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15話 ミル軍の敗戦
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「すみません手間取って」
助手が姫にそう告げる
「なんとか幹部を抑えることが出来ました、姫は大丈夫ですか?」
「ええ、ミルなら降参したわ」
木の影から泣いているミルの方を見る
「さっさと合流しましょ」
そう告げてミルの方へ向かう。
周りを囲んでいた敵達が振り向き、敵意の視線を向けた。「どうするつもりだ」と前にいたやたらと口がでかいオークが言う。
「なんもしないわよ、あんたらが私を攻撃しない限りは」
にしても創設者が来ても従うのは魔王ミルの方なのね、ちょっと傷つく。
「おいミル、付いてきなさい」
「うぅ…は、はい」
弱々しい返事をして立ち上がる。
これが魔王か。
ミルは先の尖った銀の杖を片手に持ち、分厚いマフラーを羽織って立ち上がる。
そして私の目を見ると、キリッと向き直った。
「でも、それでもミルは魔王だから」
「抵抗はしないといけないんだ」
杖を右手で持ち、左手は首筋に付けた。
片目を閉じて私を見つめる。
「…あんた戦うの?」
「はあ、勝てるわけないのに」
なんか私が悪役に思えてくる。
仕方ないか、魔王というよりも勇者、いやヒロインの様な性格だし。
「それはどうかわからないよ」
「魔力が時々供給されるのはフィレイラミケ様のおかげだからミルの事は知ってるかもね、でもミルはいつもあなたを倒す方法を考えてた」
敵が後ろへ下がる。
自分で魔法を作ってたってこと?
確かに800万もあれば作れるかも知れない。まさかミルが反乱してくるとは思わなかったから考えてなかった。
「そう、それで」
「だからと言って勝てるとでも?」
私の装備はワンピースの上に黒の布を羽織って短剣を持ってるだけ。防御は低い。
それでも舐めて貰っては困る。
「思いません」
「でも私とほぼ同じフルですよね?900万と聞きました」
銀の杖が緑に光り出す。尖った部分を地面に突き刺し、片目を閉じたまま魔法の名前を言っているようだ。
「…はは、そういえば民には900万って発表してたわね」
抑制の意味も込めて、フルの数を表示していた。それは皆が知っている。だが、
「それが本当だと思ってるのかしら」
「やってみれば分かるわよ」
「…900万じゃないの…?」
驚いた様な顔をした。
「ええ、違う」
「まずはあなたの魔法を見ましょうかね、私が作った以外のものを」
短剣を右手に持ち、フードを被る
一発貰う前にガードしないと危ないかな。
「そう、じゃあ」
「プロミネンスです」
そう言うと銀の杖から鋭い矢のような炎が発射される。
「プロミネンスは通常の魔法じゃ…?」
プロミネンスは私が作った魔法、炎を圧縮した槍状の矢を放つ。その矢は長く、一発で2メートルはあるものだ。
短剣で先を捉えて受け流す。
こんなもの…、と思ったがその後に更にもう一発矢がある。
「2発?プロミネンスはそんな連続で放てるものじゃ…」
手を捻って弾くと、更にもう一発ある。
それは右に避けた。
3発も…。
「プロミネンスはミルの得意な魔法です、それはミルのものじゃない」
そう言って銀の杖を地面に刺すと、後ろから2人ミルが出てきた。
「そういうこと」
そういえば分身なんて魔法作ってなかった。プロミネンスも3人が撃ったのか。
「じゃあもういいわね?」
「…、抵抗はしますから」
魔法を知られてはもう術がないのか、ほぼ諦めているようだった。
「痛くはしないわよ」
そう言ってミル3人を拘束した。完全に動けないミルは抵抗も出来なさそうだ。
「そうだ、一つ教えてあげるわよ」
「私のフルはあなたの100倍、それに1億足したくらいだから」
そう言うと完全にガックリと顔を下げた。もう勝てないと悟ったのだろうか、構えていた部下も武器を下げた。
