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童貞を死守します(その3)

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 俺が目を覚ますと、もう昼前になってしまっていた。
今日もけっこう寝てしまったな……。
 昨晩は突然、スカーレンが現れた。
その後、ケーミーと今後の方針を固めた。
さてと……再び頑張るか。
俺はこれからのことを考えながらベッドから下りた。

「あ! 勇者様、おはようございます」

 部屋を出ると、ちょうどケーミーの姿があった。
外から宿屋に戻って来た感じだな?
本日も活発に行動しているようだぞ。

「おお、おはよう」

「今、町では大罪人が脱走した話で持ちきりですね。まだ見つかってません。王国は懸賞金を出すことにしたそうです」

 また情報収集してくれたんだな。

「ありがとう、ケーミー。そうか……1日経過したぐらいじゃ捕まらないか。……俺たちも協力した方がいいな」

 見過ごすのも、なんか悪い感じがしてきた。

「う~ん……そうですね、そうした方がいいかと」

 お?
ケーミーも同意見か?

「そうだよね……。あれ? 昨日はあんなにグリトラル王国に行こうって言っていたのに……」

「一晩経って冷静になりました。スワン王国がゴタゴタしてるので、まずはその原因になっている大罪人を探した方がいいのかなって……。この国にいるうちに、脱走者の問題をさっさと片付けてしまいましょう。私たちがグリトラル王国にわざわざ戻って働きかけたところで両国の提携が早く進むかどうかは分かんないですし。この国で脱走者を捕まえておけば、勇者様の評判もさらに上がりますしね! むしろここで放っておくと、『勇者はサキュバスを倒したけど、大罪人は見逃すのか』……って話になっちゃうかもしれませんし」

「うん、そうだね」

「勇者はつらいですね……」

 ケーミーが同情してくれている。

「そ、それを言ったら元も子もない……」

 そんな話をしながら、ケーミーと一緒に宿屋を出た。
周りから町の人達の話し声が聞こえてくるぞ。
やはり大罪人カリバデスの噂で持ちきりのようだ。
う~ん、町を歩く兵士の数がさらに多くなっているな。
……あれ? 傭兵や冒険者、賞金稼ぎらしき人達も見かけるぞ。
町の様子を見て、ケーミーが口を開く。

「うわ……また増えてますね。賞金稼ぎが近隣の町からどんどん集まって来ているみたいです。懸賞金……かなり高いのかもしれません。掲示板のところに行ってみましょうか?」

「そうだね、様子が明らかに違うね。行ってみよう」

 俺たちは足早に掲示板がある広場に向かった。
町の人達は昨日みたいに俺のことをチヤホヤしてくれなくなったな……。
もう町はカリバデスへの警戒心でいっぱいだ。

「あ……脱走者の似顔絵がある。……え? 女性?」

 掲示板にはカリバデスの似顔絵が貼ってあった。
女性……だな。
身体的特徴は……身長が170センチぐらいか。
俺よりちょっと高いぞ。
黒髪ロングで……強気な目つき。
褐色の肌で細い身体、長い手足。
囚人の服を着ている……と思われる。

「女性みたいですね。長い間、捕まっていたからか、似顔絵の髪の毛はボサボサに描かれていますけど……美人さんですね」

「確かにそうだね」

「あれ……? 賞金も記載されていますね! 午前中は出てませんでした」

「本当だ! ……って、い、1億ゴールド!?」

 えぇっ……!? とんでもない額だな!!
グリトラル王国からもらった旅の資金が1万ゴールドで、そんなに要らないだろ……って思ったぐらいだ。
今回のサキュバス討伐で得た5万ゴールドなんて、旅の中で使い切れるか分からないほどの大金である。
1億ゴールドなんて、スワン王国の財産の何分の1とか……とんでもない額になってるんじゃないか!?
絶対に捕まえなくてはならない驚異の犯罪者ってことなんだろうな。
その額なら、大勢の賞金稼ぎが町中をウロウロしているのは当然だ。

