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31 公務学生体験1日目
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ウチの学校には、中学の時やった職場体験学習のようなものがある。
普通の企業ではなく、学校や保育園、幼稚園児や福祉施設の体験をする活動だ。
迷わず私は保育園を第一志望にした。
委員長は小学校だそうで、
委員長に「小学校じゃなくていいの?」と聞かれたが、流石に小学校でゆきと会うのは気まずい。
「えっ…保育園は…?」
先生から告げられた、満員だからと第三希望の小学校へ変更。
「ごめんね、保育園人気が高くって。第二志望の幼稚園もね…。」
先生は頭を下げた。
「そ、そんな…」
小学校…う…小学校かぁ…
クラスが同じにならない事を祈るよ…
「なんて言われたの?」
教室から出ると委員長が聞いてきた。
「…、保育園から小学校に変更って」
溜息をつく。
「委員長と同じだね」
「そうね、別にいいじゃない、ゆきちゃんとも話せるでしょ」
「いや、気まずいよ…」
「そういうものなの?」
「そういうものだよ」
3日後、1日だけだが我慢我慢。
ゆきにこの事を話そうかと思ったが、やめておいた。知って体験学習中に来られたら嫌だ。クラスが違えばずっと見つからない可能性だってあるのだから。
「そういえばキー子さん達の学校、会社の体験みたいな事するんでしょ?」
夕食を食べている時にゆきが言った。
ギクッとする。
「な、なんで知ってるの?」
「みかが言ってた。あのお姉ちゃんは小学校行くみたいだってね」
ゆきが言う
もしかして、私もバレてる…?
「キー子さんはどこ行くの?」
良かった、バレてない…
「保育園だよ」
なるべく平然と答える
「そっか」
「来てくれてもよかったのに」
少し寂しそうな顔をする。
行くんだけどね…
気まずいだろうな…。委員長からは何が気まずいのかと言われたが、とにかく私は恋してる人の元にいつもいたい、って思う人じゃないし。
あー、でも、
色々なプレイが楽しめるかもしれない。
リコーダーに体操服、家には無いゆきの物がいくつもある。
ってダメだ、こういう事しないためにも保育園を選んだんじゃない。小学校になっちゃったけど。
とにかく普通に、こっそりと…
次の日、割り当てが決められた。
私は…小学4年生、うわ、ゆきと同じ学年だ…。ゆきのクラスは分からないけど、とにかく違う事を願うよ…
委員長とは別のクラス、私のペアは佐々木さんという大人しい子だ。私はさっちんと呼んでいる。
まずいなー、もし委員長の担当するクラスがゆきとみかのいるクラスだったら、委員長口滑らせたりしないよね?心配…
当日、朝7時から小学校へ行き、職員室などの掃除、準備をしてからさっちんと教室に向かう。
「緊張してるの?」
さっちんが震えていたので声をかける
「う、うん…慣れてなくて」
おずおずと答えた
私は別の意味で緊張してるけどね…。
4年2組の戸を開ける。
先生が「おはようございます」と言った。
そして私とさっちんも続く
教室の窓際、見覚えのある顔が窓に顔を向けていた。
ま、まじで…!?
その顔が教室に入ってきた私達の方を見る。2人のうち私を確認すると驚いたような顔をして、ゆきは嬉しそうに笑った。
私はぎこちない笑みを浮かべた。
気まずいんだって…!
そんな顔で見ないでよ、動機がする…。
「今日は先生が2人来ています、では自己紹介をお願いします」
そう言って先生は私に促した。
「は、はいっ」
私は1歩前に出て、挨拶をした。
こんな形の整った挨拶を知人の前でするのはなんか気まずい…。
さっちんも挨拶をする
「さ、佐々木かすみです…っ!ふふつかものですがどうぞよろしくお願いします…」
少し足を震わせながら言った。
普通の企業ではなく、学校や保育園、幼稚園児や福祉施設の体験をする活動だ。
迷わず私は保育園を第一志望にした。
委員長は小学校だそうで、
委員長に「小学校じゃなくていいの?」と聞かれたが、流石に小学校でゆきと会うのは気まずい。
「えっ…保育園は…?」
先生から告げられた、満員だからと第三希望の小学校へ変更。
「ごめんね、保育園人気が高くって。第二志望の幼稚園もね…。」
先生は頭を下げた。
「そ、そんな…」
小学校…う…小学校かぁ…
クラスが同じにならない事を祈るよ…
「なんて言われたの?」
教室から出ると委員長が聞いてきた。
「…、保育園から小学校に変更って」
溜息をつく。
「委員長と同じだね」
「そうね、別にいいじゃない、ゆきちゃんとも話せるでしょ」
「いや、気まずいよ…」
「そういうものなの?」
「そういうものだよ」
3日後、1日だけだが我慢我慢。
ゆきにこの事を話そうかと思ったが、やめておいた。知って体験学習中に来られたら嫌だ。クラスが違えばずっと見つからない可能性だってあるのだから。
「そういえばキー子さん達の学校、会社の体験みたいな事するんでしょ?」
夕食を食べている時にゆきが言った。
ギクッとする。
「な、なんで知ってるの?」
「みかが言ってた。あのお姉ちゃんは小学校行くみたいだってね」
ゆきが言う
もしかして、私もバレてる…?
「キー子さんはどこ行くの?」
良かった、バレてない…
「保育園だよ」
なるべく平然と答える
「そっか」
「来てくれてもよかったのに」
少し寂しそうな顔をする。
行くんだけどね…
気まずいだろうな…。委員長からは何が気まずいのかと言われたが、とにかく私は恋してる人の元にいつもいたい、って思う人じゃないし。
あー、でも、
色々なプレイが楽しめるかもしれない。
リコーダーに体操服、家には無いゆきの物がいくつもある。
ってダメだ、こういう事しないためにも保育園を選んだんじゃない。小学校になっちゃったけど。
とにかく普通に、こっそりと…
次の日、割り当てが決められた。
私は…小学4年生、うわ、ゆきと同じ学年だ…。ゆきのクラスは分からないけど、とにかく違う事を願うよ…
委員長とは別のクラス、私のペアは佐々木さんという大人しい子だ。私はさっちんと呼んでいる。
まずいなー、もし委員長の担当するクラスがゆきとみかのいるクラスだったら、委員長口滑らせたりしないよね?心配…
当日、朝7時から小学校へ行き、職員室などの掃除、準備をしてからさっちんと教室に向かう。
「緊張してるの?」
さっちんが震えていたので声をかける
「う、うん…慣れてなくて」
おずおずと答えた
私は別の意味で緊張してるけどね…。
4年2組の戸を開ける。
先生が「おはようございます」と言った。
そして私とさっちんも続く
教室の窓際、見覚えのある顔が窓に顔を向けていた。
ま、まじで…!?
その顔が教室に入ってきた私達の方を見る。2人のうち私を確認すると驚いたような顔をして、ゆきは嬉しそうに笑った。
私はぎこちない笑みを浮かべた。
気まずいんだって…!
そんな顔で見ないでよ、動機がする…。
「今日は先生が2人来ています、では自己紹介をお願いします」
そう言って先生は私に促した。
「は、はいっ」
私は1歩前に出て、挨拶をした。
こんな形の整った挨拶を知人の前でするのはなんか気まずい…。
さっちんも挨拶をする
「さ、佐々木かすみです…っ!ふふつかものですがどうぞよろしくお願いします…」
少し足を震わせながら言った。
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