異世界創設者の姫は遠征したい!

わまり

文字の大きさ
24 / 28

24話 友人を家に招く事

しおりを挟む
「えっと…」
とりあえず並んで歩いてはいるものの、全く会話が弾まない。「趣味ある?」と聞いても「あまりないよ」と返され、私の質問が悪いのかもしれないが会話はそこで終わる。

互いに顔を合わせず、道を見て歩いている。これじゃなんで誘ったのか…。
「布施さん、いつも1人で帰ってるの?」

「うん、そうだよ」
目を合わせずに答えた。
少し気まずそうに答えていた。

まずかった、この質問はしちゃいけない…!いつも1人でいるから帰る人なんているわけないじゃない。
「じゃ、じゃあこれから一緒に帰ろっか」
転校生が図々しいだろうか、私が無理矢理友達を作ろうとしてると思われただろうか?そんな事を考えながら言う。

「うん」
布施さんは頷きながら言う。少し頬が緩んでいるようで、
「ありがと」
そう言うと少し気が緩んだのか、話しかけてきた。
「松坂さん、どこに住んでるの?」

「あそこよ」
そう言って遠くにある高いマンションを指さす。

「どれ?」
体を伸ばして前を見た。

「ほらあの…なんて言ったかしら」
「えっと、あの建物から右に3番目の」

「え、あの高い所?」
驚いたように言った。そりゃあそうだ、超高級な所らしいのだから。

「ええ、そうよ」
「来てみる?今から」
よし、誘えた!が、泊まるとは言ってないし…、泊まれと言っても明日は学校か。

「そ、そんな迷惑だよ」
まだ動揺しているようで、私の手を握って高いマンションを見つめた。

「そんな事ないわよ、時間あるなら歓迎する」

「迷惑じゃない?」
布施さんは恐る恐る訪ねた。

「迷惑じゃないよ」
そう言って頷く。

「それじゃあ、行きたい」
ニコッと笑ってそう言った。


それから電車に乗って、歩き家の前まで着いた。長いエレベーターで最上階のボタンを押すと更に驚いた様だった。
「…お嬢様?」

「んー、姫かな」
そう言った時、最上階へ着いた。
奥の扉を開け、「帰った」と奥へ叫ぶ。
隣で布施さんが緊張で震えながら「お邪魔します!」と言った。

「固くならなくていいわよ、別にそこまでじゃないんだから」
靴を置いて奥へ向かう。
あれ?サビエル出てこないわね。
そう思って部屋を見ると、ベランダで洗濯物を干していた。

後ろでドアが開き、布施さんが入ってきた。「うわぁ…」と声を漏らしながら室内を見渡す。

ベランダへのガラスをバンバンと叩くと、サビエルが振り向いてこちらを見た。
そして手を止め、室内へ入る。
「おかえり」

「ん、連れてきた」
そう言って後ろを見る。

「平日なので明日か明後日が望ましいのですが」小声で助手が言う。

「1回入れといた方が誘いやすいでしょ、別に泊まらないわよ」
小声でそう返し、布施さんの方を向く。
「えーと、この人は兄の…」
あれ、サビエルのこっちでの名前なんだっけ…?
「松坂…よ」

「うん、知ってるよ?」
そう言って首を傾げる。

それを見た助手は
「松坂祐一です、よろしく」
そう言って微笑む。

「あ、はい、よろしくお願いします…」
そう言って頭を下げる。

「そういえばミラ達は?」
部屋にいないし、靴も無かった。

「出掛けてる、旅行にハマった見たいで今日は北海道だったか…、1週間くらい満喫して来ると思う」

「充実してるわねー」
そう言って布施さんの方へ向かう。
「ゆっくりしてて、お茶出すから」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】 ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る―― ※他サイトでも投稿中

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

処理中です...