「もう……脱走者は町の外に出てるんじゃないか? この町は出入り自由だよね」

「それが……未だに町の中で目撃情報があるんですよ。食料を盗ったり、衣類を盗んだりしてるらしい……っていう目撃情報です。国外に逃亡する準備をしているのかもしれません」

「なっ! そ、そうなのか……なるほど。これだけ追われている状況で盗みを働くなんて……すごい度胸だな」

「そうですよね。じゃあ、手分けして探しますか……。う~ん、私は脱走者と戦っても勝てなさそうです。1億の賞金首ってマジで危険じゃないですか……!」

 ケーミーが冷静に分析している。

「そうだね。戦ってはダメだ」

「……ということで、私は情報収集を続けますね。何か有益な情報を掴んだらすぐに勇者様を探しに行きます。……勇者様は大丈夫ですよね? まぁ、言うても相手は人間ですもんね」

「どうだろう……? 大丈夫だと思うけどね」

 ボルハルトは俺より強いと言っていたが、どうなんだろうな?
まぁ、戦ってみないと分からないよね。

「よし、ケーミー。日が暮れてもカリバデスと遭遇しなかったら、宿屋に戻ろう。なにか情報が掴めたら、そのときに話そうね」

「は~い」

 そんなわけで、俺は似顔絵を頼りに、町を歩き回ってカリバデスを探した。
めちゃめちゃ広いんだよな、スワン王国。
グリトラル王国よりも広いんだ……。
本当に見つけられるのだろうか?


---


 ……もう日没だ。
大罪人カリバデス……結局、見つからなかったな。
俺は宿屋に帰って来た。
ケーミーはまだ帰って来てないのかな?
働き者の彼女だ。
まだ探してくれているのかも……。

「ここに泊めなさいよ」

 なんだ?
なんか威圧感のある女性が宿屋の受付にいるぞ。
ちょっとハスキーな感じの声だ。
オシャレなショートへアの黒髪である。
端正な顔立ちで、メイクはやや濃いな……。
そして強気な目つきだな。
褐色の肌で長い手足。
身長が高い。
俺より少し高いな……。
細い身体だけど、すごい引き締まっている。
ああ……露出度の高い服を着ているな。
生地は布かな。
太もも丸出しで、肩も胸元も丸出しだ!
ワイルド感が少々あるけど、おっぱいが大きめでエロくて綺麗だなぁ……。

「宿代はこれを換金すればいいでしょ?」

 そんなワイルド系のエロいお姉さんが、何やら宝石のようなものを出して宿屋に泊まろうとしているぞ。
ちゃんと通貨で支払おうよ……。

「あんた……さっきからなに見てんのよ?」

 うおっ!?
俺の方を見た……!
めっちゃエロい目で見てたのがバレた……。
あ、謝っておこう!
……勇者として。

「い、いや! なんでもありません! ジロジロ見てごめんなさい……!」

 独特の威圧感がある女性だ。
……町に来た賞金稼ぎっぽいぞ。
身体を鍛えている感じがあるからな。
怖いので盗賊の可能性もあるか……。
なんか見覚えがあるんだけどなぁ……。
あの支払い方法は勇者としては注意した方がいいかな。
思いっきり舐め回すようなエロい目で見ていた俺が指摘するのは抵抗があるけどね……。
う~ん……ここで注意すると争いごとに巻き込まれちゃうな。
前のパーティでは俺が正義感を振りかざすと、嫌な目で見られていたから躊躇ためらってしまう。
 あ、女性は再び受付の人の方を向いたぞ。

「分かったわ! お釣りナシでいいわよ! それならあんたが得するでしょ?」

「は、はい……承知しました……」

 あ、交渉が通ったようだ。
お釣りナシ……そうなると話は変わってくるな。
見たところ、高価な宝石みたいだし。
 話がまとまったことに安心し、俺は2階にある自分の部屋に戻った。
隣の部屋のケーミーは、まだ帰っていないようだな。
 さて……一休みしつつ、今後のことを考えるかな。
俺は椅子に座って考えることにした。
どうやったらカリバデスを捕まえられるのか……。
 俺が思考していると、部屋のドアをノックする音がした。
ん……? 誰だろう?
ケーミーが帰って来たのかな?
俺は立ち上がり、ドアを開けた。

「はい」

「ねぇ、あなた。ちょっといい?」

 ……え!?
そこに立っていたのは、先ほど受付にいたクレーマー女子だ!!

