11 / 89
一章
10-奴隷オークション
しおりを挟むその後、残りの奴隷達の精通式が終わり、全ての奴隷のランク付けが完了した。
結局Aランクになれたのはわずか5名。
Bランクが10名、Cランクが20名と後に続き、俺を除く残った64名がDランクとなった。
例年だとDランクになる者は多くてもせいぜい半分程と言われているが、今回は6割以上が便所行きに堕とされたことになる。
ただし今回は今までには例のない、俺のSランクを含んでいる。
このことは学園にとってーーーいや、この国にとっての初快挙といえる。
恐らく既に国中がSランク奴隷の出現に大騒ぎとなっていることだろう。
俺は多くの仲間達を犠牲に、誰も成し得たことのない栄誉を掴んだ訳だ。その犠牲には当然、親友のたくやも含まれている訳だがーーー
「マ、マンコッ! マンゴォッ! マンゴマンゴッ!」
昨日までの可愛らしい顔は見る影もなく、たくやは変わり果てた姿で女の体にしがみ付いている。
もはや今までのたくやなど、どこにもいない。
俺の心には親友を失ったことへの喪失感と、激しい後悔が押し寄せていた。
もっと普通にやっていればーーー
あんな風に調子に乗らなければーーー
ひょっとしたらたくやもAランクとまではいかなくとも、BランクやCランクになれて自分を失わずに済んだかもしれない。
俺は女達を犯すことに夢中になってしまったことを悔いた。
だが前世のリビドーがこの身に戻り、スケベな女達と前世で成し得なかったセックスが出来る状況で、自分を抑えることなど到底不可能だった。
前世ではどれほど女とセックスしたいと願ったか分からない。
女の体に思いを馳せ、恥部を想像し、模造品にすら興奮し購入ボタンを押していた。
そんな恋い焦がれた女体が今まさに眼前に晒され、俺の体に欲情し、魅惑の蜜に満ちた楽園への入口があそこにも、ここにも無数に転がり、極上の美女達が大きな果実を揺らし、貝を艶かしく開いて至福の世界へと誘うのだ。
今この瞬間にも淫乱な女達がひしめく光景に、女達と交わりたい欲求が沸々と湧いてくる。
だが目の前の淫靡な格好をした女達は俺達男を虐げ、たくやを壊した張本人達である。
このまま自分を戒め性欲を抑えたところで、やってくるのは女達に好き放題遊ばれる未来が目に見えているが、游助の記憶を取り戻した今も、奴隷として生まれ育った中での苦痛や悔しさ、そして友情は今も胸に強く刻まれている。
誰がこいつらの為に遊ばれてやるものか。
そして俺は取り戻した性欲を再び捨てたりなどしない。
ーーー俺が奴らを使って遊び、心身を服従させてやる。
そう闘志を燃やしているとーーー
先程まで床で伸びていた夏美が、股からボタボタと精液を垂らしながらヨロヨロと立ち上がり、司会のマイクを取った。そしてーーー
「そっそれではぁ~、い、今から奴隷オークションを開催いたしまぁ~す」
「「ワァーーーッ!」」
夏美が弱々しく言葉を述べると、会場は待ってましたと言わんばかりの大歓声に包まれた。
皆自分が気に入った精通したての奴隷を我が物にしようと気合が入っている。
その中には見るからに金持ちそうなVIPや、秘書を連れた企業の社長なども見える。
家庭で飼うため、各企業が持ち前の慰安室や店舗・イベント等で使用するため、病院患者や施設入居者の性処理要因とするため、個人的な玩具として遊ぶためーーー各々様々な目的で売りに出される奴隷を吟味している。
そして皆が一番に熱い視線を送っているのは、もちろん俺だった。
奴隷オークションとは言っても、俺は自由を釈されたSランク。
俺の場合果たしてどういう扱いになるのかーーー
当の本人である俺はもちろんのこと、会場にいる全員がその処遇を巡って疑問を浮かべていた。
そしてその答えはすぐに、夏美の口から語られた。
「奴隷オークションはDランクからスタートし、最後にAランクとなります。
