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2.計画実行と兄妹登場

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  ベイルマート王国は、この世界アストラダウドで最も人口の多い国で、凡そ200億人らしい。
  地球の総人口が凡そ80億人であることを考えると、とんでもない数値だと思う。
  ベイルマート王国の領土は、地球上に存在する、全ての大陸を足し合わせたものより、少し広いくらいの面積になる。それでも、やっぱり、人口が多過ぎるとは思うんだけどね。

  それだけ多くの人々が住んでいるなら、国王のカリスマ性も重要だな、と思う。

  あと、これだけ膨大な数の人口を養える、ベイルマート王国の国力にも驚いている、かな。

  それはさておいて、現在、ベイルマート王国内で活動している、あるいは、活動が可能な、『魔法剣士』は91名らしい。
  その中には当然、お父さんとサーシャさんの名前もあるらしい。
  他に、有名どころで、身近な人?と言えば、お父さんの妹で、セルシェーダさんの双子の姉である、ラスタリアさんも、『魔法剣士』なんだとか。
  月末には、会えるらしいので、それまで僕は楽しみだなぁ、と思っているんだけど、周りの様子や反応が、あまり良くないので、心の内にしまっておくことにした。

  因みに、『王立英雄学園』の生徒全体の、凡そ、2、3割程の生徒は、 “未来の魔法剣士の候補” として、将来を期待されているらしい。それでも、高等部の卒業時に、『魔法剣士』と呼べる程の能力を持っている人は、通常であれば、数十年に一人程度しか、いないらしい。
  だから、同期でありながら、学生の内から『魔法剣士』としての才覚を発揮していた、お父さんとサーシャさんは、まさに奇跡のような存在だったそうだ。
  そして、その数期後には、ラスタリアさんも『魔法剣士』として、『王立英雄学園』を卒業したので、王家の未来は明るいと、当時、多くの平民や王家と関わりの浅い貴族たちが思っていたほどだ、などと、言われているらしい。

  因みに、王家と関わりの深い貴族たちは、別段大きな事件を発生させた訳でもないのに、昔、 “王位継承権を剥奪するべきでは?” という、話し合いが発生した人物や、 “問題児の姫様”と呼ばれている人物が、この国の未来を担う事を憂いていたそうだ。




  ………と、取り敢えず、まだ、学生の身でありながら、『魔法剣士』であるナギは、エリート中のエリートらしい。そして、 “リーナさんの姪” という、王家と関わりの深い貴族から見ても、十分に、確かで、安全な身分があるので、実は、王族の護衛に選ぶには、これ以上無い程の、逸材だったそうだ。


  し、知らなかった。だって、僕一応、赤ちゃんだし。
  それに、ナギの推薦者は、リーナさんやサーシャさんだったから。


  だからね、お母さん。
  「フィルの見る目は確かよ。」って、自慢しないで。
  そこの使用人さんも頷いてないで、ツッコんでよ。
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