「えっ? どうしたんですか?」

「あなた……勇者アキストよね? 私としない?」

 わ、『私としない?』……だって!?

「えぇっ!? どういうことですか!? えっと……もしかして、娼婦さんなんですか?」

「違うわよ! 私の名前は【カリバデス】。知らないの? 犯罪者で脱走者ってことになってるわ」

 え、ええぇっ!?
大罪人の……カリバデス!?
こちらこそ、今日はずっとキミのことを探していたよ!
まさか向こうから現れるなんて!
脱走中なのに堂々と宿屋に泊まろうとしてた……だと!?
しかも今、エッチなことをしないかと誘われた……!!
髪の毛は……切ったのか?
似顔絵はボサボサのロングヘアーで描かれていたのに!
ショートヘアじゃないか!
一体どこで切ったんだ……。
衣類は盗んだってケーミーが言っていたな!
随分と小綺麗にしていて、しっかりと濃い目の化粧までしているじゃないか!
受付で渡していた宝石も盗んだもので、それを使ってお店で髪を切ってもらったり、宿屋に泊めてもらったりしていたのか!?

「驚いているわね? 脱走した囚人には見えないでしょ? 綺麗にしちゃえば、意外とバレないのよね」

 俺は慌てて後ろに下がった。
部屋の奥まで移動して、相手との距離を取る。

「カリバデス! キミを……探していた! 捕まえるから観念しろ!」

「あら、探してくれていたね。私もあなたを探していたわ。町で情報収集して、この宿屋に泊まっているって分かったのよ」

「な、なにぃ!?」

「勇者アキスト……。魔王軍の幹部の1人を殺ったらしいわね? その混乱に乗じて私は逃げられたわけだけど」

「そ、そうらしいな……お城で聞いたよ」

「あなた、幹部を倒すなんて相当な実力をもつ勇者ってわけよね。どう? 私とパーティを組まない? 一緒に魔王を倒すの」

「えっ!? な、何を言ってるんだ……!? キミは……大罪人だろ?」

「私は悪くないわよ。いいでしょ? ……サービスもするわよ?」

「サ、サービス!?」

 み、魅力的な女性だけど……それはマズいよ!
俺はスカーレンと良い感じかもしれないんだ……!
お……おそらくだけどね!
俺の勘違いかもしれないけど!

「強い男……好きなのよね。あなた、想像していたよりはイイ男だし。私、牢屋にずっといたから欲求不満だし」

「え、ええぇっ!?」

 な、なんて積極的な女性なんだ!
本能丸出しな感じだな……。
まぁ、ずっと閉じ込められていたからなのかもしれないけど。

「顔を赤くしちゃって……さては童貞ね?」

 くっ……!
このままでは相手のペースになってしまう!

「い、いや……! 何を言っているんだ!! 俺はキミを捕まえるよ! 覚悟しろっ!!」

「……あなたの方こそ、何を言ってるのよ? いくら勇者とは言え、私に勝てる人間なんていないわ。私は魔王にだって勝てると思うわ。それなのに、私は大罪人って言われているの。この国の人たちは認めてくれないわ。けど、あなたと一緒に魔王を倒せば、絶対に皆を見返すことができると思うの。罪もチャラになるかもしれないし」

 なるほど……一理あるな。
この子も、なんか色々と事情がありそうだな……。
けど、暴力事件を起こしたんだよな?

