陰キャな同級生が気になって仕方ない

5.告白

「近藤、それどういう意味？」
「ど、どうでもいいだろ！帰るから離せよ！」

顔を真っ赤にして、俺の手から逃れようとする近藤が可愛くて、その腕を引っ張り抱き寄せた。

「離せって！…っ？！」

騒ぐその口を、俺の口で塞いだ。今度は深くキスをした。舌を滑り入れると、近藤はすぐに返してきた。掴んでいた腕の力も抜け、俺の唾液を貪るように吸い付いてくる。俺も、柔らかい近藤の唇をしばらく堪能した。

「…俺の事、好きなの？」

コクンと近藤は頷いた。

「いつから？」
「…入学式の日、僕に声かけてくれただろ？あの姿で声を掛けられたのも優しくされたのも初めてだった。それに、その…皆藤は俺の好みで一目惚れだった」

近藤は、顔を上げてまっすぐに俺を見た。

「名前教えてもらって、時々見かけるのが嬉しかった。けど、あの雨の日、皆藤は偶然僕の素顔を見て、再度見せろって言った。…あぁ、やっぱり顔みたら変わるんだなって思って…」
「あ、いや、確かに驚いたけど、その、入学式から近藤の事が気にはなってたんだ」
「まぁ、悪目立ちしてるからね」
「確かに俺とは真逆で目立ってたけど、話してみたら律儀で良いやつだと思ったし、歩き方とか食べ方とか綺麗で目が離せなかった」
「そ、そんなの、演技に決まってるだろ！」
「俺は近藤の事よく知らないから、どっちが本当の近藤かわからないけど、仕草までは演技できないと思うんだ」
「あっ…う…」

指摘されたのが図星なのか、近藤は少し狼狽えた。何だこのカワイイ生き物は。

「近藤と同じ気持ちではないけど、俺は近藤の事が気になってた」
「でも、皆藤はゲイじゃ無いだろ？だからこのまま関わらない方がいいんだよ！」
「確かにゲイじゃないけど、近藤は…なんて言うか、友達とは違う感じかな…」
「はぁ？なにそれ？そんな曖昧で期待させないでよ」

あ、怒る近藤もカワイイな。って、俺のこの感情は何だろう？

「…期待したなら応えるよ？」

俺は、女達にしてきたように近藤を抱き寄せキスをした。何度も角度を変え、近藤の口内を貪る。次第に、近藤から甘い吐息が漏れ出す。

「ん…はぁ…」

次第に近藤から、強請るように身体を擦り寄せられ舌を吸われる。男相手に俺は何をしてるんだと思いながらも、だんだんと下半身に熱が籠もっていく。それに気づいた近藤が、唇を離し妖艶な笑みで俺を見た。

「僕が抜いてあげる」