βからΩになったなら

hina

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カフェを出た僕達は、手を繋いで街を歩いた。
今更かもしれないけど、僕はこんな人通りの多いところで手なんか繋いで大丈夫なのか心配になるんだけど、渚は気にしてないようだった。

インテリアショップに入った渚が観葉植物を見ていたので、「欲しいの?」と聞くと「水あげ過ぎてダメにしそう」と返ってきたので、プレゼントにはならなかった。

その後も大きな書店に寄ってみたり、服もちょっと見たりしたけど、渚はとくに欲しいものはないみたいで僕はがっくりしてしまった。

「やっぱり瑞希と街を歩けるのは嬉しいな。瑞希は気晴らしになった?」
「う、うん」
「でももう家に帰ろう。もっと瑞希を感じたい」
「そ、そういう言い方……」
「ん?」
嬉しそうにニヤける渚は、絶対にわざと言ってる……。
「もう! 手、離すよ!?」
「ごめんごめん」

さらにきつく握られた手を引かれ、僕達は駅まで向かった。






「あら、遅いおかえりで」
午後四時半。
からかうように笑う渚のお母さんに迎えられ、渚の家のリビングに入った。

「た、ただいま帰りました」
「お帰りなさい。お出かけは楽しかった?」
「はい!」
「部屋着に着替えたら俺達は部屋でゆっくりするから」
「はいはい」
そう言われることを分かっていたように軽く流す渚のお母さんは、渚のことなんてお見通しみたいだった。

「行こう、瑞希」
「あ、うん」
「あ、でも二人とも今日は早めにお風呂入っちゃってね」
「ああ、うん」
「はい」
渚のお母さんに返事をして、渚の部屋に向かう。

「風呂に入ってから部屋で夕飯までゆっくりしよう」
「うん。渚、先に入ってきて」
「一緒に入ろっか」
「はいりませーんー。渚のお母さんになんて思われるか」
「あー早く二人きりで暮らしたい」
とりあえず来月の発情期が楽しみだなと言い残し、渚はお風呂へ消える。
顔を赤くした僕は渚の部屋のソファで渚が上がってくるまでクールダウンした。

三度目の発情期、今からドキドキだ……。
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