「……ダメだ。キミはお城の大臣と兵隊達に重傷を負わせたって聞いてるよ」

「あなたもそうやって私を責めるのね。勇者……恵まれてきたあなたに何がわかるのよ……!!」

 なぁっ!? 顔色が変わったぞ!?
怒りの表情を浮かべるとともに拳を握りしめた……!!
バ、バトルだな!?
カリバデスが向かってくる!
物凄い威圧感だ!
だが、俺はキミの動きがちゃんと見えているぜ……!
急接近してくる途中、彼女はフェイントをした。
右、左……と、わずかな距離にもかかわらず、2回もフェイントを入れた。
しかし結局……直進して右ストレートのモーションかな?

「……甘いわね!」

 そんな声が耳元に届くと同時に視界から彼女が消えた。
体勢を低くしたのか!?
し、下だ……!!
俺の顎に強い衝撃が走る!!
アッパーカットだな……!?
すぐに全身に強い衝撃と激痛が走るとともに、大空で視界がうまる……!
大空!? ……ここは上空か!?
俺の体が真上に吹っ飛び、屋根を突き破ったんだ!
宿屋の人、ごめんなさい……!
それにしても、これは痛い……。
もう少し反応が遅れていたら、気絶していたぞ!!
この人は……強いぞ!
俺の目の前に来た瞬間、彼女の動きが一段階速くなった気がする。
消えたように見えた。
スピードがあり、純粋にフィジカルも強い。
強烈なアッパーだった。
身体能力は明らかに俺より……上!
右ストレートもフェイントだったな……。
接近戦の技術も俺より上である。
じつは咄嗟とっさに魔力感知もしたんだけど、魔力も高いぞ!
超優秀だなぁ……。
あ、最初から魔力感知してれば、こちらからカリバデスの居場所を突き止められたかもな!
俺のバカ! 本当に要領が悪い!
いや、今はそんなことを考えている場合ではない。
……これはヤバイな。
ボルハルトは『アキストよりもカリバデスのほうが強い』と言った。
それは本当だった。
この子……賞金首で追われているにもかかわらず、町で悠々ゆうゆうと盗みを働いたり、ヘアカットしたり、宿屋に泊まっていた。
そんな余裕な行動をして、一体なにを考えているんだろう……と思っていた。
……彼女には、絶対に誰にも捕まらない自信があるんだ!
国の兵士や賞金稼ぎが何人来ようとも捕まらずに突破できるだけの自信アリってことだな……!!

「へぇ、気絶してないんだ?」

 うっ……!!
目の前にカリバデス!
部屋からジャンプして天井の穴を抜けて来たのか!?
なんという身体能力……!!
けど、空中で……体術による攻撃はムリじゃないのか?
って、俺も聖剣がないんだけど!
や、やべぇ……!!
このままじゃ屋根か地面に激突する!
落下に備えないと!

「勇者アキスト……こんなものなの?」

 空中で落下しながら、そんな強気な態度を取る彼女の全身が青白く光る……!
な、なんだぁっ!?
青白い光が全身から放たれたぞ……!?
これは……まさか……聖属性の攻撃か!?

「……え、ええぇっ!?」

 俺は青白い光の衝撃を受け、後方に吹っ飛んだ!
再び全身に衝撃と激痛が走る……!!
後方に吹っ飛びながら落下し続け、町の外まで来てしまった。
じ、地面に衝突するぞっ!?

「ぐあああっ!?」

 落下した場所は草原か……。
い、痛いぜ……!!
町の外まで飛ばされてしまったんだな。
す、すごい吹き飛ばされたな……!
鎧を装備したままだったので、少しはダメージを軽減できてよかった。
俺じゃなかったら、まず死んでたぞ!
ホーリーバスターを放って墜落時の衝撃を相殺したかったけど、今は聖剣を持っていない……!!
彼女の動きから、てっきり肉弾戦がメインだと思っていた。
衝撃波の威力自体はそれほどでもなかったけど、意表を突かれてしまったな……。
あの光……聖属性の魔法か技だろうか……?
なんの詠唱もなしかよ。
俺の体……何とか動くかな?
俺はゆっくりと立ち上がる。
よし……動く。
 げっ……!?
町の方からカリバデスが走って来ているぞ……!!
信じられない速さだ。
彼女が来る前に、俺は鎧を外しておこう。
少しでも装備を軽くしておかないと、彼女のスピードについていける気が全くしない。

