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最終章 最高の仲間たちと一国への治療行為
最終話 アメリア・フィンドラルの言動 終
主核の魔力水晶石を正常な状態にしてから、早くも1ヶ月が経過した。
けれど、未だカスケード王国の復興には時間がかかる。
王都を始めとした辺境地域でも甚大な被害を生んだのだ。
生き残った者たちは力を合わせて復興させようと頑張っているが、以前と同じような暮らしを取り戻すには色々な柵を超える必要がある。
金銭的なこともそうだが、まずは国民たちが健康的な肉体を取り戻すことだ。
そのため、私は自分ができることをひたむきに行っていた。
「はいはい、ちゃんと並んでください! 行列の外に出たり他の患者さんと喧嘩するような人は治療しませんからね!」
私はそう叫びながら、カスケード城の正門前で大勢の患者たちの治療に当たっていた。
あの大災害とも呼ぶべき、国内の魔力水晶石の誤作動が引き起こした大混乱による被害を受けた患者たちの治療をである。
本当はこのような青空病院よりも、王都にある各治療施設で治療するのが1番よいのだが、いかんせん患者が多すぎる。
それに患者たちは私に治療して欲しいと願い出てきて、1つの治療施設に留まっていると建物内があふれんばかりの患者たちで埋め尽くされてしまうのだ。
なので私はいっそのこと広々とした場所で治療しようと、こうしてカスケード城の正門前に陣取って臨時の青空病院を開設したのである。
これが上手く功を奏した。
噂が噂を呼び、カスケード城の正門前には怪我人たちが大挙として押し寄せてきた。
1つの治療施設で入りきらないほどの人数の怪我人たちがである。
もちろん、王都の各治療施設もフル稼働だった。
カスケード城の正門前には重症患者たちが、各治療施設には軽症患者が行くという区別ができたことで、この1ヶ月前でかなり怪我人が減って復興に人員が割けるようになった。
だが、身体が治っても心の傷まで完全に治すのは難しい。
それほど1ヶ月前に起こった、ミーシャとアントンさまが原因の大災害は国内を大混乱に陥れたのだ。
しかし、当の本人たちは死んでしまったため、責任の所在はひとまず置いておいて今はカスケード王国を復興させることに皆は全力を注いでいた。
不幸なのはアントンさま以外の世継ぎがいなくなってしまったため、現在は幸運にも生き残っていた宰相が国の采配を取り仕切っていた。
それでも王位継承権を持つ人間がいなくなってしまったのは、カスケード王国には致命的なことだった。
当然ながら以前のような状態に戻すのは非常に困難だ。
あの騒動で大臣たちの大半が死んでしまったこともあり、宰相は国王の代理を務めながら王宮を動かすために寝食を忘れて奔走している。
国王が不在となった今、どうやってカスケード王国を再建させるのかをだ。
……う~ん、やっぱり私はそんなガラじゃないのよね。
などと考えながら、私は目の前に大行列を作っていた患者たちに〈手当て〉を施していく。
そんな私の隣にはリヒトやメリダがいる。
リヒトは患者たちの間で沸き起こる騒動を治めたり、メリダは私の〈手当て〉を待っている患者たちに食料や水を配給している。
2人とも私のサポートに明け暮れ、リヒトはともかくメリダには疲労のあとが窺えた。
それでもメリダは一言も愚痴や不満を漏らさず、ただひたすらに私のサポートに徹しているのは傍目から見ていても有り難いの言葉に尽きる。
そして私のペットであるアンバーは、私の命令で治療薬や食料の物資の運搬に駆り出していた。
何せ辺境への運輸の要だった王都がほぼ麻痺しているのだ。
物資の運搬を迅速に行えるモノは、たとえ人間ではなく伝説の魔獣だったとしても使えるのなら使うに限る。
いけない、いけない。
私は気を引き締めることと、余計な雑念を払拭させるため、自分の頬をパンと叩いた。
患者たちは一様に驚いたが、私は「何でもありませんよ」と誤魔化しながら治療を再開しようとした。
そのときである。
「アメリアさま! ついに決定しましたぞ! 」
城内から宰相が息を荒げながら駆け寄ってきた。
私の目眉がぴくりと反応する。
「決まったって何がですか?」
私は目の前の患者よりも、額に汗を流しながらも喜びの表情を浮かべている宰相をおそるおそる見た。
「新しい大臣たちの話し合いの末、アメリアさまを女王に据えることが決定いたしました。ついては国名もカスケード王国からフィンドラル王国へと改名したいので、初代女王となるアメリアさまの戴冠式の予定を決めるべくこうして――」
「待ってください!」
私は目の前の患者のことを忘れて、宰相に両手を突き出して言葉の意味を理解しようとする。
だけど、まったく意味が理解できない。
カスケード王国からフィンドラル王国に変わる?
それに私が初代女王?
頭上に疑問符の嵐が吹き荒れる。
そんなことが許されるのだろうか?
「前例がないこともありません」
そう言ったのはリヒトである。
「小国の中には跡継ぎに恵まれなかった場合や、奇病などで王家の血筋が途絶えた場合は王家と縁の深い公爵家が新たな王家として君臨した例があります」
「だからと言って何で私が初代女王となるの? それに国名がフィンドラルになるのなら、現当主であるお父さまが国王になるべきでしょう?」
「いえ、アメリアさまを勘当した節穴の目をした男を一国の王に据えるわけにはいきません」
きっぱりと答えたのは宰相である。
「それに他の大臣たちも、そして国民たちもあの大災害を鎮められたアメリアさまに王座について欲しいのです。もちろん、宰相であり国王代理の責務を与えられた私の意見でもあります。加えてアメリアさまは元〈防国姫〉でもあらせられた。こんな相応しい人物は他にいません」
「で、でも……」
と、私は口ごもった。
私は確かに元〈防国姫〉だが、政治はまったくわからない。
「大丈夫です、私がとことんサポートいたします。ですから今の状況が収まった暁には、アメリアさまは安心してお世継ぎを生むことに専念してください」
「はあ! 世継ぎって一体誰と!」
宰相は私の隣にいるリヒトに顔を向ける。
それはメリダも同じだった。
リヒトの顔を見ながら「当然ですよね?」というような顔になる。
一方の宰相は、なぜリヒトが私との世継ぎを作る役目を与えたのかの説明をする。
それは1ヶ月前のリヒトの活躍に端を発する。
異形のモノと化したミーシャとアントンさまを倒し、このカスケード王国の窮地を救ったのは私とリヒトの活躍があったからだと国中に広まった。
いや、それどころか冒険者の間では噂は千里を走り、今では大陸中の冒険者たちがリヒト・ジークウォルトの名前を知っているらしい。
そんなリヒトは新たな大臣たちによって前代未聞の「公爵」の爵位を与えられた。
理由は1つである。
初代女王となる私と世継ぎを作る男性は、せめて「公爵」の爵位を持った人間でなければ釣り合わないということからだという。
私はリヒトに視線を転じた。
こくりとリヒトはうなずく。
「わかりました。このリヒト・ジークウォルト。フィンドラル王国のため、そしてお嬢さまの助手兼従者兼婚約者として立派に勤めを果たすことを誓います」
次の瞬間、地面を揺るがすほどの歓声が沸き起こった。
「アメリアさま万歳! フィンドラル王国万歳! アメリアさま万歳! フィンドラル家万歳!」
その歓声は瞬く間に波紋となって広がっていく。
私は顔を真っ赤に赤らめながら、大きく両手を空に向かって突き上げた。
「もう、私のことを無視して話を進めないでよ!」
半年後――。
カスケード王国あらためフィンドラル王国の初代女王となったアメリア・フィンドラルの隣には、リヒト・ジークウォルト公爵の姿があった。
「これからもずっとお傍にいます、お嬢さま……いや、もうお嬢さまと呼べないですね。アメリア女王さまとお呼びしたほうがよろしいですか?」
「そうね……外ではその呼び方でもいいけど、2人だけのときは「お嬢さま」でもいいわよ」
「わかりました、アメリアお嬢さま」
「うん、やっぱりその呼ばれ方のほうがしっくり来るわ」
女王の部屋には、2人の楽しそうな声がいつまでも聞こえていた。
けれど、未だカスケード王国の復興には時間がかかる。
王都を始めとした辺境地域でも甚大な被害を生んだのだ。
生き残った者たちは力を合わせて復興させようと頑張っているが、以前と同じような暮らしを取り戻すには色々な柵を超える必要がある。
金銭的なこともそうだが、まずは国民たちが健康的な肉体を取り戻すことだ。
そのため、私は自分ができることをひたむきに行っていた。
「はいはい、ちゃんと並んでください! 行列の外に出たり他の患者さんと喧嘩するような人は治療しませんからね!」
私はそう叫びながら、カスケード城の正門前で大勢の患者たちの治療に当たっていた。
あの大災害とも呼ぶべき、国内の魔力水晶石の誤作動が引き起こした大混乱による被害を受けた患者たちの治療をである。
本当はこのような青空病院よりも、王都にある各治療施設で治療するのが1番よいのだが、いかんせん患者が多すぎる。
それに患者たちは私に治療して欲しいと願い出てきて、1つの治療施設に留まっていると建物内があふれんばかりの患者たちで埋め尽くされてしまうのだ。
なので私はいっそのこと広々とした場所で治療しようと、こうしてカスケード城の正門前に陣取って臨時の青空病院を開設したのである。
これが上手く功を奏した。
噂が噂を呼び、カスケード城の正門前には怪我人たちが大挙として押し寄せてきた。
1つの治療施設で入りきらないほどの人数の怪我人たちがである。
もちろん、王都の各治療施設もフル稼働だった。
カスケード城の正門前には重症患者たちが、各治療施設には軽症患者が行くという区別ができたことで、この1ヶ月前でかなり怪我人が減って復興に人員が割けるようになった。
だが、身体が治っても心の傷まで完全に治すのは難しい。
それほど1ヶ月前に起こった、ミーシャとアントンさまが原因の大災害は国内を大混乱に陥れたのだ。
しかし、当の本人たちは死んでしまったため、責任の所在はひとまず置いておいて今はカスケード王国を復興させることに皆は全力を注いでいた。
不幸なのはアントンさま以外の世継ぎがいなくなってしまったため、現在は幸運にも生き残っていた宰相が国の采配を取り仕切っていた。
それでも王位継承権を持つ人間がいなくなってしまったのは、カスケード王国には致命的なことだった。
当然ながら以前のような状態に戻すのは非常に困難だ。
あの騒動で大臣たちの大半が死んでしまったこともあり、宰相は国王の代理を務めながら王宮を動かすために寝食を忘れて奔走している。
国王が不在となった今、どうやってカスケード王国を再建させるのかをだ。
……う~ん、やっぱり私はそんなガラじゃないのよね。
などと考えながら、私は目の前に大行列を作っていた患者たちに〈手当て〉を施していく。
そんな私の隣にはリヒトやメリダがいる。
リヒトは患者たちの間で沸き起こる騒動を治めたり、メリダは私の〈手当て〉を待っている患者たちに食料や水を配給している。
2人とも私のサポートに明け暮れ、リヒトはともかくメリダには疲労のあとが窺えた。
それでもメリダは一言も愚痴や不満を漏らさず、ただひたすらに私のサポートに徹しているのは傍目から見ていても有り難いの言葉に尽きる。
そして私のペットであるアンバーは、私の命令で治療薬や食料の物資の運搬に駆り出していた。
何せ辺境への運輸の要だった王都がほぼ麻痺しているのだ。
物資の運搬を迅速に行えるモノは、たとえ人間ではなく伝説の魔獣だったとしても使えるのなら使うに限る。
いけない、いけない。
私は気を引き締めることと、余計な雑念を払拭させるため、自分の頬をパンと叩いた。
患者たちは一様に驚いたが、私は「何でもありませんよ」と誤魔化しながら治療を再開しようとした。
そのときである。
「アメリアさま! ついに決定しましたぞ! 」
城内から宰相が息を荒げながら駆け寄ってきた。
私の目眉がぴくりと反応する。
「決まったって何がですか?」
私は目の前の患者よりも、額に汗を流しながらも喜びの表情を浮かべている宰相をおそるおそる見た。
「新しい大臣たちの話し合いの末、アメリアさまを女王に据えることが決定いたしました。ついては国名もカスケード王国からフィンドラル王国へと改名したいので、初代女王となるアメリアさまの戴冠式の予定を決めるべくこうして――」
「待ってください!」
私は目の前の患者のことを忘れて、宰相に両手を突き出して言葉の意味を理解しようとする。
だけど、まったく意味が理解できない。
カスケード王国からフィンドラル王国に変わる?
それに私が初代女王?
頭上に疑問符の嵐が吹き荒れる。
そんなことが許されるのだろうか?
「前例がないこともありません」
そう言ったのはリヒトである。
「小国の中には跡継ぎに恵まれなかった場合や、奇病などで王家の血筋が途絶えた場合は王家と縁の深い公爵家が新たな王家として君臨した例があります」
「だからと言って何で私が初代女王となるの? それに国名がフィンドラルになるのなら、現当主であるお父さまが国王になるべきでしょう?」
「いえ、アメリアさまを勘当した節穴の目をした男を一国の王に据えるわけにはいきません」
きっぱりと答えたのは宰相である。
「それに他の大臣たちも、そして国民たちもあの大災害を鎮められたアメリアさまに王座について欲しいのです。もちろん、宰相であり国王代理の責務を与えられた私の意見でもあります。加えてアメリアさまは元〈防国姫〉でもあらせられた。こんな相応しい人物は他にいません」
「で、でも……」
と、私は口ごもった。
私は確かに元〈防国姫〉だが、政治はまったくわからない。
「大丈夫です、私がとことんサポートいたします。ですから今の状況が収まった暁には、アメリアさまは安心してお世継ぎを生むことに専念してください」
「はあ! 世継ぎって一体誰と!」
宰相は私の隣にいるリヒトに顔を向ける。
それはメリダも同じだった。
リヒトの顔を見ながら「当然ですよね?」というような顔になる。
一方の宰相は、なぜリヒトが私との世継ぎを作る役目を与えたのかの説明をする。
それは1ヶ月前のリヒトの活躍に端を発する。
異形のモノと化したミーシャとアントンさまを倒し、このカスケード王国の窮地を救ったのは私とリヒトの活躍があったからだと国中に広まった。
いや、それどころか冒険者の間では噂は千里を走り、今では大陸中の冒険者たちがリヒト・ジークウォルトの名前を知っているらしい。
そんなリヒトは新たな大臣たちによって前代未聞の「公爵」の爵位を与えられた。
理由は1つである。
初代女王となる私と世継ぎを作る男性は、せめて「公爵」の爵位を持った人間でなければ釣り合わないということからだという。
私はリヒトに視線を転じた。
こくりとリヒトはうなずく。
「わかりました。このリヒト・ジークウォルト。フィンドラル王国のため、そしてお嬢さまの助手兼従者兼婚約者として立派に勤めを果たすことを誓います」
次の瞬間、地面を揺るがすほどの歓声が沸き起こった。
「アメリアさま万歳! フィンドラル王国万歳! アメリアさま万歳! フィンドラル家万歳!」
その歓声は瞬く間に波紋となって広がっていく。
私は顔を真っ赤に赤らめながら、大きく両手を空に向かって突き上げた。
「もう、私のことを無視して話を進めないでよ!」
半年後――。
カスケード王国あらためフィンドラル王国の初代女王となったアメリア・フィンドラルの隣には、リヒト・ジークウォルト公爵の姿があった。
「これからもずっとお傍にいます、お嬢さま……いや、もうお嬢さまと呼べないですね。アメリア女王さまとお呼びしたほうがよろしいですか?」
「そうね……外ではその呼び方でもいいけど、2人だけのときは「お嬢さま」でもいいわよ」
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