異世界創設者の姫は遠征したい!

わまり

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13話 ミル軍の侵攻

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「さて、ミケがどこにいるか言ってもらいましょうかね」
ざっと敵を見渡す。怯えた表情なのか睨んでいる憎悪の表情なのか、黒い木で作られた仮面の下がどうなっているか姫には分からなかった。

「そもそもあんたら喋れんの?」
目の前にいる一体に呼びかける。
「見た所最下級よね、じゃあまだ魔王のフルには染まってないでしょ?」

目の前に座った敵は首を横にブンブンと振る。それを見た姫は
「もしかして喋れない?」
「封じられてるのかしら…」
それなら魔王のフルを消せば喋れるようにもなるし、元の心も戻せる。

「あんたら、元に戻りたい?」
「あたしならできるわよ」
手を前にかざす。
敵の一体が縦に首を振ると、その周りの敵達も頷き、頭を下げる。

「ふーん、じゃあ少し苦しいかもだけど…」「ああそうだ、あと戻ったらこの村直してから貢献しなさい」
片手を彼等の頭にかざす。
魔王のフルを吸うのはいいと思えないが、少しくらいなら消費したらいいか。

キュイっと音がして光を放ったかと思うと、座っている敵は段々姿が変わり、気絶していった。
数時間したら直るだろう。

そこに彼等を残し走っていく。
透明なまま先へ進む。ミルはどこだ?
下級の彼等が最先端にいるとしたらこの先にいるはずだ。

耳を済ますと、風に乗って悲鳴が聞こえる。本当ならばこういうのは勇者、あと魔法専門師に頼むのだがミルが私目当てだとすると私がやるしかない。

「サビエルよね?いまミルはどこにいる?」この通信方法は魔力のみ飛ばして相手の耳元に留まらせるものだ。しかし威力がそこまで強くできないので普通は耳を少し塞いで使う。

「すみません、詳しくはわかりませんが北上部の真ん中あたりまで進行しているのならばミルはキシマ山当たりにいるかと」

「キシマのとこね、わかった」
場所が分かれば簡単だ、しかし瞬間移動すると見つかる可能性が高くなるし、もしそこに何かあれば鋭い音が鳴って気付かれる。
私はミルのみ狙うのだ。

足の裏に力を入れ、方向を定めると周りの景色が伸びていく。
足を離すと空気を切りながらぐんぐんとキシマ山へ近づき、敵の匂いがした所で停止した。

場所を吐かせるとしたら幹部、それも下級の幹部だ。まずはそいつを討つ。
山の斜面はなだらかに見えるが、実は木の高さがバラバラなだけで実際は断崖絶壁、事故が耐えない山である。

音を立てないように茂みの中を進んでいく。敵の集団は気付かずに姫の前を通り過ぎ、ミル軍の象徴である牙付きのフードをはためかせながら崖を飛んで進行していく。
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