「へぇ……タフだね」

 走って来たカリバデスが、俺の前方で急停止する。

「何なんだ……さっきの技は? 魔法?」

「え? なんていうか……聖属性の魔力を全身から解放しただけよ。私も勇者候補だったし」

「なっ!? 勇者候補? 全身から……開放しただけって……」

 どういうことだよ……。
魔法でも、俺のホーリーバスターみたいに聖剣を使った技でもないのか。
聖属性には間違いないんだろうけど。
詠唱なし、聖剣もなしで放ったのか。
これまでにない、オリジナルの攻撃手段なのかも。
規格外だな……。
センスのかたまりかよ……!
そもそも身体能力が半端じゃない。
せめて俺が受けたダメージは回復しておきたいぞ。
けど、癒しの聖水は手元にない。
聖剣も……なしだ。
完全に劣勢だけど、やるしかないか……!

「私のほうが強いみたいね。力づくで、あなたを支配することになっちゃうわね? 覚悟はいい?」

「ちょっと待て! さっきの攻撃、全身から開放したって……全方位の攻撃だったのか? 町に被害が出たんじゃないか!?」

「えっ……? 知らないよ、あんな町の人達。私に期待するだけ期待しておいて……犯罪者になった途端、みんなで非難してきて……」

「ええぇっ!?」

 やっぱり……色々とあったんだな。
町の人達から衣類を盗んだのに……綺麗にヘアカットまでしてもらったのに……。

「けど、みんなに認められたいんでしょ? そのために俺を勧誘して魔王を倒そうとしているわけだよね?」

「勇者アキスト……いちいちムカつくなぁ。認めてもらいたいっていうか、見返したいと思っているわ! 私はね……結果を出して、あの国の奴ら全員をギャフンと言わせたいの。あなたを利用して、過去を払拭ふっしょくして、私は前に進むの」

 ま、また怒らせてしまった……。
『認められたい』と『見返したい』は……まぁ、違う意味か?
『見返したい』には、『認められたい』も少しは入っている気がするけど。

「カリバデス……キミはすごく強い。俺の力がなくったって、キミの力があれば1人で魔王に挑めるよ」

 いや、本当に。
聖属性の攻撃までしてくるとは思わなかった。
ボルハルトが教えたのだろうか?

「私が1人で魔王を討伐しても、きっと信用されないわ。勇者として社会的に信用されている……しかもこの国で活躍して信用を勝ち取ったあなたが必要なのよ」

 な、なるほど……。

「う~ん、まずは罪を償わないと……。どの道、捕まっちゃうと思うよ」

「さすがに魔王を倒せば、チャラになるでしょ?」

「いや、それは分からないけど……。まずはちゃんと罪を償ったほうが印象は良いよ!」

「うるさいわね! なんで私が悪いのか分からないわ!」

 カリバデスの威圧感が増す……!
ぐぅっ……。
若干、彼女の力にビビってきた。

「……そんなことを言われても、それは俺には分からないよ! キミが起こした事件の詳細が分からないから!」

「とにかく……言うことを聞いてもらうわよ!」

 な、なんなんだ……?
何があったのかを言うつもりはないみたいだな。
とにかく戦闘再開か……。
せめて勇者の聖剣があれば……。
ど、どうしよう……!?


---
登場人物の詳細プロフィールです↓

カリバデス……スワン王国の大臣と兵士達に重傷を負わせた犯罪者。ボルハルトの弟子。
種族: 人間
職業: なし
年齢: 20歳
身長: 171cm
声: ハスキーな声
体的特徴・見た目: オシャレなショートへアの黒髪、端正な顔立ち、濃いめのメイク、強気な目つき、褐色の肌で長い手足、鍛え上げているけど細い身体、Dカップ。
服装: 生地は布で、フトモモ・肩・胸元が丸出しの服
戦闘スタイル: 肉弾戦、全身から放たれる聖属性の衝撃波
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