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41) サラは悪臭のグロスと遭遇する
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サラが気づいた時にはもう遅かった。影の中からファイアーボールが飛んできて腕に浅いダメージ。
(悪臭のグロスね。本当に前は人間だったの?ワカメみたい。)
グロスは姿が変わって記憶を失っても<スキル>だけは覚えているらしく、続けてファイアーボールが飛んで来たがサラは素早く避けた。
剣を抜き悪臭のする黒い塊を切りつけるが、ヌルリとした感触が剣から伝わってくるだけだ。
(街中では使いたくなかったけど)
ホルスターから銃を出しグロスを数回撃つ(うそ~銃でも倒せない。)
「くさい~最悪!」悪臭に身悶えて、耐え切れずサラは走り出したが、グロスは影の中をスルスルと追いかけて来て再びファイアーボールを飛ばしサラの背中にヒット。
「いたい! 勘弁してよ!」と言いつつ聖水を取り出し投げる。
「当たれ!」だがグロスはスルっと躱した。
「マジ? 1本しか持ってないのに。」
逃げるサラの背中に、執拗にファイアーボールを撃ってくる。必死に走るがグロスも早い。
『グロスには気を付けろ!』と言われるはずだ、しつこい。
サラのHPが30%削られたところで シークレットスキルが炸裂した。
「 <乙女の憤怒> 」
グロスに閃光弾が落とされる。それは強烈な聖属性魔力を帯びていた。
影の中でジュワ~~とグロスは消えてゆき、地面には穢れたキューブが残っていた。
「やった。 ううぅぅぅ 臭い・・・・」
タタタタと誰かが走り寄ってくる音にサラは振り返った。
「大丈夫だった?」声はオリビア。
「ほれ見ろ、戦乙女だぞ、大丈夫に決まってるじゃねーか。」
「ごめんなさいね。夜に一人で帰らせるなんて、コイツ馬鹿だから。」
オリビアとダニーが心配して追いかけてくれたようだ。
「大丈夫。ありがとう。」
なんとなくこの二人は信用できそうだとサラは思った。
固辞しても2人はサラを宿まで送ってくれた。
「オリビアさんとダニーさんも気を付けて帰って下さい。」
「ああ、俺らはそこの酒場で朝まで飲んだくれるから問題ねーよ。」
そう言って仲良く去っていった。
サラが宿に戻るとミナトとレイコが待っていて、同じ宿にギザが滞在し先ほど訪ねて来たと報告された。
「そっか。ギザさんが、ふぅん・・・」
「それより聞いてよ、もう最悪!グロスと遭遇しちゃったよ。」
ミナト 「グロスを倒したの? へぇ、これがキューブ・・くさい・・」
レイコ 「危ないなー。夜は出歩くなって言われたじゃん。」
サラ 「弱いグロスだったので助かったわ。」
そう話していると急にサラは真顔になって、唇に人差し指をあてて「シィー」と声を潜めるように、2人に合図した。
「なになに?」2人が頭を寄せてくる。
「凄く気になる事があって。これ見て。」
サラは二人に手紙を渡し、ダニーと話し合った内容を話した。
ミナト 「エリクサーのコピー?そんなのあったら儲け放題だ。」
レイコ 「だよねぇ。獣人国が欲しいなら売ればいいのに、大富豪のチャンスじゃん。」
ミナト 「連れ去られた2人って誰だろう。大丈夫なのかな。」
サラ 「全ての鍵はニト君よ。あの子に会いたい。」
レイコ 「ところで、なんで『シィー』なん?」
サラ 「手紙にギザさんは表立って動けないって書いてるでしょ。それって怪しくない?」
ミナト 「なるほど。」
3人はギザを警戒しつつ消えたジューク達や他の仲間の情報を集めることにした。そうする事でニト少年と巡り合えるように思えたのだ。
(悪臭のグロスね。本当に前は人間だったの?ワカメみたい。)
グロスは姿が変わって記憶を失っても<スキル>だけは覚えているらしく、続けてファイアーボールが飛んで来たがサラは素早く避けた。
剣を抜き悪臭のする黒い塊を切りつけるが、ヌルリとした感触が剣から伝わってくるだけだ。
(街中では使いたくなかったけど)
ホルスターから銃を出しグロスを数回撃つ(うそ~銃でも倒せない。)
「くさい~最悪!」悪臭に身悶えて、耐え切れずサラは走り出したが、グロスは影の中をスルスルと追いかけて来て再びファイアーボールを飛ばしサラの背中にヒット。
「いたい! 勘弁してよ!」と言いつつ聖水を取り出し投げる。
「当たれ!」だがグロスはスルっと躱した。
「マジ? 1本しか持ってないのに。」
逃げるサラの背中に、執拗にファイアーボールを撃ってくる。必死に走るがグロスも早い。
『グロスには気を付けろ!』と言われるはずだ、しつこい。
サラのHPが30%削られたところで シークレットスキルが炸裂した。
「 <乙女の憤怒> 」
グロスに閃光弾が落とされる。それは強烈な聖属性魔力を帯びていた。
影の中でジュワ~~とグロスは消えてゆき、地面には穢れたキューブが残っていた。
「やった。 ううぅぅぅ 臭い・・・・」
タタタタと誰かが走り寄ってくる音にサラは振り返った。
「大丈夫だった?」声はオリビア。
「ほれ見ろ、戦乙女だぞ、大丈夫に決まってるじゃねーか。」
「ごめんなさいね。夜に一人で帰らせるなんて、コイツ馬鹿だから。」
オリビアとダニーが心配して追いかけてくれたようだ。
「大丈夫。ありがとう。」
なんとなくこの二人は信用できそうだとサラは思った。
固辞しても2人はサラを宿まで送ってくれた。
「オリビアさんとダニーさんも気を付けて帰って下さい。」
「ああ、俺らはそこの酒場で朝まで飲んだくれるから問題ねーよ。」
そう言って仲良く去っていった。
サラが宿に戻るとミナトとレイコが待っていて、同じ宿にギザが滞在し先ほど訪ねて来たと報告された。
「そっか。ギザさんが、ふぅん・・・」
「それより聞いてよ、もう最悪!グロスと遭遇しちゃったよ。」
ミナト 「グロスを倒したの? へぇ、これがキューブ・・くさい・・」
レイコ 「危ないなー。夜は出歩くなって言われたじゃん。」
サラ 「弱いグロスだったので助かったわ。」
そう話していると急にサラは真顔になって、唇に人差し指をあてて「シィー」と声を潜めるように、2人に合図した。
「なになに?」2人が頭を寄せてくる。
「凄く気になる事があって。これ見て。」
サラは二人に手紙を渡し、ダニーと話し合った内容を話した。
ミナト 「エリクサーのコピー?そんなのあったら儲け放題だ。」
レイコ 「だよねぇ。獣人国が欲しいなら売ればいいのに、大富豪のチャンスじゃん。」
ミナト 「連れ去られた2人って誰だろう。大丈夫なのかな。」
サラ 「全ての鍵はニト君よ。あの子に会いたい。」
レイコ 「ところで、なんで『シィー』なん?」
サラ 「手紙にギザさんは表立って動けないって書いてるでしょ。それって怪しくない?」
ミナト 「なるほど。」
3人はギザを警戒しつつ消えたジューク達や他の仲間の情報を集めることにした。そうする事でニト少年と巡り合えるように思えたのだ。
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