ここを使ってくれていいわよ」

「ここってもっと偉い人が使う所じゃないの?」
案内された特別席は、天幕の張られた観客席からは一段上にある半個室の席だった。

「王族が使う予定もないし大丈夫よ。それに反対側にもう1つ同じのがあるでしょ?使うことになればそっちを使ってもらうから気にせずに使っていいわよ」
お姉ちゃんが王族って言った時にリリスちゃんがピクっとした気がしたけど気のせいかな?

「ありがとう。使わせてもらうね」

「それじゃあ私は最後の準備もあるから控室に行くわね。終わったら控室で待ってるから一緒にご飯を食べましょ」

「うん」
お姉ちゃんは控室へと出て行った。

「なんだかドキドキするね」

「うん。ラクネは劇の内容は聞いてる?」

「聞いたけど教えてくれなかったよ」

「そうなんだ。何の情報も無しに見て欲しかったのかな?」

「そうかもしれないね」

しばらくおしゃべりしながら待った後、劇が始まった。

物語は龍の卵が2つあるところから始まり、その内の1つが人間によって盗まれる。

主役は盗まれた卵から生まれた火龍である。
火龍は巡り巡ってある貴族の子供に育てられる。

一方、残された卵から生まれた水龍は成長した後、親から盗まれた卵の事を聞かされる。
親からは、一度人間と争いを始めたらどちらかが滅ぶまで終わることはない。だから、兄弟の存在を教えはしたが、会うのは難しいだろうと言われてしまう。
その時に世界の均衡を保つのも龍の役目だと教わる。

しかし納得の出来ない水龍は人間を滅ぼしてでも兄弟である火龍を奪還することを決める。
そして戦いというのは名ばかりの、水龍による一方的な蹂躙は生き別れの火龍を見つけるまで続き、再会した火龍が水龍をなだめることで一度は収まった。

しかし、甚大な被害を出した人間は水龍の討伐に繰り出す。
親の言った通り、一度始まった戦いはどちらかが滅ぶまでは終わらないのだと悟った水龍は、人間を滅ぼすことを決める。
元々は人間が卵を盗んだのがいけないのだと。

その後は、人間に育てられた火龍が人間を守る為に、水龍と対峙する展開になり、最終的には火龍が自分の命を振り絞って水龍を倒し、自身も天に召されるという悲しい結末で終わった。

物語自体はどこにでもありそうな話だったが、驚くべきは演出である。

小道具は一切使っておらず、人間等は土魔法で出来ており、水龍はお姉ちゃんが火龍はリーナさんが魔法で作って操作していた。
物語終盤の火龍と水龍の戦いは、本当の龍同士の戦いよりも激しいのではないかというくらい迫力があってスゴいとしか言いようがなかった。

僕達は控室に向かい、お姉ちゃんとリーナさんと合流する。

「どうだった?」
お姉ちゃんに劇の感想を聞かれる。

「スゴかったよ。感動した」

「良かった。頑張って練習した甲斐があったわ」
お姉ちゃんは嬉しそうである。

「お腹減ったわ。早く夕食にしましょう」
リーナさんは空腹のようだ。

「どこで食べるの?」

「リーナの家よ。勝手に誘っちゃったけどさっきリーナに聞いたら、人数が増えても問題ないって」

「そうなんだね、お邪魔します」

「遠慮せずにいつでも来てくれていいからね」
リーナさんに言われる

「ありがとうございます」

みんなでラクネの家へと行く。

「エルクくんとリリスちゃんはここで待ってて。準備が出来たら呼ぶね」
僕とリリスちゃんはラクネの部屋で待つように言われる。

「僕も何か手伝おうか?」

「大丈夫だよ。ほとんどは買ってきてあるやつを並べるだけだから」

「ありがとう。それじゃあゆっくりさせてもらうね」

部屋には僕とリリスちゃんだけになる。

「ご飯の準備が出来るまで少し時間があるみたいだから、僕達はデザートの準備をしようか」
僕はそう言って、バッグから取り出した感じでケーキとクッキー、チョコレートを取り出す。