「じゃあ付いてきなさい」
敵全員にそう言った。
助手が姫にそう告げる
「なんとか幹部を抑えることが出来ました、姫は大丈夫ですか?」
「ええ、ミルなら降参したわ」
木の影から泣いているミルの方を見る
「さっさと合流しましょ」
そう告げてミルの方へ向かう。
周りを囲んでいた敵達が振り向き、敵意の視線を向けた。「どうするつもりだ」と前にいたやたらと口がでかいオークが言う。
「なんもしないわよ、あんたらが私を攻撃しない限りは」
にしても創設者が来ても従うのは魔王ミルの方なのね、ちょっと傷つく。
「おいミル、付いてきなさい」
「うぅ…は、はい」
弱々しい返事をして立ち上がる。
これが魔王か。
ミルは先の尖った銀の杖を片手に持ち、分厚いマフラーを羽織って立ち上がる。
そして私の目を見ると、キリッと向き直った。
「でも、それでもミルは魔王だから」
「抵抗はしないといけないんだ」
杖を右手で持ち、左手は首筋に付けた。
片目を閉じて私を見つめる。
「…あんた戦うの?」
「はあ、勝てるわけないのに」
なんか私が悪役に思えてくる。
仕方ないか、魔王というよりも勇者、いやヒロインの様な性格だし。
「それはどうかわからないよ」
「魔力が時々供給されるのはフィレイラミケ様のおかげだからミルの事は知ってるかもね、でもミルはいつもあなたを倒す方法を考えてた」
敵が後ろへ下がる。
自分で魔法を作ってたってこと?
確かに800万もあれば作れるかも知れない。まさかミルが反乱してくるとは思わなかったから考えてなかった。
「そう、それで」
「だからと言って勝てるとでも?」
私の装備はワンピースの上に黒の布を羽織って短剣を持ってるだけ。防御は低い。
それでも舐めて貰っては困る。
「思いません」
「でも私とほぼ同じフルですよね?900万と聞きました」
銀の杖が緑に光り出す。尖った部分を地面に突き刺し、片目を閉じたまま魔法の名前を言っているようだ。
「…はは、そういえば民には900万って発表してたわね」
抑制の意味も込めて、フルの数を表示していた。それは皆が知っている。だが、
「それが本当だと思ってるのかしら」
「やってみれば分かるわよ」
「…900万じゃないの…?」
驚いた様な顔をした。
「ええ、違う」
「まずはあなたの魔法を見ましょうかね、私が作った以外のものを」
短剣を右手に持ち、フードを被る
一発貰う前にガードしないと危ないかな。
「そう、じゃあ」
「プロミネンスです」
そう言うと銀の杖から鋭い矢のような炎が発射される。
「プロミネンスは通常の魔法じゃ…?」
プロミネンスは私が作った魔法、炎を圧縮した槍状の矢を放つ。その矢は長く、一発で2メートルはあるものだ。
短剣で先を捉えて受け流す。
こんなもの…、と思ったがその後に更にもう一発矢がある。
「2発?プロミネンスはそんな連続で放てるものじゃ…」
手を捻って弾くと、更にもう一発ある。
それは右に避けた。
3発も…。
「プロミネンスはミルの得意な魔法です、それはミルのものじゃない」
そう言って銀の杖を地面に刺すと、後ろから2人ミルが出てきた。
「そういうこと」
そういえば分身なんて魔法作ってなかった。プロミネンスも3人が撃ったのか。
「じゃあもういいわね?」
「…、抵抗はしますから」
魔法を知られてはもう術がないのか、ほぼ諦めているようだった。
「痛くはしないわよ」
そう言ってミル3人を拘束した。完全に動けないミルは抵抗も出来なさそうだ。
「そうだ、一つ教えてあげるわよ」
「私のフルはあなたの100倍、それに1億足したくらいだから」
そう言うと完全にガックリと顔を下げた。もう勝てないと悟ったのだろうか、構えていた部下も武器を下げた。
「じゃあ付いてきなさい」
敵全員にそう言った。
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