開始価格設定は下から1000円、1万円、10万円、100万円となっております。
ちなみに今回SランクとなったF-23732君は奴隷オークションには出品されませんので、今から理事長室へと来ていただきまぁす」
「「ええーーーっ!!」」
どうやら俺は出品されないとのことで、会場中から大ブーイングが飛ぶ。
「ちょっとふざけないで!! 金は幾らでも出すからその奴隷を私に寄越しなさい!」
「あの子が出品されないとかあり得ないんですけどー!」
なんとしても俺を手に入れようとしていた金持ちや、初めてのSランク奴隷に一体幾らの値が付くのかと期待していた観衆が怒りの野次を投げる中、俺は深く安堵の溜息をついた。
「そ、それじゃあF-23732君はこちらに~……」
観客達が暴動を起こしかねない雰囲気に、夏美が慌てて俺を外に誘導しようとするとーーー
「ーーーお待ちいただけるかしら?」
観客席の方から一人の女がステージへと近付いてきた。
女は電動の車椅子のような機械に鎮座し、横には10人程の奴隷を引き連れていた。
金色に染めた髪と高級そうなピアスやブレスレット、そして美しい裸体にファーを纏っている。
そしてその女の上には奴隷の少年が覆いかぶさり、椅子の上で必死に腰を振っていた。
『パチュンッパチュンッパチュンッ』
少年が必死の形相で汗だくになりながら腰を振る中、女は余裕の笑みを浮かべて肘掛けに頬杖を付いている。
そしてその手に握る鎖の先には、奴隷達の股間が繋がれていた。
竿と玉の間に痛々しくも輪っかを通され、肉ごと強引に引っ張られている。
この女の高飛車な風貌と、これだけの奴隷を連れ歩いている様子から察するに、恐らくこの会場の中でも指折りの富豪なのだろう。
突然現れた女の姿に会場はシンと静まり、皆の視線を一点に集めた。
「ねぇ……あの人って……」
「う、うん……多分」
女は有名人なのか、会場にいる者達が現れた女についてヒソヒソと語らう。
「あ、あなたは……!」
それはどうやら夏美も同じのようだ。女の顔を見た瞬間、驚きのあまり言葉を失った。
「ごめんあそばせ。わたくしは緑川グループの代表を務める、緑川 礼子と申しますわ」
「緑川?」
外の世界のことなど、奴隷に関わる法律と一般常識以外知らない俺は、突然名乗る女に「?」の文字を浮かべているが、対象的に会場の女達はその名に騒然と息を呑む。
«緑川グループは、女性中心社会となって以降日本屈指の大企業グループとして名を連ねる。
前身は、有限会社緑川テクニカルという町の小さな下請け工場であったが、二代目社長の就任と共に会社の業績アップを狙い、性産業に進出。
既存の技術を活用し、女性向け自慰グッズを開発して以降、その商品が爆発的にヒット。以前は赤字経営の自転車操業であったが、一転して黒字経営となり企業規模も年々拡大していく。
その後笛水内閣発足後の政策も追い風となり、女性向けアダルトグッズメーカーとして業界最大手の企業へと成長する。
男性の奴隷化社会となって以降は高ランク奴隷を次々に買い占め、女性向け性サービスの店舗や女性向けAVの制作・販売、好きな奴隷を連れ歩きながら様々なアトラクションを楽しめる国内一の来客数を誇るテーマパークの建設、歌って踊って犯せる奴隷アイドル事務所の設立等、日本の性産業を牛耳る一大財閥として国内外に名を轟かせる一大企業である»
「―――そんな誰もが憧れる、就職したい企業ナンバーワンのグループの4代代表であられる、み、緑川様が、どどどどういったご用件であられましますででしょうかか……?」
都合よく長々と説明をしてくれた夏美に対し、礼子は『クスリ』と威厳たっぷりに笑みを浮かべた―――
0
あなたにおすすめの小説
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる