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2.計画実行と兄妹登場

2-020

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ーコンコンコンッ、ガチャっー

  あっ、ようやく入ってくれた。って、あれ?何か紙を持っている。どうしたんだろう。
  何か、緊急連絡でもあったのかな?ちょっと、不安になってきた。

「失礼します、フィルシールド殿下。昼食の準備が整いましたので、お迎えにあがりました。昼食後は、先程、明日の日程で、殿下との面会の予約が届きましたので、説明等させていただきます。」

  ホッ、明日は、どうやら、来客があるみたい。あの紙は、もしかしたら、予約表みたいなものなのかもしれないね。
  お客さん。そう言えば昨日、ティファニアさんとリズベルトさんが、エル?さんとコーディ?さんを呼ぶ、って言っていたよね。
  あっ、そう言えば、ティファニアさんは、コーディ?さんのことを “ナード兄様” って呼んでいたような気がするなぁ。
  んー、でもやっぱり、名前までは想像出来ないや。


—————————————————————


  昨日読んでいた、『釣り人旅行記』に、載っていた『ジャスバー』についての話をリーナさんに聞いたけど、欲しかった情報は、ほとんど得られなかった。
  どうやらリーナさんは、水生生物についての知識は少ないらしい。
  そもそも、エルフ系統の種族は、 “森人” と呼ばれるだけあって、本来は、森の中でしか見かけることがないらしい。
  だから、川や湖ならともかく、海となると、ほんの僅かにしか知らない、とのことだった。
  んー、残念。


—————————————————————


  そう言えば、今日は、来客があるんだっけ。
  名前は、聞いてないけど、おそらく、一昨日聞いた2人のうちのどちらかは、いると思う。



【部屋の扉の外側に気配を察知しました。】

  あっ、もう来たみたい。

【対象はヒト1名です。】

  どちらか、っていう判断が、つかないなぁ。

【悪意・害意はありません。】
【記録に無い気配です。】


「入ります。」

  女性の声っぽい気がする。となると、エル?さんかな。

「失礼します、フィルシールド様。私は、エルネイン。エルネイン・コファルニス=マキュラル=アヴィジョン・アルファスと申します。本日は、お目通り叶いまして、誠に嬉しく存じます。」

  エルネインさんって、名前、長すぎない?
  しかも、ものすごく敬語。ってえっ、ちょっと待って、エルネインさんは、お父さんの妹、なんだよね?
  状況が、読めない。どう反応したらいいのか分からないよぉ。
  うっ、ううー。だ、誰か、助けて。


【部屋の扉の外側に気配を察知しました。】
【対象はヒト1名です。】

  あっ、もう一人来た。
  お願いします、助けて。

【悪意・害意はありません。】
ヒトは記録に有る気配です。記憶データベースと照合………完了。ティファニア・フォン・ベイルマート、と推測されます。】

  よ、良かった。ティファニアさんだ。
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