「美味しそう」

「このケーキにお菓子を乗せてデコレーションしよう。スゴい劇を見せてもらったからね。これでお祝いしよう」

僕とリリスちゃんでケーキの上にチョコレートを並べて、クッキーを差していく。

「このお菓子、前にお兄ちゃんがくれたやつと同じです」
リリスちゃんがクッキーを見てそう言った。

僕は知らないけど、この世界にもクッキーのようなお菓子があるようだ。

「そうなんだ。ご飯を食べた後のお楽しみだね」

「うん」

完成しているケーキにお菓子を乗せていっただけなので、そんなに時間は掛からなかった。
ちょうど終わった頃に準備が出来たとラクネが呼びにきた。

「そのケーキ贅沢だね」
ラクネがケーキを見て言った。

「食後のデザート用にリリスちゃんと今作ったんだよ。後でみんなで分けて食べよう」

「うん、美味しそう」

僕はケーキを持って部屋を移動する

用意されていた食事は学院祭で売られていた物を中心にたくさん並べられていた。

僕はケーキを真ん中に置き、みんなでご飯を食べる。

幸せだなぁと思う。

「エルクはこの後どうするの?」
串を頬張っていたらお姉ちゃんに聞かれた。

「この後って?」

「私はリーナのところに泊めてもらう予定だったけど、エルクはどうするの?」

僕は普通に寮に戻って寝るつもりだったけど、よく考えたらリリスちゃんの護衛の途中だった。

「リリスちゃんの護衛をしているから、夜もリリスちゃんの安全を確保しないといけない」

「エルクは護衛してるの?友達じゃなかったの?」
お姉ちゃんに聞かれる。護衛していることは言ってなかった。

「友達だよ。訳があって護衛もしているんだ」
僕は護衛をすることになった経緯を説明する

「エルク、よくやったわ」
お姉ちゃんに褒められた。
褒められるようなことはしていない自覚はあるのだけれど。

「うん。だからリリスちゃんの部屋の近くで護衛をと思ったんだけど、リリスちゃんって初等部の女子寮に住んでるんだよね?」

「うん、そうだよ」

「だからどうしようかなって。僕が女子寮に入っていくわけにもいかないし……」
リリスちゃんにシールドを掛け直した上で女子寮を丸ごと結界で囲ってもいいけど、それは護衛としては正解なのだろうか?
それに既に女子寮の中に不審者が侵入していたら意味がない。
それから、他の女子寮に住む子が知り合いを呼んだりしたら、その人は結界によって入れなくなるな。

女子寮の建物の中には一時的に入らせてもらって、リリスちゃんの部屋にだけ結界を張らせてもらうのがいいのかな?

「いつもはどうしてるの?」
僕はリリスちゃんに普段どうしているのか聞く事にする

「宿屋に泊まる時は隣の部屋を借りてもらって交代で護衛してもらってます。学院にいる時は護衛を付けていないのでわかりません。私はどのように護衛するかの注文は付けていないのでやり方は任せっきりでした」
うーん、困ったな。
普段は学院内では護衛を付けていないのだから、女子寮に入るまで護衛して送り届ければいいのかな?
でも、今は学院内に色んな人が簡単に出入りできる訳だし……

「うちに泊まってもいいわよ」
リーナさんが言ってくれる

「いいんですか?」

「狭くていいならね。お母さんもエルクくん達ならダメだって言わないわ。私はエレナとリリスちゃんと寝るから、エルクくんは妹の部屋で寝るといいよ」
リーナさんに言われて僕は、ん?となる

「お姉ちゃん、何言ってるの?」
ラクネがリーナさんに反論している。
すぐにわからなかったけど、よくわからない分け方をされていた。

「ごめんごめん。エルクくんはエレナと私の部屋を使ってくれていいからね。私はリリスちゃんと妹の部屋を使わせてもらうよ」

「リリスちゃんはそれでいいの?」

「私は大丈夫です。それにお友達の家にお泊まりするのも初めてで嬉しいです」

「それじゃあお願いします」
僕はラクネの家に泊まらせてもらう事になった。

みんなにシールドを掛けて、ラクネの部屋に結界を……いや、この家ごと結界を張っておけば間違いないね。

「この後に誰かこの家に来る予定はありますか?」
僕はリーナさんに聞く。

「ないわよ。どうして?」

「僕のスキルで今この家にいる人以外は、この家に入れなくしますので」

「そんなことが出来るのね。護衛はいつまでなの?」

「学院祭の最中です」

「それならその間は毎日うちに泊まっていいからね」

「流石にそんなにお世話になるわけにはいかないです」

「遠慮しなくていいわよ。それに明日どうするのか当てがあるわけでもないでしょ?こんな時くらいしか恩を返せないんだから気にせず使ってよ。妹も喜ぶだろうし。エレナも良かったら泊まっていってね」
ラクネも今日1日でリリスちゃんと仲良くなったし、お泊まり会みたいで楽しいよね。

「…ありがとうございます」
僕は好意に甘える事にした。

「それなら私もお世話になろうかな」
お姉ちゃんも泊まることにしたようだ。

「着替えはどうしよう」
ラクネがリリスちゃんの着替えを心配する。

「僕が魔法でキレイにするよ」
浄化魔法はこういう時に便利だ。

「ちょっと大きいかもしれないけど、パジャマは私のやつを貸してあげるね」

「ありがとう」

その後、ラクネの部屋にみんなで移動しておしゃべりしたりした後、僕とお姉ちゃんはリーナさんの部屋を借りて就寝した。
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