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19) エリクサー爆弾を作ろう       

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 レベル50になると ピコーン! <判明>というスキルが俺に発現。

これでステータスを詳しく知る事が出来る。
ユカの属性だと 緑(植物の生長促進)という具合。
また、名前を<判明>するとHP MPも表記される。

ったく、部分的に判明するんじゃなくてババーーンと全部表示しろよな。
シークレットスキルは判明不可。
それでも<判明> 無いよりはずっといい。


外ではユカ達が農作業に勤しむ最中で作物はスクスク成長中。
眺めているとコアがフワフワ飛んでくる。

「作物 売買しますカ?」 「しないよ。それより、エリクサーって誰が買った?」

「秘密。」「だよな、俺の事も秘密じゃないと困るし。」

「やっぱり魔物もエリクサーで回復するのか?」

「否 エリクサー聖力保有 猛毒。」

「じゃぁ 人に使ったってことか。」「大白金貨3枚 エリクサー2個 取引希望有。」

「相場が上がってるのか。くっそ~悩ましいな。売ろうかな。」

「ダンジョン資金 増額希望!」 「魔物召喚施設って大白金貨3枚で作れる?」

「中クラス以下 召喚施設作成 可能。」「上位だったら?」「7枚!」

「大型上位以上 召喚施設 15枚!」「あ~もういいです。中クラスいらん。」


「話戻すが、エリクサーって猛毒なのか? ダメージ与えられるのか?」

「魔物 モンスターにハ 聖水 回復薬 エリクサーハ 毒。 クロ注意。」

「じゃぁ、どうやって回復するんだ。」「<サック> <ドレイン>。」

「敵から吸い取るのか。回復アイテムは?」

「他者の生命。肉。」 「うげぇ マジか・・・」

「人間の食べ物でモ 少々回復しまス。」「良かった。」

「上級魔物モンスター <毒耐性>有 <毒無効>魔物も有。」

「・・・・・<毒弱点>の魔物モンスターモ 少々有。」

「少々有か。これは対策立てておかないとマズイね。」

「その毒って闇魔法の<毒>が無効なんだよな?エリクサーは有効なんだよな?」

「エリクサー有効 猛毒」 「ややこしいな!」

しかしこの先魔物にロスの<超猛毒>が効かないなら、エリクサーで<毒>を作るか。





俺は中2階、テオの作業場に来ている。(一応俺のベッドもあるのだけど。)

「エリクサー爆弾ボムだと? ふざけてるのか?」
「大真面目だよ。1個でいいんだ。」

「EXポーション爆弾も欲しい。作れない? 無理?」
「やってみないと分からないが…」

「僕の将来に関わるんだ、テオお願いだ。」
「マスターの願いは断れないから作ってみよう。
 だが、期待はしないで欲しい。」


テオに材料を集めるよう指示されて俺は街に出かけた。
肌寒くなってきている。テオの買い物を終えてスイーツの店で新作ケーキを買って帰った。

「コピーで好きなだけ食べられるね。マスター最高!」JKたちに好評だ。

クロは5切れも食べた。最近食欲旺盛で大きさもバレーボール程になっている。ビッグスライムみたいになったらどうしよう。可愛いままのクロが良いのに。



試行錯誤の末、テオは爆弾を完成させた。俺は今から説明を受ける。

「そもそもエリクサーを注入してるこの容器は、スライムの粉末が含まれるので高熱に弱いのだ。」

テオが手にしているエリクサー容器は目薬に似ている。

「ガラス容器じゃないのか。」 「そうだ。」とテオ

「回復薬容器は使用後は冒険者に捨てられる。安価なスライム容器でいいのだ。」

「そこで、コピーエリクサーを容器ごと【爆弾ボール】に入れ
敵に接触すれば破裂してエリクサーが飛散する。」

「なるほど。」

「もっと詳しく説明すると、熱でエリクサーが蒸発しないように…」
「あ、もういいです! 解らないと思うので。」

「むむ、兎に角 敵にぶつければ良いだけだ。上手く当てる事だな。」
テオ先生の説明は終わった。

回復薬爆弾はソフトボールの大きさで、うーん・・手榴弾とでも形容するか。

外で、石を使って的当ての練習開始、俺のコントロールは最悪だった。
見かねたテオが、器用能力を上げる魔道具を用意してくれた。

「なんて不器用なんだ。器用の指輪3個装着でやっと当たったか。」
なんとか15m前後で目標に当たるようになった。これで上級モンスターを倒せる。



 俺とクロは森林を深く進んでいた。この辺りは真っ赤なモンスターのアナコンダが生息する。
蛇は苦手だ、通り過ぎようとすると、シュルルルと嫌な音が頭上から聞こえる。
大木の枝に大蛇が巻き付いている。「クロ、爆弾を試すぞ!」

十分届く距離まで離れ「えい!」とエリクサー爆弾を投げた。
練習の甲斐あってヒット。PON!と軽く爆発して霧散した。
大蛇はスルスルと落ちると絶命 即死だ。大蛇にエリクサーは効きすぎだ。

 まだこの辺りは中クラスのモンスターの縄張りのようだ。先に進むと真っ赤なリザードが突進してくる。
クロが<ヘール>で足止めをして、俺がハイポーション爆弾をぶつけるとリザードはバタバタ暴れて絶命。

「さすがだ テオは天才だぜ~」クロもコクコク頷く。

コアに捧げる【ムーンドロップ】は俺がナイフで胸部を開きクロが取り出してくれる。正直、嫌な作業だ。

 爆弾が無事作動するのを確認したのでいつもの狩スタイルに戻る。
アイスの杖を装備して俺とクロはレベルアップに励むのだった。

森の中といっても茂みをかき分けて進むのでは無い。冒険者や森人が通った跡だろう、踏み分けて出来た道があり、邪魔な枝も切り落とされている。

魔物やモンスターを倒しながら道を行くと、人の住む集落に到着した。


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